号外だします。ニューヨークのエキスポのWeb中継を見ていた方も多いかと思いますが、いろいろでてきた中でMDOnline的にはやっぱりMac OS X 10.1でしょうか。見ながら、何度のソフトウエア・アップデートをしてみたのですが、反能無しでした。で、9月ですかぁ〜。うーん、あと2ヶ月我慢しないといけないのですねぇ(最初に言えー!)。細かい内容については、ニュースリリースも出ていますが、夜があけてから改めて19日の通常ルートの記事で流します。ちょっと面白いのは、SOAP対応があるのですが、「インターネットスクリプティング」という言い方をしている点ですね。ただ、ニュースリリースだけでは詳細は分からないのですが、米国のサイトではすでに10.1の内容がある程度は紹介されています。
しかし、ハードウエアのラインナップがどんどんと地味になります。やはり、縮小路線で経費を押さえ、ラインナップを絞っていますね。2000年度に比べて2001年度は明白に売り上げが落ちているのですが、Appleとしてはどう考えているのでしょうか? たとえば、落ちた売上の水準で利益が出せるようにする方向を狙っているのか、それとも、販売台数の増加をあくまで狙っているのか。Appleのスタンスがちょっと見えにくくなってきたかなとも思います。
(新居雅行 msyk@mdonline.jp)
2001年7月18日に、ニューヨークでMacworld Expoの基調講演が開催され、AppleのCEOであるスティーブジョブズ氏が講演を行った。そこで明らかになったことをまとめておこう。
まずは、Mac OS Xのアップデートが2001年9月に行われる。Ver.10.1というバージョンがリリースされ、現行の利用者に対してはフリーでアップデート可能だ。10.1での変更点は、まずはパフォーマンスが向上することで、起動やメニュー選択、ウインドウのリサイズ、ログインといった処理がより短時間で済むようになる。実際にInternet Explorerが素早く起動するデモなどを見せた。また、DVDプレイヤ機能が利用できるほか、FinderでのCD-RWドライブを利用したディスクへの書き込みが可能になる。さらにプリンタの対応機種も広げた。そして、AppleTalkによるAppleShareサーバの接続や、SMBクライアント(Windowsネットワークのクライアント機能)も含む。ユーザインタフェースにも手を入れており、メニューバーの右端には時計しかなかったのが、ボリュームの変更などいくつかの機能を持ったアイコンが加わった。
ハードウエアのラインナップの変更は、まずiMacだ。CPUはG3のままだが、クロックは500、600、700MHzの3ラインナップとなった。それぞれ、価格は$999、$1299、$1499となっている。いずれのモデルもCD-RWドライブ搭載だ。ブルーダルメシアン、フラワーパワーといった柄物はなくなり、インディゴ、グラファイト、スノーホワイトといった地味なカラーリングとなったのがいちばんの特徴かも知れない。スノーホワイトは復活したカラーとなる。
一方、ハイエンド向けデスクトップのPower Mac G4は、クロック周波数が733、767、Dual 800MHzの3つのラインナップとなった。従来の最高クロックである733が、最低性能となった点では進化は早いものの、1GHzをこえるCPUを搭載したマシンは出荷できなかった。もちろん、1.7GHzのPentiumマシンとベンチマークを行って、867MHzのPower Mac G4の方がアプリケーション上では高速であることをアピールするなど、クロックの数字では判断できないことをアピールしていた。また、筐体の形は同じだが、全体的に銀色がかった色使いのデザインに変更された。「Quick Siliver」とデザインにネーミングしている。733MHzマシンがCD-RWだが、残りの2機種はSuperDriveを搭載している。
ノートパソコンのラインナップについての変更は発表されなかった。いずれにしても、iMacの奇抜なカラーはそれほどの支持がえられなかったのか、ラインナップから消えた。そして、Power Mac G4は、今現在のMacintoshユーザの中心層でもあるプロフェッショナルが使うマシンだけに、性能は可能な限りアップするという方針が感じられる。また、デュアルプロセッサマシンを最上位に位置付けたのは、Mac OS XでのOSレベルでのマルチプロセッサ利用が可能である点が大きく影響していると言えるだろう。
DVDオーサリングツールのiDVDについても、新しいバージョンであるiDVD2についても公開された。モーションメニューなどに対応し、実際の制作についてもデモが行われた。
その他、直営店の成功や新規店鋪の開店をアピールしたり、各社のMac OS X対応アプリケーションを紹介するなど、先行き明るいという話題を、基調講演の冒頭に紹介された。Mac OS X対応アプリケーションとして紹介されたのは、マイクロソフトのOffice、アドビのIllustrator、QuarkXPress、ファイルメーカーPro、Virtual PC、IBMのViaVoice、WorldBook、ゲーム2種類、Mayaといったところだ。一部にすでに発売済みのものもあるものの、多くが「これから出荷」といったところに、現状ではネイティブアプリケーションはまだまだ揃っていないという点が逆に強調されたかもしれない。
