Macintosh Developer Online (MDOnline)


2001年1月24日発行号 - Dreamweaver UltraDeveloper発売



またまたiTunesの話なんですが、うちでは、サーバにMP3ファイルを置いて、それを何台かのマシンで使えるようにと画策しておりました。まあ、Windowsの場合、そんなに安定してネットワークが使えるわけではないのだけど、Mac OSには期待するわけです。果たして、iTunesはどうでしょうか。マウントしたボリュームからMP3を含むフォルダを1回ドラッグ&ドロップすると、すべてのMP3ファイルを認識しました。もちろん、再生もできます。問題は、そのサーバボリュームをマウントしていないときです。そのときにiTunesを起動して、ソングリストをダブルクリックすると…見事にAppleShareのログインダイアログボックスが表示され、サーバをマウントして、MP3再生にかかります。その意味ではネットワーク対応はOKですね。ただ、何かでサーバが切断されてしまった後は、認識がきちんと行われなくなります。移動する時には要注意かもしれませんが、移動したらデータにもアクセスできないので、まあそれくらいはいいかなというところでしょうか。
さて、Macworld Tokyoで開催される「Mac OSデベロッパーセミナー」のチケット当選者は以下の通りです。以下の方々には、チケットの申込方法をメールしましたので、それに従って入手してください。パーティのチケットについては、開催直前にお知らせします。最後の手段は当日渡しになります(笑)。

Expoセミナーチケット当選者:佐藤 徹、ごま、DEVU
パーティのチケット当選者:佐藤 徹、ごま
(以上、敬称略とさせていただきました)

実は、パーティの応募は予定していた数に達しませんでした。みなさん、興味ないのでしょうか、それとも、予定が立たないとかでしょうか?いずれにしても、セミナーやパーティへの参加を、ぜひとも御検討ください。

◇Mac OSデベロッパーセミナー
 http://cserver.locus.co.jp/expo2001dev/
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


Dreamweaver 4の日本語版が2001年2月に発売、UltraDeveloperの日本語版も登場

マクロメディアはWebサイト構築製品の日本語版発売に関する記者発表を2001年1月24日に行った。「Macromedia Dreamweaver 4日本語版」(\20,000)を、2001年2月9日より発売する。Dreamweaver 4日本語版とすでに発売されているFireworks 4日本語版を1つのパッケージにした「Macromedia Dreamweaver Fireworks 4 Studio」も、2月9日に発売される。また、データベース利用サイトを構築するツール「Dreamweaver UltraDeveloper 4日本語版」は2月23日より発売するが、こちらはFireworks 4日本語版と合わせて1つのパッケージにした「Macromedia UltraDeveloper 4/Fireworks 4 Stuido日本語」(\58,000)として発売される。つまり、UltraDeveloperの単体発売は行われない。(価格は通常版で、他に教育機関向けの価格が設定されている。)既存製品からのアップグレードも用意されている。DreamweaverはVer.3からのバージョンアップとなるが、UltraDeveloperの日本語版は始めて登場する。Dreamweaver単体製品からのUltraDevepoer/Fireworks Stuioへのアップグレードは\39,800などとなっている。

新しいバージョンの特徴としては次の通りだ。テキストエディタ機能を統合し、分割表示によりペジとソースを同時に表示し、JavaScriptのデバッグを可能にし、さらにオライリー社のリファレンスを添付するなど、HTMLソースのコーディング環境を向上させた。JavaScriptはソース上にブレークポイントを設定し、それをブラウザで稼動させた状態でデバッグができ、ブレーク時に変数の確認ができることなどがデモされた。デザイン面ではレイアウトテーブルを配置して、その上にセルを自由に配置する形式の機能が追加された。GoLiveにも同様の機能があるが、ウインドウサイズに合わせた自動伸縮ができる点では差をつけている。また、FlashのオブジェクトをDreamweaverの中に配置して、その場である程度の作成や編集ができるようにもなった。また、FireworksとDreamweaverとの連動についてもデモされた。Fireworks自身でJavaScriptを含むHTMLや画像などを生成することができるが、画像のポップアップメニューと言った高度なユーザインタフェースが簡単な操作だけでできるあたりが示された。また、JPEG画像内の一部分だけを異なる圧縮率を指定することもデモされた。
UltraDeveloperはデータベースと連動したWebアプリケーション作成ツールと紹介された。アプリケーションサーバとしては、ASP(Active Server Pages)、JSP(Java Server Pages)、CFML(ColdFusion Markup Language)に対応する。Dreamweaver 4のすべての機能を持ち、データベースに接続して、データを表示しながらレイアウトができる。実際にデータベースに接続して、レコードセットを作成し、実際にページレイアウトにフィールドを組み込む作業がデモされた。編集中に実際にデータベースにあるデータを表示しながらレイアウトができるといった特徴がある。データベースから取り出した文字列をもとにファイル名を生成してGIF画像を表示することができる。そうした画像オブジェクトを配置するといった機能が用意されている。また、抽出データを順番に表示するナビゲーションも簡単に作成できる。さらに、レコードを追加するフォームページを簡単に作成する機能も紹介された。DreamweaverはプロフェッショナルWebクリエイター市場で75%のシェアを取っているとした。

