Macintosh Developer Online (MDOnline)


2001年5月31日発行号 - Macintosh Manager 2.0.1



Macintosh Manager 2.0って公開されたっけ?と思ったら、Mac OS X Server 10.0に含まれているものです。さっそく2.0.1にアップデートがあります。
CodeWarriorについての追加記事を書くと言っておりましたが、まとまった内容ができそうにないので、こちらでざっと紹介しておきます。CodeWarrior 7 EA版ですが、Pro 6と違って、そのままでデバッグに入ることができますし、デバッグでのステップ動作も、次のステップに1秒とかからずに行くことができます。つまり、ちゃんと動いていると言えるかと思います。Pro 6ではファイルのアクセス権まで変えないといけなかったですが、そんなこともありません。今まで、CodeWarriorはMetroNubという機能拡張をもとにデバッグを行っていましたが、このバージョンからはgdbをベースに行うようになっています。Project Builderもgdbですが、いずれにしても、Mac OS Xでのデバッグはgdbを使うということに集約されたようです。
ただ、なぜか、今週になって使おうとすると、プリコンパイル時に落ちるようになりました。先週は動いていたので、先週にコンパイルした結果でデバッグなどは確認はしましたが、突然落ちるようになったのです。しかも、Mach-OのPowerPlant向けプリコンパイルヘッダだけが落ちます。CFMベースのものは大丈夫です。それで、PowerPlantでデフォルトボタンの枠が黒く出る点については直っているかというお問い合わせをいただいていたのですが、確実にチェックはできませんでした。PowerPlantについては私の方であまり知識がないのもあります、すみません。Basicのテンプレートで作ったAboutダイアログボックスではボタンに黒い枠は出ませんでしたがこれでいいのでしょうか? ちなみに、PowerPlantの生成オブジェクトもMach-O対応となりました。プロジェクトを選ぶときに、Mach-OかそれともCarbon PEF(つまりCFMベース)なのかを選ぶようになります。Multi-Targetとかも出てきますけど、そちらを選ぶことはまずないかと思います。
それで、急にCodeWarriorの動きが変わった理由としては、確証はありませんけどWebObjects 5を入れたことしか思いつきません。WO5はルートになってインストールするなどちょっと様相が違いますので、デベロッパーのみなさんは注意した方がいいかと思います。アクセス権などはちょっといじってみたのですが、落ちるのは変わりないようです。ちょっと対応に苦慮しています。やっぱり開発マシンはそれぞれ用意するのがいいのかもしれません。

さて、掌田さんのMac OS X本の当選者は以下の方々です。おめでとうございます。今回は27人というものすごい応募がありました。これで23冊は売れますねぇ>技評さん。
「Mac OS X実践活用ブック」当選者:(敬称略です)
          前薗健一、佐野誠市、井上、戸松智典
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


Macintosh Manager 2.0.1の英語版が公開

Macintosh Manager 2.0.1の英語版がリリースされた。Mac OS X Server 10.0に、Macintosh Manager 2が搭載されているが、そのクライアント向けソフトウエアのアップデートが「Macintosh Manager 2.0.1」である。クライアントから利用できる官吏ツールについても含まれている。Macintosh Managerはサーバをたてておき、そのサーバに個人個人の設定や文書ファイルを保存するようにしておき、利用者ごとの環境を一元官吏するためのものだ。Mac OS 9.1までのシステムでサーバに接続するようにしておくことで、たとえば学校の教室で使うようなたくさんの端末があるシステムの一元管理ができるというものだ。Macintosh Manager 2では、サーバにある個人ごとの文書ファイルをコンピュータに同期させるbackpackという機能が加わっている。たとえば、教室での作業を家に持ち帰って行うと言うような用途を想定している。Macintosh Manager 2.0.1ではその処理で問題が出る場合の対処をしている。

関連リンク:http://asu.info.apple.com/swupdates.nsf/artnum/n12260
カテゴリ:ネットワーク, ユーザ管理


Network Assistant 4.0.3の英語版が公開

Network Assistant 4.0.3の英語版がリリースされた。Ver.4.0.2からの変更点は、コピーが遅くなることがあったことを解消したほか、ワークステーションの一覧でログインしているユーザ名を表示するようになったこと、アナウンスやトークの機能がMac OS 9.1で利用できるようになったこと、DOSフロッピーを挿入した時の問題の解消、デスクトップの再構築をリモートで行えるようにしたこととなっている。

関連リンク:http://asu.info.apple.com/swupdates.nsf/artnum/n12261
カテゴリ:ユーザ管理, ネットワーク


CarbonLib 1.4a2 SDKがリリース

Carbon対応のソフトウエア開発に必要な情報などを含む「CarbonLib 1.4a2 SDK」がリリースされた。1.4a1から1.4a2へリリースアップしている。SDKはADC会員にのみ公開されており、詳細については不明である。

関連リンク:Carbon
カテゴリ:Carbon/CF


Stepwise.comでProject Builderを効果的に使う方法を紹介

Stepwise.comのサイトに、WWDC 2001のセッションで紹介されていたProject Builderの効果的な使い方を紹介した記事が掲載された。ディスクイメージファイル(.dmgファイル)を作成するスクリプトを、Project Builderに登録しておき、ビルドからディスクイメージファイルの作成までをまとめて行うという方法である。Project Builderではイメージファイルを作るシェルスクリプトを登録しておくが、マージされないようにしておき、オプションの設定を利用してそのスクリプトが実行されるようにしておく。そして、ターゲットを作り、そのターゲットを利用したビルドコマンドを与えることで、ビルドからイメージファイル作成までを行うというものだ。Project Builderには実にさまざまな機能があるが、その1つを垣間見ることができるだろう。

関連リンク:Integrating the creation of disk images into your ProjectBuilder project
カテゴリ:サードパーティの開発資料, ProjectBuilder/Interface Builder


トレースルートの結果をビジュアルに表示するツール

Visualwareは、トレースルートした結果を詳しく表示することが可能なツール「Visual Route 5.2」をリリースしたが、UNIX版以外にMac OS X版もリリースした。接続先のホスト名やIPアドレスを入力することで、使用しているマシンからのルートを求めることができるが、個々のゲートウエアの表示も比較的細かく行うことができる。また、世界地図上に経路を表示すると言った凝った表示も行われる。スタンドアロンアプリケーションとしてだけでなく、サーバとして機能することも可能だ。どんな表示ができるのかは図を見ていただくのがいちばん分かりやすいだろう。

◇VisualRouteでトレースルートした結果
 

アプリケーション自体がPure Javaで作成されているようだ。Mac OS X版と言ってもパッケージ化はされていないため、Terminalでコマンドを打ち込んで呼び出す必要がある。1ユーザが$40となっており、ユーザ数ごとに価格が決められている。サーバ機能は10ユーザ版$150からとなっている。

関連リンク:Visualware Inc.
カテゴリ:インターネット全般