Macintosh Developer Online (MDOnline)


2001年2月2日発行号 - ExpoはやはりJobs氏が基調講演



iTunesってけっこう小技が効いていますね。ウインドウ上部に、曲名やらアドレスなどが表示される部分があって、あたかも白黒の液晶表示のような色合いがなかなか泣かせるデザインなんですが、そこは単にスクロールするだけだと思っていました。スムーズなスクロールも、以前からアップルの製品では良く見ますが、単に縦方向にスクロールするだけだと思っていました。しかしながら、よく見ると、横幅が入りきれない文字列の場合、縦にスクロールしてきていったん止まり、今度は左にスクロールして1行分をすべて見せてから縦にスクロールします。つまり、縦横に自動的にスクロールするという具合ですね。以前、チャンネルが少ないなどと書きましたけど、MP3のストリーミングなら、ラジオのリストになくても聞くことができますから、探せばなんとでもなるというところでしょうか。最近は、アンビエント系のチャンネル(Sleepbot Environment)をずっと聞いています。原稿を書く時にはノリがいいのよりも、こうしたサウンドの方が気が散らないのですよ。
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


Expoの基調講演はやっぱりジョブズ氏、WebObjects 5に関するセミナーも開催

2001年2月22日〜24日の日程で開催されるMACWORLD Conference & Expo/Tokyo 2001でのアップルからの出展内容が明らかになった。まず、初日22日(木)の10:00〜11:30には、基調講演が行われるが、CEOのスティーブ・ジョブズ氏によって行われることが正式にアナウンスされた。また、有償のカンファレンスでは、「Mac OS X における次世代のアプリケーション開発運用環境―WebObjects5 for Java―」「WebメディアのためのQuickTime 5 新機能」「DTP/Webデザイナーのためのメディア展開」のテーマで、いずれも22日(木)に行われる。特に、WebObjects 5に関する情報については、これまで公開されなかったことが明らかになる可能性もある。また、展示会場では、Mac OS Xが公開されるが、Public Beta版ではなく3月24日に発売される正式版に近いものを実際に見ることができる可能性もある。

関連リンク:MACWORLD Conference & Expo/Tokyo 2001
カテゴリ:イベント


【WindowsオフィスでWebObjects】WebObjectsのどこに注目をしたか

システム管理者の専任担当を置けないような小さな会社での情報システムをWeb化を、WebObjectsを使って行うという試みをお届けしているこのコーナーであるが、改めてWebObjectsについての説明を行い、どういう点に注目をしたかということを説明しておこう。

WebObjectsと言えば、どんなイメージを持つだろうか? AppleStoreや日本のTIL-Jがそうだとか、日産のサイトといったしっかり作り込まれたサイトを思い出す人がおおいだろう。単なるHTMLファイルによるページではなく、データベースの中身をWebページに表示するといったダイナミックなサイト作成でができるというのが大きなポイントである。そして、そのサイト構築においてはスクリプトはもちろんだが、以前はObjective-C、そして現在や今後はJavaにおいてプログラムを行うことができる。スクリプト言語ではない点でやや敷き居が高いと思いがちかもしれないが、スクリプトだから簡単で、Objective-CやJavaだから難しいということはほとんどないのは実際にWebアプリケーションを開発した経験がある人なら体感できるのではないだろうか。いずれにしても、データベースからWebページ、あるいは逆の流れの中では、細かくカスタマイズする必要が出てくる。そうしたプロセスをプログラミングによって賄えるというのがWebObjectsの重要な特徴である。さらには、そうしたプログラミングや、あるいはページ生成の設定においては、オブジェクト指向の特徴とうまく連動したツールが使えるという点も見逃せない。
だが、そうなると、多大な開発労力がかかるかと思うところだろう。また、注目されるサイトはやはりかなりの開発コストをかけている模様だ。実際、ビジネススケールも大きいので、そうした予算設定も可能だというところだ。
一方、WebObjectsでは違った方針でサイト構築に臨むことができる機能がある。その1つが「Direct to Web」といった機能だ。こちらは、データベースの内容を、「一気にWebから処理できるようにしましょう」と言った意味だと考えればよい。その意味では、ファイルメーカーProのWebコンパニオン的でもある。また、Direct to Webはとりあえずは作り付けの機能でデータベース利用ができるようになるが、ある程度のカスタマイズもできる。いずれにしても、「とりあえず利用できる」というのは、前回説明したような開発にコストと時間をかけられないような現場では、大きなメリットがあるわけだ。また、カスタマイズ機能によって、のちのち、ある程度はニーズに合わせていくということも可能になるのであれば、なお良いのである。
このDirect to Webの機能は、WebObjectsの1つの特殊な使い方だと思っても良いのかも知れない。一般的なデータベース利用をフレームワークとして提供しており、通常の開発とは違ったベクトルを持つ利用方法に対応していると言えばよいだろうか。次回以降、実際のところを見ていただくところになるが、ポイントを押さえていれば、ウィザード通りに作業するだけで、とりあえずAccessのデータベースはWebから読み書きができるのである。ファイルメーカーProみたいだと言うのはちょっとおかしな比喩かも知れないが、Accessから出発した場合にはWebObjectsとの組み合わせでのWebアプリケーション化ということが結果的には同じ目的で使える。ファイルメーカーProとの違いはカスタマイズのやり方が全然違うというところにあるだろう。ファイルメーカーProはデータベースを作り込むが、WebObjectsは手軽なカスタマイズ機能に加えてWebObjectsの開発機能を使った作り込みができるというわけだ。プログラミングが関わると当然、柔軟性は非常に高い。ただし、パッケージ化されたソリューションとしては、確かにファイルメーカーProの方が強い。

ちなみに、WebObjectsでは、上記の2つのパターン以外に、「Direct to Java」「Java Client」といった手法もある。おおまかに言えば、Javaをベースにクライアントアプリケーションを稼動させる。一般的なクライアント/サーバシステムではあるが、よくあるC/Sは、クライアントがサーバに接続するという雰囲気で、システム構築をすすめる。WebObjectsはむしろ、サーバ上で稼動するプログラムと、クライアントのプログラムを一体化した形式で開発をすることができる。そうした一連のシステムのユーザインタフェースがたまたまクライアントで稼動しているといったような雰囲気になると言えばよいだろうか。こちらはこちらで興味深いのではあるが、それはまた機会を改めて検討してみたい。

それから、WebObjectsを使った理由として、やや間接的になるが、次の点もある。今後、いろいろなシステムを開発する場合、その都度、あれこれと考える必要もあるのだが、ここでWebObjectsを修得してしまいたいということがあるのだ。つまり、WebObjectsの勉強を、やや無理矢理であるが始めてしまい、それなりにマスターしようというわけだ。今後、社内システムは大規模になるかもしれないし、社外に向けてのインターネットベースのサービスを構築する場合でも、開発は避けて通ることはできない。もっとも、後者の場合には社外の開発会社に依頼するという線もあるのだが、とにかく自社内に技術を保持するというのは重要なことだろう。その意味でも、あきらめずに新しい技術を勉強して取り入れるということもあって、あえてWebObjectsを選んでみたということもある。
WebObjectsは、日本では72,800円だが、ADC(Apple Developer Connection)のメンバーには$350で入手できる。これは開発向けバージョンで、50トランザクション/分という制限があるわけだが、小さな会社ではこれでも十分かもしれない。もちろん、英語版だが、日本で販売されているものも英語版と同様である。手元のマシンで開発しながら稼動するということも、状況によっては可能だろうから、意外に出費はかからないと思う。
WebObjectsを選んだ理由は、必ずしも他の会社などで適用できるとは限らない。こじつけに近い理由があるにしても、複雑な状況を考えて、そして自分の責任で判断するというところがポイントでもあると思う。いよいよ次回からインストールのところから始めたい。

