昨日も前文で書きましたが、大学の講議でコンピュータの歴史を教えました。歴史の最新トピックとしてiMacを出しましたが、もちろん、そうなるとe-oneという話もしたわけです。それで、考えたのですが、現在アップルはソーテックに対して同社の製品のある種の類似性を違法だと訴えているわけですね。すると、たとえば、1995年のWindows 95だとか、1992年のWindows 3.1も、類似性を盾に取れば訴えることができたのではないかとも思えて来ました。法律的な詳細までは詳しくはないのでむちゃくちゃなこどを言っているのかも知れませんが、当時、良くも悪くもWindowsはMacintoshに近付いた、あるいは追い付いたということは感じたはずです。だけど、たった4、5年前のことながら、社会状況は違っているのでしょうか。それに、マイクロソフトのことですから、訴えられても大丈夫なようにあらかじめ手を打ってあったかも知れません。
さて、Special Apple Eventは、明日の未明、午前2時からです。つまり、今日は夜更かしをしなければなりません。私もストリーミング放送を見るつもりですし、新しいニュースがあればすぐに発行するつもりでしょう。さあ、みなさん、いっしょにがんばって夜更かししましょう!
(新居雅行 msyk@mdonline.jp)
MetrowerksのCodeWarriorがPro5.2へとバージョンアップした。ほぼ1か月ごとに、バージョンが0.1ずつ増加している。位置付けはメンテナンスリリースだが、多くのツールがバージョンアップされている。ただし、修正ポイントでは大きなものはなく、バグ修正中心のアップデートと考えてよいだろう。
まず、IDEはVer.4.0.2となったが、修正点は少なく、jfrmファイル(JavaのRADのフォーム管理ファイル)で読み込んだJARファイルを相対パスで管理できるようになったため、プロジェクトを別のパソコンに移動しての作業でのトラブルが減るなどが主な変更点だ。コンパイラやリンカなども、Ver.2.3.1となった(Pro5.1まではVer.2.3であった)。基本的にはバグ修正が中心だが、C/C++コンパイラではISO C++ Section 16.8の既定義マクロ"__cplusplus"のサポートや、Secition 2.5の代替えトークンのサポートなど言語定義に基づいたアップデートや、さまざまなpragmaに対応するなど機能が増えている。"#pragma gcc_extensions on"によって、構造体や配列に対する初期化値を変数でも指定できるようにもなった。PowerPCコード生成でもconst変数を書き込み処理がなされない位置に置くようにする必要があったり、レジスタの扱いなどに変化が見られる。また、Javaのデバッグ作業がより高速になるようにもなったとしている。
いずれにしても、大きな変化はないアップデートである。リリースノートのみが以下のページからダウンロードできるので、変更点が自分の作っているプログラムに関係しないかどうかをあらかじめチェックしておくのもよいだろう。なお、ライブラリを含むものと含まないものが配付されている。含まないものを利用する場合、アップデート後にライブラリを自分でビルドしなければならないが、そのやり方はリリースノートとして配付されているファイルに記載されている。ライブラリを含まないアップデータでも13MBあまり、含むものは25MB近くある。アップデータは、Mac版とWindows版がそれぞれ用意されている。10/1にアップデータが公開されているが、執筆時点ではサーバーレスポンスが悪く、ダウンロードに非常に時間がかかっている状態だ。以下のリンクは、ライブラリを含まないMac版のアップデータのページである。
日本のメトロワークスのページには、Pro5.2だけでなくPro5.1のアップデータもまだ掲載されていない。以下のページのアップデータは英語版のCodeWarriorに対応するものなので、日本語版でCodeWarriorを使いたいユーザーは基本的にはアップデートしない方がいいだろう。
関連リンク:CW Pro 5.2 Factory Update for MacOS w/o libraries
カテゴリ:開発ツール, CodeWarrior
ヒッツコミュニケーションズは、同社の4ポートUSBハブ「USB HUB 04 MAXY」に、Power Mac G4にマッチしたグラファイトおよびシルバーカラーの2タイプを追加した。ブルーベリーとタンジェリンのカラーはすでに発表されており合計8色のラインナップとなった。価格は9,800円で、10月上旬に発売予定だ。4つのAコネクタと、1つのBコネクタを持ち、各ポートは過電流保護機能が組み込まれていて自動シャットダウンができる。ACアダプタが付属するが、電源はUSBバスから取るかアダプタを使うかを選択できる。USBケーブルも2本付属する。USB Ver.1.0に準拠しており、Windows 95 OSR2.1以降、Windows 98、そしてもちろんMac OS 8.1以降で利用できる。なお、同社のサイトにUSB規格についてコンパクトにまとめられたページがあり<http://www.hits-com.co.jp/what/what.html>、規格の内容やどう利用されるかを知りたい場合などでは参考になるだろう。
関連リンク:ヒッツコミュニケーションズの新製品情報
カテゴリ:周辺機器, 各種プロダクツ