いずれにしても、大きなニュースとしては、Power Mac G4のラインナップ強化と、Mac OS X 10.1ということになるだろう。Macintoshのコンシューマ市場への食い込みはもちろん、iBookなどで行うことは考えているだろうが、今現在、もっともニーズがあり、かつ収益に結びつきそうなのはプロフェッショナルマーケットであることは十分考えられる。結果的には新しい内容については地味なものとなったかも知れないが、Appleとしてできる最大限のものはこれらということだろうか。今年に入ってから、コンシューマ層が薄くなるなどMacintosh市場にある種の変化を感じるが、その変化に対する明確な答えとなるかどうかは、まだ観察が必要だろう。
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2001年7月18日にMDOnlineで配信した『Mac OS XでWindowsネットワークに接続するDAVEがフリー版として公開』という記事ではいくつか確認できない状態で記事にしたが、その後にいくつか確認ができた。DAVEをインストールすると、スタートアップ時に起動するコンポーネントや、ApplicationにあるDAVE Explorerに加えて、システム環境設定に、DAVE NetworkとDAVE Sharingという設定が加わる。DAVE Networkにはマシン名などの基本的な設定が行えるが、そこで文字コードについての設定があったので、Shift-JISを選択してみた。しかしながら、やはり濁点のある日本語文字についての問題はあった。一方、DAVE Sharingを使えば、Mac OS X側のフォルダをネットワークに公開し、それをWindows 2000で参照することができた。共有レベルあるいはユーザレベルの公開が選択できるなど、機能的にはWindowsと同様だ。そして、Windows側から公開したフォルダに日本語を含むファイル名のファイルをコピーなどしてみた。そのファイルは、Mac OS X側では問題なく利用できるものの、Windowsから参照すると、濁点のある文字が2文字に別れてしまうといった問題が見られる。いずれにしても、追加の設定は、システム環境設定にあるということである。
今、ちょうど、Macworld Conference & Expoの基調講演を見終えたところであるが、Mac OS X 10.1には、SMBのクライアント機能が含まれることが公開された。DAVEがこの時期にフリー版として公開するのは、DAVEの一部がMac OS Xに組み込まれるのか、あるいはまったく独立したものかは定かではないものの、いずれにしてもMac OS X 10.1はDAVEの存在意義を薄くしてしまう点は否めないだろう。Mac OS X 10.1の機能の詳細は不明だが、クライアント機能が同等とすれば、DAVEはWindowsクライアント向けのサーバ機能でしか差別化できなくなってしまう点は商品の存続としては苦しい立場にならないだろうか。
関連リンク:DAVE for Mac OS X
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2001年7月15日にMDOnlineで配信した『Webアプリケーション開発に関するセミナーをびぎねっとが開催、WebObjectsも紹介』の記事についての続報をお届けしよう。セミナーは予定とおり2001年7月24日に開催されるが、参加費用に関することに変更が生じている。1万円の費用の有償受講券の販売を、18日に終了した。そして、「エンタープライズトラック受講券」として、エンタープライズトラックにある講演を無償で受講できるようにする。また、「テクノロジートラック受講券」として、テクノロジートラックのセッションを1セッションあたり3,000円で受講できるようにする。いずれも、受講引き換え券のPDFをダウンロードして印刷し、当日持参する。テクノロジートラックについては当日に参加費用を支払う。WebObjectsについてのセッションは、エンタープライズトラックとして、13:00より開催されるので、受講費用は支払わずに講演を聞くことができるようになったということになる。会場に併設した展示デモンストレーションコーナーは誰でも入場できる。なお、これまでに1万円の有償受講券を購入した人に対しては、すべてのセッションの優先的な入場、全セッションの資料配付、資料のPDFのダウンロード、雑誌などのプレゼントの提供を行うとしている。
関連リンク:Web Developers Conference 2001参加方法について
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