カテゴリ:Windows, WebObjects


OpenBase 6.5.4がリリース、SQL-92対応の関数の追加など

リレーショナルデータベースのOpenBase 6.5.4がリリースされた。2000年11月にリリースされたOpenBase 6.5.3からのアップデート内容は、文字列や日付データに関するSQL92準拠の関数が追加されたことなどだ。OpenBaseは、Mac OS X Public Beta、現行のMac OS X Server、Windows 2000、Solaris、OpenStepでの稼動に対応している。Linuxでの稼動も予定している。WebObjectsからの利用に加えて、JDBC、ODBCドライバ、REALbasic、4Dのプラグインが用意されている。また、Cocoaアプリケーションからデータベースを利用するためのフレームワークや、さらにはC言語ベースのライブラリも用意されている。

関連リンク:OpenBase
カテゴリ:データベース


PowerBook G4関連の技術文書が翻訳されて公開、メモリやAirMac取り付け方法など

日本語での技術情報を提供するTech Info Library-Jにおいて、PowerBook G4を中心に、PowerBook関連の文書が公開された。以下は、アドレスと要約だ。

◇88058JN:PowerBook G4: AirMac カードの取り付けかた
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=88058
PowerBook G4へのAirMacカードの取り付け方法が図入りで解説されている。

◇88059JN:PowerBook G4: バッテリの取り外しおよび取り付け方法
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=88059
バッテリの取り外し方が図入りで掲載されている。

◇88060JN:PowerBook G4: シリアル番号の確認方法
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=88060
Appleシステム・プロフィールを使って確認する。

◇88063JN:PowerBook G4: メモリ (RAM) の増設方法
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=88063
PowerBook G4で利用できるメモリと、メモリの取り付け方法の手順が掲載されている。写真はない。

◇24268JN:PowerBook: ポートとコネクタ
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=24268
初期のG3シリーズくらいまでのPowerBookについてのコネクタの形状とピン番号を示した文書。

◇30017JN:PowerBook: バックアップバッテリのチェック方法
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=30017
バックアップ用のバッテリが使えるかどうかをチェックする方法が説明されている。時刻と日付を設定し、終了してメインバッテリを取り外し、10分後に起動してみて設定した時間になっているかを確認すると言うもの。

◇24961JC:PowerBook (Bronze keyboard, FireWire and G4): ディスプレイ表面にキーボードの跡が残る(修正)
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=24961

カテゴリ:Tech Info Library-J, PowerBook


QuickTime Streaming Server 2.0のリレーの設定の記述方法を訂正

QuickTime Streaming Server Ver.2.0では、複数のサーバを使って配信をするリレーの機能が利用でき、数多くのアクセスがあった場合でも、いくつかのマシンで負荷分散などができるようになる。そのための設定について、インストールされたヘルプファイルでは間違えた記述がある。その訂正が、Tech Info Library-Jに掲載されている。「relay_source」と「relay_destination」の記述を1行に記載するように書かれているが、実際には別々の行に記載する。

関連リンク:100453JO:Mac OS X Server: QTSS のリレーを設定で作成する設定ファイルの書式
カテゴリ:Tech Info Library-J, サーバー製品


TIL-JにQuickTimeに関する情報が掲載、Proと通常版の違いなど

日本語で技術情報を掲載するTech Info Library-Jで、QuickTimeに関する文書が掲載されている。以下はアドレスと要約だが、基本的にはあまり目新しい話題ではない。

◇24374JN:QuickTime: QuickTime と QuickTime Pro の違いについて
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=24374
QuickTimeとQuickTime Proの違いが分かる一覧表が掲載されている。ムービー編集機能が使えるのはProだけだ。

◇25220JN:QuickTime: インストールされている種類とバージョンを調べる方法
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=25220
「QuickTime設定」コントロールパネルで確認ができる。

◇25228JC:QuickTime: ヘルプのある場所
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=25228
ヘルプのあるアドレスが紹介されている。