Mac OS X Server関連の情報提供サービスや解凍ソフトのOpenUpなどで知られるStepwise社が、同社のサイトで、Mac OS X Serverでのソフトウエア配付のやり方を掲載したページを公開した。以下に示したアドレスのように、2つのページが用意されている。Mac OS X Serverでは、.pkgという拡張子のパッケージファイルとしてソフトウエアが配付される。OPENSTEP時代からこの方式となっている。1つ目のページにpkgファイルに関する基本知識などがまとめられているが、OPENSTEPからのユーザー向けにMac OS X Serverでの違いについても触れられている。また、2つ目のページには、pkgファイルの作成方法についても手順を追って詳しく記載されている。パッケージファイルを作成しておけば、Mac OS X Serverでは、最初から組み込まれているInstallerを利用して、ソフトウエアなどをダウンロードあるいは配付した先のマシンに組み込むことができる。その意味では、Mac OS X Server向けにソフトを開発する人にとってはパッケージ作成は避けて通れない作業だと言えるだろう。
◇Beware of Installers bearing packages
http://www.stepwise.com/Articles/Technical/Packages/InstallerWoes.html
◇Building a package
http://www.stepwise.com/Articles/Technical/Packages/BuildingAPackage.html
関連リンク:Stepwise
カテゴリ:開発情報, Mac OS X Server
Tech Info Libraryに「58438:iBook: Description of Charging Contacts on Underside」という文書が公開された。iBookの裏面には、バッテリーを充電するための接点があって、これを写真付きで示している。これを利用すれば、バッテリーの充電ができ、ACアダプタを使う以外にも充電できるようになる。ただし、そうした機能を持つラックのようなものが必要になる。アップルからはこの種の製品は計画されていないが、サードパーティから発売される可能性があるとのことだ。
関連リンク:iBook: Description of Charging Contacts on Underside
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), iBook
Tech Info Libraryに「58335:iBook: Read Me」という文書が公開された。文字通り、このほど出荷を開始したiBookに付属しているRead Meの内容を参照できるようにしたものだ。ざっと見たところでは、どうやら「Sound」コントロールパネルで「Speaker Setup」というセクションがあるようだ。モニタとサウンドのコントロールパネルが別々のものになっているという記述も見られる。Virtual PCは標準の32MBRAMでは稼動せず、RAM増設が必要だとしている。また、iBookはNetBootも可能だが、そのためにはMac OS X Server側のシステムのアップデートが必要になると言うことも記載されている。
関連リンク:iBook: Read Me
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), iBook
Tech Info Libraryに「70102:WebObjects 4: Performance Tips」という文書が公開された。WebObjectsで作成するアプリケーションのパフォーマンスを向上させるためのいろいろな手法が紹介されている。WebObjectsプログラマには必見の文書だろう。アプリケーションでのパフォーマンスを低下させる要因として、データベースの入出力、フレームワークへのリクエストと応答、カスタムアクション、そしてブラウザやサーバー、アプリケーション間のやりとりが挙げられている。SQLのやりとりを最適化したり、global editing contextやshared editing contextを利用することや、取得したデータをキャッシュする方法などが紹介されている。
関連リンク:WebObjects 4: Performance Tips
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), WebObjects
Tech Info Libraryに「70105:WebObjects 4: WOAssociationTiming Framework Example」という文書が公開された。WebObjectsベースのアプリケーションではタイミングのコントロールを可能とする機能利用できるが、そうしたアプリケーションをどうやって作れば良いかということを示すサンプルが公開されている。そのサンプルアプリケーションに関する情報である。
関連リンク:WebObjects 4: WOAssociationTiming Framework Example
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), WebObjects
Tech Info Libraryに「70108:WebObjects 4: JDBC Adaptor」という文書が公開された。WebObjectsのEOModelerで利用できるデータベースアダプタに、JDBC対応のアダプタが追加された。ただし、このアダプタはアップルのサポート対象外ということである。別途、利用するデータベース製品ごとのJDBCドライバが必要になるが、利用可能になるデータベースエンジンの幅が広がる可能性も期待できる。
関連リンク:WebObjects 4: JDBC Adaptor
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), WebObjects
Thread Managerの利用方法に関するドキュメントが公開されている。ドキュメント自体は8月の日付けになっており、9月中に公開されたもの。以下のアドレスでPDFがダウンロードできる。SDKやサンプルコードへのリンクも、以下のページにある。スレッドは、複数のタスクを協調的に同時平行動作させる仕組みで、アプリケーション内で利用できる。時間のかかる作業をスレッド化すれば、ユーザーの操作を中断させることなく処理を行うことができる。ダイアログボックスをスレッドで管理させ、その間も別のスレッドで仕事を続けるという手法も利用することができる。なお、Thread Mangaerは以前はプリエンティティブなスケジューリングを可能としたが、現在は協調的なスケジューリングのみをサポートしている。スレッドのスケジューラについては独自のものを作成することも可能になっている。ドキュメントには、サンプルのプログラムや、APIのリファレンスが掲載されている。
関連リンク:Thread Manager - Creating Cooperative Threads in Applications
カテゴリ:アップルからの開発資料
◇MailProxy 1.0.1
ネットワークに常時接続されていない環境で使う一種のメールサーバーである「MailProxy」がVer.1.0.1となっている。Mac OSで使うメールサーバーで、時間を決めてダイアルアップしてメールを取り込むなどの機能を備えている。RockFord Systems社の製品で、価格は300ユーロ。
http://www.mailproxy.com/
◇File Buddy 5.3.2
ファイルのタイプやクリエイタを変更したり、デスクトップの再構築などを行う便利で広く使われているユーティリティのFile BuddyがVer.5.3.2となっている。価格は$39.95で、シェアウエアではないとしている。
http://www.skytag.com/FileBuddy.stuff/fb_download.html
◇UDF FS Switcher
◇DVD Player FS Patch
いずれも、Thomas Tempelmann氏によるフリーウエア。「UDF FS Switcher」は、コンテキストメニュー方式でマウントしたDVDディスクをISO9660で再度マウントしなおすことができる。9/29にアップデートされたVer.1.1では、ある条件でクラッシュするトラブルを修正した。「DVD Player FS Patch」は、「マトリックス」のDVD-ROMが見られないというような一部の相性の悪いディスクでもプレイできるようにするパッチだ。9/30に公開されたVer.1.2では更新するファイルが見つからない場合の不具合を解消している。
http://www.tempel.org/mac/
◇NetCloak 3.0.2
◇PageSentry 2.5.2
◇Rumpus 1.3.3
Maxum Development社のこれらのWebサーバー用ツールがアップデートされた。NetCloakはWebSTARやAppleShareIPで利用できるWebページの機能拡張ツールで、Webページをベースにしたアプリケーション作成のためのさまざまな機能を追加する。新バージョンではメールの受付や、英語以外のユーザー向けの機能追加、バグフィックスなどが行われている。PageSentryはWebサーバーなどのモニターツール、RumpusはFTPサーバーだ。
http://www.maxum.com/
カテゴリ:OS関連ソフトウエア
Appleより公開されているTech Info Libraryで、1999年10月4日付けで以下の文書が更新されている。以下のリストの左端が文書番号なので、記事の末尾にあるリンク先にジャンプし、その番号を手がかりに検索をすると良いだろう。
60447:Final Cut Pro 1.0.1: PowerBook Support
30808:iMac Discussion Board: Frequently Asked Questions
58416:iBook: Location and Function of Reset Button
43029:iMac: How To Get Service & Support
なお、いくつかのドキュメントは「修正」ということで公開されたが、これまでに新規で公開されていないものなので、別の記事で紹介しておいた。
関連リンク:Tech Info Library
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL)