昨日に配信した記事で、iMac DVとspecial editionの価格が不明と書きましたが、それぞれ$1299と$1499です。Webキャスト途切れぎみに見ていて、後からニュースリリースを確かめたのですが、なぜか書いていなかったので、そのまま記事を配信してしまいました。申し訳ありませんでした。
さて、iMacが発表されたあと、大量にドキュメントが公開されました。しかも、これまでは機密事項となっていたMac OS 9に関するかなり細かな技術情報が公開されたので、Mac OS 9の詳細も分かるようになりました。かなり長いTechnoteなので、そのなかかから目立ったことをピックアップして記事にしましたが、ソフトを開発している人や、システム管理をしている人は、ぜひともオリジナルのTechnoteを熟読されることをお勧めします。Mac OS 9での安定した動作を目指すには、まず最初にチェックすべきドキュメントでしょう。
昨日も今日も、変な時間に配信してしまうことになりました。大変申し訳ありませんが、昨日も今日も昼間はでかけっぱなしになってしまうので、この時間に配信いたします。御理解の程をお願いします。
(新居雅行 msyk@mdonline.jp)
Mac OS 9の詳細がやっと明らかになった。従来のOSとの違いを説明するTechnote「TN1176: Mac OS 9」がリリースされ、そこにはかなり詳細にMac OS 9の新しい機能が紹介されている。すべてをそのままお届けしたいくらいだが、開発者やシステム管理者にとってポイントになる内容をピックアップしてお届けしよう。なお、Mac OS 9の新機能は9つのトピックとしてまとめられており、Appleのホームページを始めいろいろな記事などでそれらはご覧になっていると思うので、そこでは語られていないポイントを中心に拾って行こう。
◇Power Macintosh 6100,7100,8100の各モデルでは、Mac OS 9のCD-ROMでブートしてインストールをしなければならない。
◇2GBを超えるファイルのコピーや情報表示にFinderが対応している。
◇Finderはウインドウの位置情報などを管理するために、ボリュームのルートにTheVolumeSettingsFolderという見えないフォルダを作る。
◇Carbonアプリケーションは、ファイルやフォルダなどの階層も含めた一群の項目を、「パッケージ」として1つにまとめる模様だ。そのため、それをFinderでダブルクリックしたとき、アプリケーションにodocイベントにパッケージの内容を情報として持つデータも付加される。
◇「ファイル」メニューに「暗号化」(推定)というメニュー項目が追加される。
◇キーチェインなどセキュリティ関連の機能が追加されているが、プラグインなどに署名を行うアプリケーションも存在する。
◇CarbonやCore Foundationが組み込まれる。主要なAPIについてのリストが文書中にあり、詳細なドキュメントへのリンクも設定されているが、リンク先がないものもある。
◇HFS+APIが導入され、2Gを超えるファイルや、ロングファイル名をサポートしている。このAPIを使えば、31バイトを超えるファイルの利用が可能になるものと思われる。
◇同時に開くことができるファイル数が8192個までアップされている。
◇Navigation Service 2.0になって、ダイアログに変化がある。
◇現在のマウスカーソルは16ドット四方だが、より大きなカーソルをプラグインで作ることができるようになった。ただし、プラグイン情報はまだ公開されていない。
◇Cの標準ライブラリであるStdCLib 3.5では、各種のメモリ処理において、Velocity Engineの機能を使って高速化ができるようになった。
◇Textension 1.1というEditText代替えのテキスト編集コンポーネントが利用できる。32KB以上のテキストが扱え、ドラッグ&ドロップが使えたり、印刷サポートや、ATSUI、インラインサポートなど注目できるシステム機能だ。
◇サウンドコントロールパネルと、モニタコントロールパネルが分離された。
◇AppleScript 1.4となり、スクリプトエディタはCarbonアプリケーションとなっている。
◇AppleShare Client 3.8.5は、キーチェーンをサポートしている。
◇OpenGL 1.1が組み込まれている。
◇OpenTransport 2.5が組み込まれている。リモートアクセスは、クライアントだけでなくサーバーもMac OS 9に含まれる。
◇Package First Aidというユーティリティが含まれる。Carbonアプリケーションのパッケージを構築するためのフォルダを修復するものと思われる。
◇AppleTelecom、Enagy Server API、QuickDraw Gxは、Mac OS 9ではサポートされなくなった。
関連リンク:TN1176: Mac OS 9
カテゴリ:Technote, Mac OS 9
英語のTechnoteに、以下のように一気に12もの文書が追加された。これらの文書の見どころなどは追って紹介するが、やはりいちばん注目度の高い文書は、Mac OS 9に関するTechnoteだろう。この記事の最後のリンクは、Technoteの更新状況を示すページで、そこから各文書へのリンクが張られている。ここでは各記事の概要を記載しておこう。MDOnlineでは、これらの文書をいくつかずつ、何日かに分けて説明をする予定だ。
◇TN1187: Digital CD Audio
Mac OS 9ではCDオーディオの再生をデジタルそのままに出力する機能が搭載されている。その機能が使える条件やアプリケーションでの利用方法が記載されている。
◇TN1186: How To Be a Good Multiple Users Citizen
Mac OS 9のマルチユーザー機能を利用するAPIについて解説されている。
◇TN1185: New ColorSync 3.0 APIs
Mac OS 9で新しくなったColorSync 3.0の新しい機能をアプリケーションで利用する方法が記載されている。
◇TN1184: FCBs, Now and Forever
Mac OS 9ではFile Control Blockのフォーマットが変更されている。FCB関連の情報が記載されている。
◇TN1183: QuickTime 4.0.3