◇25226JN:QuickTime Pro: 登録キーを入力する方法
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=25226
「QuickTime設定」コントロールパネルを使ったQuickTime Proの登録キーを入力する方法が説明されている。

◇25230JN:QuickTime Player: 特別な編集コマンドを利用する
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=25230
QuickTime ProではQuickTime Playerでムービーの編集機能が使える。どんな編集機能が使えるかがダイジェストされている。

カテゴリ:Tech Info Library-J, QuickTime


Mac OS X Public BetaのPPP接続ではターミナルは利用できない

Mac OS X Public Betaでは、PPP接続においてはターミナルウインドウを表示する機能は利用できないことが、Tech Info Libraryに掲載された。Mac OS X Public BetaのPPP接続の機能としては用意されていない。そのため、ターミナルウインドウでの作業が必要な場合には、Mac OS 9で起動して、リモートアクセスでその機能を利用するしかない。

関連リンク:Mac OS X Public Beta: No Terminal Window in PPP Connect
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), Mac OS X


Tech Info Library-Jで2001年2月1日に公開された文書

日本語で技術情報を提供しているTech Info Library-Jにおいて、別掲の記事以外に2001年2月1日に以下の記事が公開された(一部は1月29日に公開済み)。

□Mac OS関連
◇18278JN:Mac OS: アプリケーションプログラムに多くのメモリを割り当てる
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=18278
アプリケーションにメモリを割り当てる手順が示されている。

◇9167JC:Macintosh: クリップボードはアプリケーションのメモリ領域を使用する
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=9167
表題の通りで、コピー&ペーストでのデータは、アプリケーションが確保したメモリ領域に保持される。そのため、必要に応じてアプリケーションが使用するメモリを増加させておく必要がある。

◇106093JC:Mac OS 9.x: インターネットアクセスのカスタム削除
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=106093
インターネット関連のアプリケーションやファイルなどを削除する場合、すべての項目が削除されないことがある。どんなファイルが関係しているかを示す表が示されている。

◇106096JN:Mac OS: ユニコードの AppleScript テキスト操作がうまくいかない場合がある
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=106096
AppleScriptのUNICODE文字列はスタイル付きテキストとのやりとりで利用できる。

◇24711JN:Mac OS:「ファイル・シンクロナイズ」で“メモリ不足”エラーが発生する(修正)
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=24711

□アプリケーション関連
◇31293JN:iMovie 1.0.x: ゴミ箱が空ではないという誤った通知
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=31293
動作には影響のない不具合である。iMovie 2では解消されている。

◇60784JN:iTunes 1.0: 高音質 CD の作成方法
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=60784
AIFFを使えば高音質だが、容量も多く消費する。

□ハードウエア関連
◇58754JN:iMac: サウンド入力ポートの仕様
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=58754
入力インピーダンスが2kΩ、最大入力が1Vrmsであることなどが記載されている。

◇58756JN:Power Mac G4: 対応しているデジタルおよびアナログの解像度
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=58756
Page 128 Proの解像度の一覧表がある。従って、2000年7月に発表されたGigabit EthernetタイプのPower Mac G4と、Power Mac G4 Cubeに関する情報である。

◇75099JN:Apple Power Supplies: 電圧設定の変更
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=75099
電源電圧を手動で設定するのか、自動で設定されるのかが、機種ごとに表でまとめられている。

◇95069JN:iMac and Power Mac G4: マウスを操作しないとコンピュータの動作が遅くなる
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=95069
「省エネルギー設定」コントロールパネルで設定する「プロセッサ・サイクリングを許可する」がオンになっていると、操作しない時間が長くなると、コンピュータの動作が遅くなる。設定をオフにすればよい。

◇58652JC:Apple Pro Keyboard: システム条件と互換性について(修正)
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=58652
◇58641JC:Macintosh: CD または DVD ドライブでの標準外形状ディスクの使用について(修正)
 http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=58641

カテゴリ:Tech Info Library-J