マクロメディア製品のポジションについても説明が行われた。Fireworks、Dreamweaver、Flash、Directorの順に次世代サイトに向けた方向性を持つとした。また、Webサイトを利用する人の「ユーザ体験」を築くという目標もかかげた。デザイナや制作者だけでなく、利用者を意識した製品の提供を行うということである。
Dreamweaverの機能を拡張するExtensionという仕組みが用意されており、技術史用は公開されている。その管理ツールである「Extension Manager日本語」も用意されており、Webサイトからインストールする作業を支援する。この種のExtensionは無償で数多く公開されているが、日本向けにも同様に配付していく予定となっている。
ECソリューションを提供している株式会社エコスとマクロメディアの協力関係についても発表された。エコスでは、システム構築にUltraDeveloperを利用するとともに、同社のシステムを構築しやすくするためのExtensionも開発されており、ECサイトを手軽に構築する機能が紹介された。つまり、エコスのサービスを受けるサイトは、Dreamweaverを開発ツールとして使うことで、より効果的にサイト構築ができるとうい仕組みになっている。エコスでは、決済や物流などのバックエンドを提供するのであるが、それを利用したサイト自体の使い勝手が悪いとビジネスに結びつかない。エコスとマクロメディアは協力することで、ECサイトを効果的に構築するソリューションを提供する。

MacromediaとAllaire社は合併したが、この点についての説明もあった。Webページのデザイン向けツールを作っていたMacromediaと、ColdFusion等のWebサイトのバックエンドを提供しているAllaireによってより広い範囲の顧客に対して、Macromediaはアピールできるというものだ。なお、現在の代表取締役である手嶋雅夫氏は1月いっぱいで退き、2月より代表取締役社長に坂口城治氏が就任することも好評された。

関連リンク:マクロメディア
カテゴリ:オーサリング系, 各種プロダクツ


Dreamweaver UltraDeveloper 4日本語版登場とアプリケーションサーバ向け開発ツール

2001年2月23日にDreamweaver UltraDeveloper 4日本語版が発売される。Ver.3でもUltraDev版はあったのだが日本語版は出ていなかった。いずれにしても、データベースアクセスを伴うWebアプリケーションを開発するという点では要注目の製品でもある。その他の製品とのからみと、Webアプリケーション開発についてをまとめておこう。
まず、Webアプリケーション開発は、現在はさまざまな手法やツールが乱立している。そのため、概観することにあまり意味はないかもしれない。手法やツールの成り立ちもさまざまなため横並び評価も難しい。しかしながら、業務向けのアプリケーションサーバとしては、Java2 EE(Enterprise Edition)ベースのものが主流となり、そのためのプログラム開発としては、VisualCafeやJBuilder、VisualAgeなどのツールがサーバ開発機能をここ数年積極的に強化してきた。これらは、まさにプログラム開発ツールであり、デベロッパーの道具であり、またエンジニアの領域である。ただし、これらJava2 EEベースの開発ツールとなると、Windows版が主体である。ただし、忘れてはいけないのはこの範疇にWebObjectsが入る。Java2 EEではないということで、ある意味でははじかれることも多いのであるが、WebObjectsは、Java2 EE相当のことができて、さらには開発ツールも一体化し、クロスプラットフォームなのである。Java2 EEとの比較は一概には言えないが、Java2 EEでも、データベースの中身をオブジェクト化するという線では、EOFと同様である。WebObjectsはやはり統合度の高いパッケージだと評価できるだろう。
一方、Webページ作成ツールからの流れとして、DreamweaverやGoLiveのように、ページ作成ツールに、データベースからのデータの取り出しを行うようなページ作成機能が加わった。基本的には、ASPやJSPなどのサーバサイドスクリプトをベースにしたもので、作成するのはやはりHTMLからの拡張となる。Windowsの世界では、FrontPageやVisual InterDevというツールが、Webページ作成とデータベース利用すなわちサーバサイドスクリプト開発を担うが、残念ながらこれらはMacintosh版はない。いずれにしても、このジャンルの製品は、デザイナでも手軽にデータベースを取り込んだWebアプリケーション開発が行えるという線を主なターゲットにしている。簡単なものならプログラムは必要ない。Webページ作成ソフトの今現在もっとも競争の激しいところであるが、Dreamweaver UltraDeveloper 4はやはりGoLive 5.0よりは進化している。対応しているアプリケーションサーバが豊富であること、そして、クライアントサイドではあるがJavaScriptのデバッグができる。また、実データを表示しながらのレイアウトや、データ入力ページを作成するためのフォームの自動入力などの特徴がDreamweaverにはあるということになる。
もちろん、アプリケーション開発では、PHP3やPerlなどを初めとしたオープンソース系の素材を使ったプログラムもあるだろう。多くはエディタを使って作成しているとは思われるが、GoLiveやDreamweaverもHTML編集という点で、他の要素を入れた部分に手をつけないという配慮などがあるため、ソースはエディタで書いても、サイト管理ではこうしたWebサイト作成ソフトを利用するということも多いだろう。

いずれにしても、Dreamweaver UltraDeveloperはある意味では、WebObjectsと用途の上で重なるところがある。これらの違いがどこにあるかを考えてみた。まず、Dreamweaverだけを使ったデータベース開発は、基本的には2階層モデルになる。もちろん、スクリプトレベルをいじれば中間ロジックをからめることができるが、それだとエディタで作るのと同じことになり、ソフトの本来の強みは発揮できない。そういう点を考えれば2階層モデルなのである。一方、WebObjectsのようなツールだと、プログラムをふんだんに書けるために3階層モデルでも構築はやりやすい。ただ、2階層がダメで、3階層がいいというわけではない。一般的なデータベースアプリケーションなら、データベース設計さえしっかりしていれば2階層でも十分に実用になることは多いものだ。そのあたりは適材適所と言えるだろう。だが、複雑なロジックが絡む場合には、バックエンドの開発体制としては、開発上での自由度が高い方がいいことは言うまでもない。
一方、ページデザインという線で言えば、やはりDreamweaverなどが強い面のは当然だ。Java2 EEのアプリケーションサーバを使う開発だと、開発とデザインは分離されるだろうからデザインツールを使うことになるだろう。だが、WebObjectsは統合化されているだけにそのメリットはあるものの、逆に言えば、進化するWebデザインツールの機能には追い付いていない。WebObjects Builderではオブジェクトの関連性を指定するなど特殊な機能が必要とされてはいるのは分かるのだが、デザイン部分だけをDreamweaverやGoLiveでできるような仕組みがあるともっと強くアピールすることができるだろう。
結局はこれらのツールやアプリケーションサーバは、実際に構築するものに合わせて選択し、その状況に合わせたワークフローを作るということが必要とされるという結論になるだろうか。Webアプリケーション作成にはまだまだ定石や定番は少ない。だからこそ、各社が力を入れているのである。また、こうしたWebアプリケーションは、デザインと開発の接点でもあり、あるいは入り交じる世界でもある。少なくとも開発者としては無視できない世界ではある。昔の開発だと、開発とデザインは別れていたかも知れないが、Webの世界ではそこがクロスオーバーする。開発者にとってWebデザインは別物とは思わない方がいいだろう。むしろ、状況に合わせた役割分担の中で自分の強みを発揮できるデベロッパになるべきではないだろうか。

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iTunes関連の文書がTILに公開、AIFFで高音質に取り込む方法など

Tech Info Libraryに、iTunes関連の文書が、以下のように公開されている。

◇PowerBookのSビデオ出力でiTunesのビジュアルエフェクトを表示する方法
 iTunes 1.0: Full Screen Visuals Don’t Display on a TV
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n60778
iTunesでフルスクリーンでビジュアルエフェクトを表示する機能があるが、PowerBookのSビデオ出力で、フルスクリーンにならない場合があり、その場合の対処方法がTech Info Libraryで掲載されている。画面の解像度を640×480に設定し、いったん再起動をすれば、テレビ画面上でフルスクリーンでビジュアルエフェクトを表示することができる。