Mac OS 9に組み込まれるQuickTime 4.0.3はバグフィクスが中心の小幅なアップグレードだ。この文書には変更点などが書かれている。
◇TN1182: NewGWorlds in VRAM and AGP Memory
Mac OS 9で変更のあるNewGWorldについて記載されている。GWorldをAGPメモリやVRAM中に確保することや、グラフィックス描画のパフォーマンスなどについて記載されている。
◇TN1181: Sherlock’s Find by Content Text Extractor Plug-ins
Mac OS 8.6から、Sherlockの「内容で検索」の機能により、ファイルの内容が解析されてインデックス付けされるが、テキスト以外のフォーマットのファイルからテキストなどを抽出するためのプラグインを組み込める構造になっている。そのプラグインの作り方について解説された文書だ。
◇TN1180: Sherlock’s Find By Content Library
Sherlockが利用している内容で検索のライブラリについて記載されている。
◇TN1179: PostScript Output Filters For LaserWriter 8.7
LaserWriter8 Ver.8.7では、出力するPostScriptのデータに対するフィルタ処理を行うプラグインを組み込むことができる。そのプラグインの開発に関する情報がこの文書から得られる。
◇TN1178: LaserWriter 8.7: Scriptable Printing
LaserWriter8 Ver.8.7では、印刷関連の処理をスクリプトで記述できる。ただし、アプリケーションが一定のイベントに対応するなど修正が必要になる。スクリプト可能になるようなアプリケーションの修正方法などについて説明されている。
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◇TN1177: Introducing the LaserWriter 8 Driver version 8.7
Mac OS 9に付属するLaserWriter8 Ver.8.7は、印刷処理のスクリプト処理を可能にしたり、出力フィルタをプラグインとして追加することができる。これら新機能の概要がこの分書にあり、ここから詳細な内容の文書にリンクされている。
◇TN1176: Mac OS 9
Mac OS 9が従来のMac OSとどこが違うのかが詳細に記載されている。要チェック文書だ。
関連リンク:Recent Technotes
カテゴリ:Technote, Mac OS 9
Tech Info Libraryに「58477:Using Startup Manager to Select Startup Device」という文書が追加された。iBook、Power Mac G4、スロットロードドライブのiMacでは、起動時にOptionキーを押したままにしておくと、どのドライブで起動するかを選択することができるようになっている。そこで起動するボリュームを選択する画面になるが、ボリュームの再スキャンボタンや、ボリューム切り替えボタンが用意されている。この操作について、実際の画面を出しながら説明がなされている。
関連リンク:Using Startup Manager to Select Startup Device
カテゴリ:Mac OS 8, Knowledge Base(旧TIL)
Tech Info Libraryに「58476:Apple DVD Player version 2.0 beta 2 Read Me」という文書が追加された。Apple DVD Player Ver.2.0のベータ版がWebサイトから配付されている。これはソフトウエアによるDVDプレイヤーであり、Power Macintsh G3、PowerBook G3、PCIグラフィックスのPower Mac G4のようなハードウエアによるDVD再生機には対応していない。このDVD Playerに関する基本的な情報や使い方などがこの文書に記載されている。
関連リンク:Apple DVD Player version 2.0 beta 2 Read Me
カテゴリ:周辺機器, Knowledge Base(旧TIL)
Tech Info Libraryに「58475:iMovie: Read Me」という文書が追加された。発売されたばかりのiMac DVに付属するソフトウエアiMovieのRead Me文書だ。動作条件に加えて、どのような機能があるかがざっと書かれているので、どんなソフトウエアなのかあたりをつけることができるだろう。また、対応しているDVビデオカメラの一覧も含まれている。ムービーだけでなく、DVビデオにも出力する機能があることが内容から分かる。iMac DVが手元にないけど、iMovieの概要を知りたい人は一読の価値があるだろう。
関連リンク:iMovie: Read Me
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), iMac
発売されたばかりのスロットロードCDドライブ搭載の新iMacおよびiMac DVに関するTech Info Libraryがまとめて公開された。概要は以下の通りだ。
58471:iMac (Slot Loading): What’s New and Different
http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58471
新マシンの、旧機種との違いが箇条書きされている。DV端子があることや、ワイアレスネットワーク可能なことなど、すでに公表されていることではある。
58474:iMac (Slot Loading): Technical Specifications
http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58474
新機種のスペック一覧。
58467:iMac (Slot Loading): How to Connect External Display to VGA Port
http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58467
iMac DVには外部ディスプレイ端子があるが、これはカバーをはずすなどしないと端子が出てこない。やり方はヘルプを参照ということで、この文書には具体的には書かれていない。
58469:iMac (Slot Loading): DVD Movie Playback
http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58469
iMac DVモデルでのDVDディスクの再生方法が簡単にまとめられている。Apple DVD Playerというソフトを使うがプレビュー版であり、いずれは完成版が配付されることが書かれている。
58466:iMac (Slot Loading): Upgrading Memory
http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58466
メモリ拡張について書かれている。新iMacでは、PC-100 DIMMを使う。スロットが2つあり、256MBを2つ搭載して512MBで使うのが最大だ。VRAMは基盤に付けらている。
58468:iMac (Slot Loading): Sound Out Volume Lower with 3D Sound Selected
http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58468
サウンドコントロールパネルで、3Dサウンドを選択できるようだ。そのときに音量が低めになるが、それは正常な動作であることが説明されている。
58470:iMac (Slot Loading): Different Functionality for Power Button
http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58470
新しいiMacのパワーボタンの動作が従来と若干異なる。使用中にパワーボタンを押すと、すぐにスリープに入るなどする。
58465:iMac (Slot Loading): How to Eject a CD
http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n58465
起動中にマウスボタンを押したままにすると、ドライブ内のCDが自動的にイジェクトされる。それでも出ない時にはクリップを使って出すことができる。8センチのシングルCD-ROMや変な形のディスクはドライブには挿入できないので注意が必要だ。
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), iMac
Entera社は、RTSP/RTP (Real-Time Streaming Protocol/Real-Time Protocol)ベースのストリーミングサーバー「Entera Lightweight Streaming Application Server(ELSA Server)」の、FreeBSD版とLinux版をリリースすした。すでに、Sparc版やWindowsNT版がリリースされているが、稼動するプラットフォームを増やしたことになる。クライアントは、QuickTime 4.0が稼動するパソコンとなる。ベータ版がフリーでダウンロードできる。同社のELSA Serverは、Darwinプロジェクトによるオープンソースを利用したものではなく、ソース自体は独自に開発したものだ。公開されたRTSPの規格やQuickTimeムービーのフォーマットなどの情報から独自に開発している。ストリーミングが今後急速に普及するメディアとして同社は注目しており、ストリーミングサービスを行う柱になるサーバー製品を市場に早期投入することで、有利なポジションを得るという方針があるようだ。
関連リンク:Entera Lightweight Streaming Application
カテゴリ:
Tech Info Libraryに「60551:Apple Customer Global Internet Privacy Policy」という文書が追加された。アップルのインターネットを通じたサービスにおいての、プライバシー保護の方針を説明している。たとえば、Webページにアクセスしたときに電子メールアドレスを集めたりはしないし、匿名でのアクセスを可能にしている。また、ログにはIPアドレスは残るけども、IPアドレスから個人を特定するような作業は行っていない。また、子供がサイトを参照することも考慮して、有害な情報が含まれ内容に配慮しているということなどが記載されている。
関連リンク:Apple Customer Global Internet Privacy Policy
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL)
Appleより公開されているTech Info Libraryで、1999年10月5日付けで以下の文書が更新されている。以下のリストの左端が文書番号なので、記事の末尾にあるリンク先にジャンプし、その番号を手がかりに検索をすると良いだろう。
24985:PowerBook G3 Series: Data Corruption When Reading Audio CDs
25009:AppleWorks 5: System Requirements
24993:Mac OS X Server: Macintosh Manager - Resetting Default Password
58430:USB Info and Benefits of Dual-Channel USB
58409:About the ATI Video Accelerator Update
58012:iMac: Infrared Communications
58007:iMac: Type of Memory to Order to Upgrade RAM and VRAM
43027:Connecting a Serial Printer to a USB Capable Macintosh
42501:Power Macintosh: Tech Exchange Frequently Asked Questions
関連リンク:Tech Info Library
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL)