Macintosh Developer Online (MDOnline)


1999年10月12日発行号 - MDOnline-内容で検索のプラグイン



メールの配信プログラムを、この連休中に更新しました。一応、ダミー出版物でさんざんテストはしたのですが、MDOnlineでは更新したプログラムをはじめて使うので、どきどきだったりします(笑)。さて、新しくなったのは、次の点です。


などと、なんだか、ほとんどテストのような発行ですが、お許しください。

アドビのActiveShareは、日本語版が本日発表ですが、米国ではすでにリリースされていました。ついに、パッケージソフトが無償の時代に入ったかと思いましたが、みなさんはどう御考えになるでしょうか。ますます、お金を取りにくいようになったとも言えるのですが、アドビ社のようにビジュアルに目覚めたユーザーに商品を買いに走らせる素地を持っているところはこうした措置はできても、すべてのソフトメーカーにできることではありません。しかしながら、サービスと組み合わせるという発想は、いろいろと応用が利くアイデアではないかと思います。
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


Sherlock関連の機能を使うための開発情報

Mac OS 9の発表と同時に公開された中に、Sherlockの内容で検索に関するものが、2つ含まれている。いずれも、Mac OS 8.6ですでに実現していたが、利用方法のドキュメントがなかったものである。

◇TN1181: Sherlock’s Find by Content Text Extractor Plug-ins
http://devworld.apple.com/technotes/tn/tn1181.html
Sherlockのファイルの内容検索では、単にファイルのデータフォークを取り出すだけでなく、プラグインを利用して、特定のフォーマットのファイルから、テキストを抽出しそれをファイルの中身として解析してインデックス構築するということができる。この機能はMac OS 8.6に組み込まれているが、プラグインの作成方法は、今回はじめて明らかになった。たとえば、これを利用すると、ExcelやQuarkXPressのファイルからテキストを抽出し、それを内容で検索のインデックスに適用させることができる。また、テキストだけでなく、画像ファイルや書式情報もテキスト化して、検索対象にするなど応用範囲は広いものだ。
プラグインはコードフラグメントで作成し、いくつかの規定の関数を外部から呼び出せるようにする必要がある。プラグインのプログラム例とともに、アプリケーションからプラグインを呼び出す方法も示されている。

◇TN1180: Sherlock’s Find By Content Library
http://devworld.apple.com/technotes/tn/tn1180.html
Sherlockは、システムに含まれているFind By Contentライブラリを利用して、ファイルの内容を検索している。このライブラリは、アプリケーションなどからも利用できる。この文書の半分以上はリファレンスだが、実際に検索処理を行う方法についても、Cのサンプルプログラムで添付されているので、すぐにでもプログラムに応用できるだろう。

カテゴリ:Mac OS 9, Mac OS 8, Technote, アップルからの開発資料


アドビのレタッチソフトに新展開、フリーとオンライン展開

アドビシステムズ社は、Photoshop LEおよびActiveShareを日本でも発表した。レタッチソフトはプロ向けのPhotoshp 5.5、コストパフォーマンスのPhotoshop LE、手軽に気楽に写真加工を行うPhotoDeluxに加え、完全に初心者に対応したAcitiveShareの4製品となった。セグメントごとに、これらの製品を売り込む。10月12日に発売されるPhotoshop LEは、パソコンを使いこなしているユーザーやあるいは安価に高機能なレタッチが欲しいビジネスユーザーを中心に売り込む。従来からスキャナなどにバンドルしていたLEと同等の製品であるが、バージョン的には新しいものだそうだ。Photoshopに比べて、プロ向けのカラーの機能やWeb関連などが省かれており、オープンプライスだが、\15,000程度で販売される予定だ。パッケージはWindowsとMac OSのハイブリッドタイプだが、WindowsとMac OSの2台のパソコンにインストールするのはかまわないそうだ。

「Adobe ActiveShare/ActiveShare.com」はWindowsのみの対応だが、極めて特徴的なのでその内容をお届けしたい。このソフトの特徴は、無償であることと、オンラインサービスと連動しているということである。機能的に見れば、デジカメから画像を簡単に取り込み、アルバムを作るソフトがActiveShareであり、レタッチ系の機能は回転や明るさなどのごく基本的なものしかない。
まず、1つの特徴は無償だということだ。2000年1月までアドビ社のページよりダウンロードできる。その後は2500円で販売するが、意味的には実費程度ということで、デジカメなどに積極的にバンドルを働きかけるということ。サポートはオンラインで行われる。
もう1つの特徴は、ActiveShare.comというオンラインサービスと一体化したソフトだと言うことだ。米国で人気のeCircleという、バーチャルコミュニケーションサイトがある。そこでは限られた人だけがアクセスできるサイトを無償で構築でき、そこにデジカメ写真やファイルなどをアップロードして、家族や仲間内などでたとえば旅行写真を共有できるという仕組みを提供する。ActiveShareからは、そのサイトへ、ボタン1つでデジカメ写真をアップロードできるActiveShare.comとして日本語でのサービスも、これにあわせて開始される。
コンシューマ市場の広がりは言うまでもないが、その市場へ投入する商品の値段設定は悩まされるところだろう。そのような状況で、事実上フリーであるActiveShareが登場したが、オンラインサービスへの集客と、より上位ソフトを購入するつかみを得るという意味ではアドビシステムズ社にとってはメリットとなるのだろう。価格崩壊という意味では、1つの転機とも言える。

関連リンク:アドビシステムズ株式会社
カテゴリ:各種プロダクツ


米アドビ、Acrobat Business Toolsを2000年にリリース

アドビシステムズ社は、Adobe Acrobat Business Toolsというソフトウエアを、2000年の第一四半期から出荷すると発表した。Acrobat 4.0およびPDFフォーマットを核にした、デジタルドキュメントのソリューションを提供するものとなるようだ。文書にコメントをなどを書き込む一連のレビュー機能、電子署名やWebページのダウンロード、バージョン管理などができるようになる模様だ。同社では、ePaperとして、PDFを中心とした電子ドキュメント利用をソリューションとして提供しているが、その一環として「Acrobat Business Tools」をリリースする。PDFファイルの作成を、ビジネス現場での利用により最適化されるような一連の機能を提供するものと思われる。

関連リンク:Adobe, ePaper Center
カテゴリ:各種プロダクツ


Mac OS 9のAppleShare IPサーバー機能はOpen Door社の技術

Open Door社は、従来よりMac OSをAppleShare IPサーバーとして機能させるソフトウエア「ShareWay IP」を出荷していたが、Mac OS 9では、AppleがOpen Door社よりその機能を導入することで、AppleShare IPサーバー機能を組み込んだことが表明された。また、ネットワークブラウザなどの開発でも共同作業をしたとしている。

ShareWay IPは、Mac OS 9向けに機能強化されたバージョンも販売される予定で、ログやセキュリティの機能が追加される。このバージョンの評価版がMac OS 9のCD-ROMに含まれる。また、同者のファイアーウォールソフトのDoorStopや、モニタソフトのLogDoorの評価版がMac OS 9のCD-ROMに含まれる。

関連リンク:OPEN DOOR’S SHAREWAY IP TECHNOLOGY INCLUDED IN MAC OS 9
カテゴリ:Mac OS 9


再配付用のMRJ 2.1.4がリリース

Javaで開発したアプリケーションを配付する際、MRJのランタイムもいっしょに配付したいときに利用できる「MRJ 2.1.4 Redistribution SDK」が公開された。Javaで作ったアプリケーションのインストーラなどはあったが、基本的にはMRJはユーザーがインストールしておく必要があった。このSDKを用いれば、インストール時にMRJを組み込むことができる。ただし、Mac OS 8.6以降はMRJは最初から組み込まれているので、配付対象を考慮して利用することになるだろう。

このSDKには再配布可能なMRJが含まれるDisk Copy文書がある。この文書を開くと、アプリケーションが自動的に起動されるが、そのアプリケーションに対して規定のAppleEventを発行することで、ライセンスアグリーメントの表示など一連の作業が開始さえる。その作業を行うためのサンプルプログラム(CodeWarriorのソース付き)も含まれている。

関連リンク:MRJ 2.1.4 Redistribution SDK
カテゴリ:Java


Mac OS X Serverの稼働中のバージョンを確認する方法

Tech Info Libraryに「25019:Mac OS X Server: Determining Which Version Is Installed」という文書が公開された。Mac OS X Serverは、これまでに2回のアップデートがなされているが、現在どのアップデートがなされているかを確認する方法が示されている。1つは、Workspace Managerで、「ツール」メニューから「コンソール」を選ぶことで、ログイン直後にコンソールウインドウに現在のバージョンが記入される。ただし、1.0と1.0.1は区別できない。別の方法として、/Local/Library/Receipts/ディレクトリにあるInstaller.appの残した情報を見ること。パッチを当てれば、そのpkgに対応したファイルがあるので、ダブルクリックすると当てたパッチが分かる。さらに、Terminalで、uname -aというコマンドを打ち込むという方法もある。これにより、カーネルのリリースバージョンが5.3なら1.0、5.4なら1.0.1、5.5なら1.0.2であると判断できる。

関連リンク:Mac OS X Server: Determining Which Version Is Installed
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), Mac OS X Server


オープンソースのMozillaがMilestone10リリースを公開

オープンソース化したNetscapeである「Mozila」のMilestone10というリリースが公開された。Mac OS対応のビルドも配付されている。現在はSeamonkey Projectとして、Mozillaのソースコードをベースに、商品としてのブラウザ、メーラなどの機能を持つクライアントを構築するプロジェクトが進行している。M10というリリースは、特に大きな変化はなく、予定に従ったリリースのようだ。リリース計画では、2000年2月にベータ版となっている。MozillaはHTMLのエンジンとしてGeckoを備えており、HTML 4.0、CSS1/2、DOM、XMLなどをサポートする。

関連リンク:Mozilla Relases
カテゴリ:ブラウザ, 各種プロダクツ


1999/10/11付けの更新されたTech Info Library

Appleより公開されているTech Info Libraryで、1999年10月11日付けで以下の文書が更新されている。以下のリストの左端が文書番号なので、記事の末尾にあるリンク先にジャンプし、その番号を手がかりに検索をすると良いだろう。

31106:WorldScript: 1-byte and 2-byte Script Systems Explained
60561:iMovie: Importing Non-DV QuickTime Movies
24973:AppleWorks 5.x: Error Printing Fax Cover Sheet 3
25008:Font First Aid: "An Error Occurred" When Scanning

関連リンク:Tech Info Library
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL)