iBook触ってきました。記事をご覧ください。写真も撮影していますが、きっとほかの媒体の方々が撮影されたものの方が、ちゃんとしていると思いますので、私の方からは出しません。中には、背景にする白い大きな紙とちゃんとした照明を持ち込んで、ブツの撮影にマジに臨んでいた編集部もありました。実物を見るとほしくなってしまいますが、やっぱり個人的には見送りかなと思います。G3マシンをこれまでに3台購入したし、「次こそはG4」と思っていただけに、やっぱり躊躇します。もちろん、iBookは魅力あるのですが、あれだけG4のパフォーマンスと最適化されてどうしたこうしたというのを耳にしていると、目標はそっちに行ってしまいます。今もし、新しいマシンを買うとしたら、お金はかかるけど、やっぱりPowerBook G4を買うと思います。PowerBook G4の第二世代が出るのを待とうかと思います。また、Mac OS Xにフォーカスしている身としては、やっぱりパフォーマンスの高い機種を使いたいです。新しく買って今(FireWire搭載PowerBookの400MHz)よりちょっとまし程度ではがっかりですからね。このPowerBookもキートップの文字がいくつか欠け始めてはいますが、いましばらく使い込むつもりです。以前に、MacFanで高橋敏也さんと対談をして、2人して「サブノートが出れば絶対買うぞ」と宣言したので、友人が自分のBBSサイトで、「新居さんはiBookを買わないはずはない」と書いてありましたが、残念ながら、iBookはサブノートではありません(笑)。あえて言えば、「小型フルノート」でしょうか。サブノートとは、CDドライブを内蔵しないで、重量は1kg台だと定義しましょう。私が新しいマシンを買うと、このPowerBookをお下がりとして自分のものになるのでは…と妻は目論んでいたようです。私がとりあえずiBookを買わないことに決めていちばんがっかりしているのは彼女かもしれません。
(新居雅行 msyk@mdonline.jp)
2001年5月9日、アメリカの発表から遅れること1週間余りの後、日本でもリニューアルしたiBookの記者会見が東京で行われた。記者会見の様子をお届けしよう。
まずはアップルコンユータ代表取締役社長原田永幸氏よりのスピーチから始まった。新しいiBookはコンシューマ市場への本格的な取り組みであることをまずは紹介した。2001年度の前半(2000/10〜2001/3)は、パソコン市場の成長鈍化の影響があったが、その中で過剰在庫を大幅に削減し、1月以降にPowerBook G4やSuperDirve搭載のPower Mac G4、Mac OS XやiTunes等各種のアプリケーションなど画期的な新製品を投入できた。また、CD-RW商品投入が遅れたこともあったが、それも対応できた。そして第一、第二四半期の業績を示し、第二四半期は黒字になったことを示し、財務体質が健全なことをアピールした。日本では第二四半期は2億1400万ドル、出荷台数は10万7000台であることも公開された。第三、第四四半期ではサポート体制の充実と新製品の投入が行われる。修理サービスの費用低減および期間の短縮が行われる。今までは、アップルの意図しないサービス内容になっていた点を認め、サービス体制の構造改革を行い、ピックアップ&デリバリーサービス、在宅自己修理、そして対面修理サービスを行うようにした。修理費用も従来は18,000〜148,000円というレンジだったが、20,000円ないしは47,000円の2ランクになる。在宅修理では1,000〜40,000円というレンジになり、低価格化を実現できたとしている。また、見積もりと承認のプロセスを簡素化するかど、やりとりが少なくなることで、低価格な修理サービスが実現できたとしている。サポートに関しては、インターネットを利用したサポートして、ソフトウエアアップデート、Tech Exchange、Tech Info Library、製品サポートページを提供する。また、AppleCare Protection Planを発表し、保証の3年間への延長、無料電話サポート、ハードウエア診断ツール、インターネットサポートが含まれる。つまり、サービスとサポートの商品化であり、5月25日からAppleStoreやショップなどで購入できる。本体購入後1年以内なら加入でき、機種ごとに18,000〜42,000円となっている。
ノートブックパソコンとしては、PowerBook G4とiBookの新しいものがラインナップとなった。コンシューマ向けのノートとして新しいiBookで再定義する。iTunes、iMovie、iToolsを搭載した、今日のデジタルライフに完全にフィットしたノートパソコンとしてアピールする。つまり、各種デジタル機器を接続し利用するソフトウエアを搭載していることで、iBookをデジタルハブとして利用できるということである。ハードがつながるだけでなく、ソフトウエアも含めて提案できるのがiBookの強みであるとした。さらに、ワイアレスネットワークに対応し、これまでの「ポータブル」から「モバイル」と言える2.2kgの重量、そして158,000円という低価格を実現している。5月25日(金)から出荷される。そして「日本で最初に公開する」と前置きして、iBookを見せた。
続いて、アップルコンピュータのプロダクトマーケティング福島哲氏からのスピーチに移った。iBookをアピールするビデオ(Appleの幹部やユーザの声で構成されたものでAppleのWebサイトで公開されていたものに日本語の字幕が付けられていた)を見せた後、実際の説明に移った。新機種のテーマは「Your Life, To Go.」であるとして、デジタルライフをこれ1台ですべてまかなえるものとしてアピールする。大きな特徴は2.2kg、ディスプレイの解像度が1024×768であること、選択できるドライブ、そして5時間の利用ができるバッテリー。また、デザインも一新され、ディテールを解説した。機能を削ることなく軽量コンパクトを実現し、フルサイズのキーボード、そして頑丈なデザインとなっている。外側は厚いポリカーボーネート、内側のマグネシウムフレーム、ハードディスクをラバーマウントして落下の衝撃にも強くなり、ラッチやレバーなどの可動部をなくしたデザインとなっている。ディスプレイは12.1インチで、1024×768ドットの解像度となっている。パフォーマンスは500MHzのG3と同一クロックの256KBの2次キャッシュ、64ないしは128KBのメモリを標準搭載し、576あるいは640KBまでのメモリを搭載できる。Quake 3のベンチマーク結果を示し、Windowsマシンよりも高いパフォーマンスが得られることもアピールした。バッテリーは最長で5時間利用でき、バッテリー残量のインジケータもiBookでは初めて搭載した。用途に合わせてドライブを4種類から選択できる。ビデオ出力もRGB、NTSCに対応し、AirMac対応、そしてメモリを128MB以上搭載が必要だが、Mac OS Xにも対応している。拡張ポートについても写真を示してそれぞれが説明された。
iBookとデジタルライフスタイルについての説明があり、ビデオやワイアレスネットワークなどAppleが業界に先駆けてサポートしてきたことを説明し、集めたデータの加工や編集、変換などが可能なデジタルハブとしての機能を説明した。デジタルハブとは単につながるだけでなく、データを処理するためのソフトウエアを搭載していることが必要条件であるとした。コンピュータを中心としたデジタルライフスタイルについてのデモに移った。音楽を探すことがインターネットで簡単になったとし、SherlockのショッピングチャンネルからTowerレコードの検索を行って見せた。続いて、iTunesを使ってのデモが行われた。CDをセットすると、CDDBにアクセスしてそのCDのアーチストや曲名の情報を自動的に取り出す。そして読み込みボタンを押すことで、CDからハードディスク内にMP3フォーマットとしてダビングができる。iBookだとおおむね、3〜4倍速でダビングができる。iBookにはMP3のデータが最初から100曲分入っている。さらに、携帯MP3プレイヤに転送することなどができる。さらに、ラジオチューナの機能を説明し、インターネット上にあるラジオを聞くことができることが説明された。リストアップされているものだけでもジャンル分けして800局ほどがある。
続いてiToolsについてもデモが行われた。ユーザ登録で20MBのディスクスペースが使えるようになり、ホームページ機能で写真を簡単に公開することができる。実際に公開されたページとして、子供の成長記録のページや、新聞調のイベント記録、結婚式の写真などを見せた。また、インターネットで子供のビデオを公開する場合においても、ビデオの取り込み、作成、公開までもできることを示した。さらに、iCardとして、グリーティングカードを作成してメールで送信することができることも示された。
そして、Macintoshのアドバンテージとして、ハードウエアからソフトウエアまで一貫して提供している点であると説明した。同じようなソフトウエアもあるが、Appleのものがいちばんよく考えられたソリューションを提供できるとした。最後に、ドライブの種類ごとに異なる価格の一覧やBTOオプションが示された。
また、Exciteと共同でWebブラウザのスタートページを5/9より開始したことが説明された。iBookのWebブラウザのホームページは、このページになっていることも公開された。
続いてQ&Aが行われた。回答はいずれも原田社長である。
Q:シェアが1桁台に落ち込んだが回復の施策はあるのか?
A:iMacはかなりの売り上げとシェア確保を実現したが、現状ではニューユーザというセグメントは低いためそうした売り上げはあまり見込めない。出荷ベースのマーケットシェアが公開されているが、あくまで実売を見ている。シェアを確保するのが目的ではなく、マックらしいユーザを取り込むということを第一に考えている。クリエイタといった人たちでのシェアを重視している。また、iBookで初めて購入するユーザを取り込みたい。
Q:軽量化されたiBookは日本市場を意識したものなのか?
A:日本ではノートの市場比率が高い。ワールドワイドで一貫した商品戦略は行っているが、日本市場の重要性は意識している。AppleStoreでもiBookに対しては大きな反響があった。
カテゴリ:iBook, イベント
iBook発表会の直後に、プレス関係者に自由にiBookをさわる機会を与えられた。Macintoshメディア関係者が打ち揃い、買いかそれとも見送りかなどと談義をしなが、あれこれとさわることができた。まずは、写真で見る印象とかなり違うということを実感した。やっぱり写真だけだと、実際に見たことがあるPowerBook G4の印象で、新iBookを見てしまう。もちろん、PowerBook G4の材料はチタンであり、iBookはポリカーボーネートだ。やはり質感は全然違うのである。特にiBookのディスプレイの裏側(つまり、閉じたときにふたに当たる部分)については、かなり白く光沢があるという感じである。その部分の雰囲気がPowerBook G4と大きく異なるのである。ぱっと見では、厚みについては、思った以上にあると感じた。真横から見せる写真はより薄く見せるのではないだろうか。重さはどうだろうか…やはり、期待通りの2.2kgだ。重いと言えば重いけど、PowerBookより確かに軽い。Windowsのサブノートよりも重くて厚みがあるのは当然だけど、Windowsのフルノートタイプに比べるとけっこう軽くて小さく思える。Windowsノートでも、一部にはフルスペックで軽量のものがあるが、そういわれればそのタイプのものは最近はあまり見なくなった気がする。
液晶ディスプレイを開くと、本体との接続部分が本体の向こう側に沈む設計になっている。VAIO等でも同じようなデザインのものがあるが、これはけっこういい感じだ。本体から突き出たディスプレイよりも、実際に使用しているときの高さが低く感じるし、実際に低くなるのだろう。そういう意味では開けている状態のノートパソコン独特の圧迫感は少ないと感じた。やはりデザインについても細部に至るまでスマートにできている。いろいろパーツがある割にはごてごてしていない、すっきりしたデザインなのだ。
iBookについての細かいスペックはすでに公開されており、新しい話は少なかったのだが、iTunesの中に最初から100曲ものMP3データが入っている。会場での実機にインストールしているもののiTunesを見てみたが、洋楽でいろいろなジャンルのものをバランス良く選曲したという感じであった。また、ハードディスクがラバーで保護されているので、落下したときの衝撃の強さもより強くなったというのは、腕力のない子供が扱ってもなるべく壊れないようにという配慮だろうか。
いずれにしても、新iBookは、今まさにパソコンを買おうとしている人にはお勧めできる機種だろう。MP3やビデオ編集、そしてインターネットなど、パソコンでできる代表的な作業はほぼ、すぐにでもこなせる状況にある。サブノート待ちだった人でも、ドライブがついたマシンがほしかったという人には、間違いなく最適な選択肢だと言えそうだ。また、以前のiBookはユニークなデザインだったが、あまりにユニークすぎて引いてしまった人も、新iBookは安心して買えるだろう。その意味ではおとなしいデザインになったことで、市場は増えると見てもいいかもしれない。
一方、ドライブのないもっと軽いサブノートを待っていた人にとっては非常に迷うところだろう。また、500MHzとは言え、G3であることや、2次キャッシュが256MBというあたりのスペックは、安価であるから割り切るべきとは言ってもやはり処理能力の影響しないかと気になってしまう。
もっと悩ましいのは、どのドライブを搭載したマシンを買うかということでもあるだろう。もちろん、お金に余裕がある人はDVD&CD-RWのいちばん高いマシンがいいと言えばいいのだが、お金に余裕がある人はきっとPowerBook G4に目が向くだろう。DVDビデオが見たいか、それともCD-Rに書き込みたいかということでどちらを買うかということを結論づけないといけないだろう。もっとも、ちょっとでも安くCD-ROMドライブという選択肢もある。
登場したばかりで性急な評価はできないが、Cubeの不良品問題や、CD-R対応の遅れなどなど、マイナス面ばかりが強調されたここ半年のMacintoshラインナップに、期待の新製品が出たということは確かである。柄物iMacも目をひくけども、やっぱりフェイントを感じる。PowerBook G4はいいのはいいのだが、「いいものは高い」という伝統的なMac的スタンスを強く感じる。その意味では、iBookはみんなに勧められるということでも、当たりの良さそうな商品ではないかと思うがどうだろうか。
カテゴリ:iBook
ビデオ編集ソフトの「iMovie 2.1 for Mac OS X」の日本語版が公開された。同時にエフェクトなどを追加する「iMovie Plugin Pack- Mac OS X 2.1」も公開された。執筆時点では、米国AppleのSoftware Updatesのサイトに掲載されているが、iDiskに接続してダウンロードすることもできる。/Software/Apple Software/Mac OS Xというパスに「iMovie for Mac OS X (JA).smi」という名前で用意されている。なお、Plugin Packについては、iDisk上にあるのは英語版のみだ。以下のアドレスにあるPlugin Packだと、インストール方法が日本語になったものが参照できる。英語版のiMovie 2.1 for Mac OS Xは、Mac OS X 10.0リリース直後の2001年3月末に公開されていた。なお、日本語版も含めて、Mac OS X対応のiMovieは無償でダウンロードできる。また、iMovie 2.1 for Mac OS Xの英語版国際版もリリースされている。
◇iMovie for Mac OS X 2.1(日本語版)
http://asu.info.apple.com/swupdates.nsf/artnum/n12172
◇iMovie Plugin Pack- Mac OS X 2.1
http://asu.info.apple.com/swupdates.nsf/artnum/n12203
◇iMovie for Mac OS X 2.1(英語版国際版)
http://asu.info.apple.com/swupdates.nsf/artnum/n12204
カテゴリ:ビデオ編集, ビデオ編集
Mac OS 9.1で、CD-RWを使うための機能拡張であるAuthoring Supportのバージョンが1.1となった。英語版および国際版英語版が公開された。執筆時点では、日本語版については公開されていない。iTunesやDisc Burnerでは、Authoring Supportの機能を使って、CD-RWドライブでの書き込みを行っている。Ver.1.1では従来よりも対応するドライブが増えた。また、Appleシステムプロファイルで、使用しているドライブの型番号を分かるようにしたため、対応ドライブかそうでないかの判読がしやすくなった。Ver.1.1での対応ドライブは、「FireWire & USB CD-RW Compatible」というページで公開されている。
◇Authoring Support Update (US-Z) Version: 1.1
http://asu.info.apple.com/swupdates.nsf/artnum/n12205
◇About Authoring Support 1.1 Document and Software
http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n120006
◇FireWire & USB CD-RW Compatible
http://www.apple.com/itunes/compatibility/
カテゴリ:メディア制作, 周辺機器
ファイルメーカー社では、同社のデータベースソフト「ファイルメーカーPro」シリーズを中心にしたソリューション集の無償ダウンロードサービスを開始した。「いつでもどこでもビジネスツール」と題して、インターネット経由での利用やiモードからの利用、さらには発売予定のファイルメーカーMobileとの組み合わせでPalm OS搭載PDAとのデータのやりとりも行うようなものが含まれている。ソリューションを実際に使うためのセットアップ方法などについても解説されている。ファイルメーカー社がソリューション集を出すのは2つ目になる。システム構築を手軽にやりたい人や、活用方法のヒントがほしい人はチェックしてみよう。
関連リンク:FileMaker Solution 2
カテゴリ:データベース