◇iTunesで高品質のオーディオCDを作成するには、AIFFで取り込んでおく
 iTunes 1.0: How to Make a High-Quality Audio CD
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n60784
iTunesでオーディオCDを作成する場合、音質をより良くするためには、データの取込みの時にAIFF形式で行えばよいということが、Tech Info Libraryで紹介されている。EditメニューのPreferencesにあるAdvancedのタブで、エンコーディングの設定をMP3からAIFFに切り替えることができる。MP3は圧縮されているためにいくらか音の劣化があるが、AIFFは圧縮されないために劣化はない。ただし、ハードディスク容量はたくさん使う点に注意が必要である。

◇iTunesで作成したCD-RWのディスクは通常のDVDプレイヤでは再生できない
 iTunes 1.0: Disc Won’t Play on a DVD Player
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n60783
iTunesで作成したディスクを、通常のDVDプレイヤで再生できない点について、Tech Info Libraryに掲載された。一般には、DVDプレイヤはCD-RWの読み取りはできないし、機種によってはCD-Rもダメなことがある。また、CD-Rディスクの書き込み面の色が違うタイプのものを試してみると、うまくいくこともある。

◇iTunesのライブラリは「ファイル・シンクロナイズ」で2台で共通利用
 iTunes 1.0: How to Synchronize the Library
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n60785
iTunesでのライブラリを、2台のマックで利用する方法がTech Info Libraryに掲載された。「ファイル・シンクロナイズ」コントロールパネルを使った方法がステップで示されている。要は、iTunesのライブラリの曲は1つ1つがファイルなので、そのファイルレベルでやりとりすれば、異なるコンピュータにも移動できるということだ。

カテゴリ:アプリケーション


Disc Burnerに関する文書がTILに公開、システム再インストール後の対処など

Tech Info LibraryにDisc Burnerに関する文書が以下のように掲載された。

◇システムの再インストールでDisc Burnerが使えなくなった場合
 Power Mac G4: Clean Installation Disables Disc Burner 1.0
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n60780
 Disc Burner 1.0: Burn CD Command No Longer Appears in Special Menu
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n60781
Finderの「特別」メニューから、Disc Burnerのディスク書き込みメニューがなくなった場合や、あるいはフォーマットができなくなったときの対処がTech Info Libraryに掲載された。本体に付属のインストールCDでシステムの再インストールをした場合にこうした症状になることがある。改めて、Disc Burnerをインストールすることで解決する。

◇Disc BurnerでオーディオCDを作成する時にはiTunesも必要
 Disc Burner 1.0: iTunes Required to Use Audio CD Format
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n60782
Tech Info Libraryに掲載された文書によると、CD-Rの書き込みソフトDisc Burnerで、オーディオCDを作成する場合には、iTunesがインストールされている必要がある。いずれも利用可能な本体に付属のインストールCDでインストールできるし、ネットワークからもダウンロードできる。

カテゴリ:周辺機器


Power Mac G4向けのシステムソフトウエアのアップデートが公開

日本のアップルコンピュータより、Power Mac G4向けに以下のようなシステムソフトウエアのアップデータが公開された。

◇Apple CPU Plugin (Power Mac Dual G4)
 http://www.apple.co.jp/ftp-info/reference/apple_cpu_plugin.html
Power Mac G4のデュアルプロセッサ版を対象にしたアップデートソフトウエアの日本語版がリリースされている。変更点は性能の向上としている。

◇Power Mac G4 AGP アップデート
 http://www.apple.co.jp/ftp-info/reference/powermac_g4_agp_update.html
Rage 128 Pro搭載のPower Mac G4向けのアップデートで、グラフィックスカードの信頼性を高めると説明されている。対象システムソフトウエアはMac OS 9.1となっている。

関連リンク:ソフトウエアアップデート
カテゴリ:Power Mac, OS関連ソフトウエア


起動できないディスクの修復機能を追加したDisk First Aid 8.6が公開

拡張フォーマットされたハードディスクでは、容量いっぱいにファイルがある時や、ファイル処理が頻繁に行われたような場合で、起動ができなくなるというトラブルがある。そうしたディスクの修復が可能なDisk First AidのVer.8.6の日本語版が公開されている。なお、Mac OS 9.1にはDisk First Aid 8.6がインストールされている。

関連リンク:Disk First Aid 8.6
カテゴリ:周辺機器, OS関連ソフトウエア