Macintosh Developer Online (MDOnline)


2001年10月23日発行号 - 10.1でWebObjectsが使えるように



薬の問題もあったようで先週末あたりから健康も急速に回復しているのですが、主治医の先生が念のためということで、大きな病院に行けとおっしゃられ、紹介状をもらって今日行ってきました。あまり待たなくてもOKだったのは幸いですが、胃の検査は3週間後、腸の検査は4週間後です。予約がもうすっかり埋まっているわけですね。まあ、いいんですけど、これじゃあ直っているか悪化してどうしようもなくなっているかどっちかじゃないかと思ってしまいます。だけど、いずれにしても、その後の診察まで含めて全部予約になっているのはこちらとしては嬉しいですね。腸の検査の日は1日かかるってことだそうで、その日はさすがに休刊にしますが、直前にお知らせします。
実はSUNTACからMac OS X対応の携帯電話のケーブルが出ていることを昨日のアップルでのプレス説明会で知ったのですが、さっそく買いに行きましたけど、結果的には買わなかったです。よっぽど迷ったのですけど、9600bpsでの通信しかできないし、対応する携帯は何も持っていないので電話から買わないといけないし。「iモードは必要になった買うぞ」と思っていたもののなぜか必要に迫られないのでまだ買っていませんでした。この機会に503iでも…と一瞬思ったけど、FOMAとか始まっているのに…と思うと躊躇しますよね。私はずっとH”のPHSを使っているのですが、PHS対応のケーブルでMac OS X対応したものが早く出てくれないかなと思ってしまいます。あるいは実は、携帯のドライバと別にあるUSBケーブルで通信ができてしまう…なんてことがあったら買ってしまうのだけど、なんか可能性は薄そうだし。まだ、しばらくはXでモバイルができません。ところで、「Mac OS X v10.1 Up-To-Dateプログラム」は月曜に我が家に到着しました。発売日に販売店で配ったものと違っていたらまた面倒などと思って、到着してからシステムの再インストールをしようとしていたのですが、CD-ROM自体はまったく同じなんですね。で、フォーマットしてのインストールもできるし…。サイトをよく見たら「Mac OS X v10.1 CD(アップグレードインストール用)」と確かに書いてあるな。というわけで、フォーマットしてまっさらの状態でMac OS X 10.1を入れるとすこぶる快調です。実はアップデート後にIEとかiTunesがなぜか動かなかったのですが、もちろん、それも解消ですね。バックアップが大変だったけど、コツも大分つかめてきたかなというところです。
プレゼント当選者は以下の方々です。水曜にでも郵便で発送します。

i/O Protector当選者(敬称略):波音幸佑、いし、ほんま
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


WebObjects5のアップデートが公開、WebObjects 5をMac OS X 10.1でも利用可能に

WebObjects5のUpdate 2およびUpdate 3がリリースされた。Update 3は、WebObjects 5をMac OS X 10.1で稼働させるようにするもので、WebObjects 5を使う必要があるためにMac OS X 10.1に環境をアップデートできなかった人には朗報だろう。WebObjects Builderの問題が解消されるなど、修正点の細かい説明は以下の文書で読むことができる。Update 2は、Mac OS X 10.0.4で稼働するWebObjects 5向けのアップデートである。いずれのアップデートでも、APIの仕様変更がある。WORequest.formValueForKey()の戻り値の型がObject型に変更されている。従来はString型であったため、この部分での処理についてはいくらかのソースの変更も必要になるだろう。文字列を戻す処理のままで稼働させたい場合には、stringFormValueForKey()というメソッドを使うという方法もある。また、Update 2以前でビルドしたアプリケーションは、例外を発生させる可能性もあるので注意が必要である。

◇WebObjects 5: WebObjects 5 Update 3 Overview
 http://www.info.apple.com/kbnum/n75170

◇WebObjects 5: WebObjects 5 Update 2 Overview
 http://www.info.apple.com/kbnum/n88191

カテゴリ:開発ツール, WebObjects


2001年12月に開催されるMOSAのセミナーイベントのセッション内容が明らかに

Macの開発者団体であるMOSA(Macintosh OS Software Association)は、恒例となっているセミナーを中心としたイベント「第8回 Macintosh Software Meeting 2001」の詳細を公開した。Mac OS Xの伸展に応える形で、「Macintoshの新潮流を体感!!!」をメインテーマとしている。日程は、2001年12月8日(土)〜9日(日)である(以前にアイデアコンテストの発表日として示された日程からは変更されている)。場所は、8日が東京初台のアップルコンピュータで、夕方に神奈川県葉山町にある湘南国際村センターに移動し、宿泊および日曜のセッションを行う。参加費については、MOSA会員はシングルルームで15,000円、ツインルームで12,000円となっており、会員外は4,000円がプラスされる。現在は予約の受付が始まっており、正式な申し込みは11月初旬から開始される。
12月8日には、アップルコンピュータの担当者によるセッションが開催されるが、Mac OS X 10.1アップデート、ヒラギノアップデート、Aqua ユーザエクスペリエンス、Mac OS X アプリケーションのデプロイメントなど4セッションを予定している。湘南国際村センターに移動後は、懇親パーティ、MOSAコンテスト表彰式、大谷和利氏によるキーノートが行われ、その後にオールナイトセッションとして、「激論!デベロッパからアップル社への提言をまとめる朝まで討論!」としてAppleへの10の提言をまとめるとともに、Y社&E社の第一線のエンジニアによる「開発現場のよろず相談」も開催される。
12月9日は3つのトラックに別れてセッションが行われる。《ベーシックトラック》では高橋真人氏による「CocoaによるMacプログラミング入門」として、「オブジェクト指向という考え方」「Cocoa入門 はじめの0.5歩」といったプログラミング初心者向けのセッションが行われる。《テクノロジートラック》では、中野洋一氏による「CodeWarrior7でCarbonプログラミング(仮称)」、高橋政明氏による「Mac OS X 10.1のヒューマンインターフェイス」、小池邦人氏による「CarbonアプリからQuartz 2Dを利用する」の各セッションが行われる。そして《ソリューショントラック》では、Cocoaに関するセッション(講師未定)、佐藤徹氏による「実践Mac OS X Server 10.1 一人に一台ずつ、Mac OS X Server」、倉持哲也氏による「初級を脱出!ちょっと進んだWebObjects」の各セッションが開催される。

関連リンク:[第1報]第8回 Macintosh Software Meeting 2001開催!
カテゴリ:イベント


森下克徳の崖っぷちからWebObjects》第19回 MySQLでコミュニティサイトを作るv3

前回から今回までの間に、MySQLの世界ではちょっと大きな変化があった。それはまだ、すべてのユーザーに影響するほどのものではないが、将来に向かってMySQLの飛躍が見込まれる変化なのだ。
ここでちょっと、本家MySQLのWebサイトをのぞいてみよう。

◇MySQL
 http://www.mysql.com/

すると、「MySQL 4.0 is here!」と感嘆符付きの見出しが目に入るだろう。2001年10月15日づけで、新しいバージョンがリリースされたのだ。MySQL4というのがその新しいバージョンで、今までのMySQL3から始まるバージョンとは大きな相違がある。

以前少しだけ紹介したが、もう1度MySQLのバージョンの付け方についておさらいしてみよう。MySQLの後は、「3.23.43」というように、3つの数字がついている。そしてこの後には、-alphaというように、サフィックスと呼ばれる表記がつけられているものもある。1番最初の数字が、ファイルシステムの変更など、MySQLの基本的な構成にかかわる変化を表している。今回この数字が3から4に変わったということは、前記したようにちょっと大きな変化だということが分かるというわけだ。
2ケタ目の数字は、その基本的な構成の中での、成長の度合いを表しているとでも言えばいいだろうか。この2ケタ目の数字が変化したら、基本的な構造を変えない範囲内で、何か機能が追加されたり、使い勝手が良くなったりしていると思えばよい。あまり目立たない部分で、前バージョンと多少非互換の変化がある場合もある。
3ケタ目の数字は、機能的な変化を表している数字ではない。2ケタ目の範囲内での熟成の度合いを表しているのである。たいていは新しい機能を追加すると、何か新しい不具合に見舞われるものだ。それは追加した機能そのものに関するものだったり、あるいは今までの機能とのあいだでの行き違いだったりする。そのような不具合や、あるいはセキュリティ上の問題などが発見された場合、少しずつ改善され、その都度3ケタ目の数字が大きくなって行くのだ。この成長は結構頻繁に行われる。MySQLサイトにあるドキュメントによると、1〜8週間ごとに更新されると言うことになっているが、これは定期的に更新されるというのではなく、その状況によってリリースされる時期はまちまちだ。記憶をたどると、2〜3日で新しくなったときもあったような
気がする。

このような仕組みだと、2ケタ目の数字が変わった直後は、どこかに不具合があるかも知れない。3ケタ目が少し大きな数字になると、それよりも安定していく。さらに上がるとほぼ問題は見つからないと言うわけだ。3ケタの数字の後につくalpha、beta、gammaという表記は、その成熟具合を示すものだ。

2ケタ目の新バージョンがリリースされた直後は、alphaとついている。普通のソフトウェアの感覚では、alpha版と言えばまだまだ荒削りというところだろう。しかしMySQLの場合、これが公開される前には充分なテストがくり返されていて、既知の不具合が含まれたまま公開されると言うことはないので、普通は致命的な不具合はないはずだ。それでも、公開後さまざまな環境で多くの人が利用すると、テスト段階では見つけられなかった不具合が見つかったり、やはりコマンドの変更をした方がよいと言う点が出て来たりするもので、alphaの段階とはそういう状態を示している。

alphaの段階で少なくとも一ヶ月程度不具合の報告がなく、かつコマンドなどの構成もかためられると、betaに置き換わる。そしてそのまま不具合が見つからずにしばらく経過すると、gammaだ。実はこのgammaは、多くの他のソフトウェアにおいては、リリースバージョンとして世に送り出される状態に相当する。MySQLでは、念には念を入れて、gammaとつけられているのだ。さらにそれからしばらく安定した状態が維持されると、最後にこれらの表記がなくなり、stableと呼ばれる安定版とされる。
現在この安定版は、MySQL3.23.43だ。MySQL4のシリーズが始まったとは言え、実はまだまだ3.23系列でもメンテナンスは続けられている。何か細かい不具合などが発見された場合などにはちゃんと対処されて、3ケタ目が一つ進んだバージョンがあらわれるのだ。多くのソフトウェアでは新しいバージョンがリリースされると、古いバージョンはもはや過去のものとして扱われることが多いが、MySQLでは、一つ前の系列までは面倒を見続けてくれるので、安心して使うことができるのである。

とまあ、バージョンについての解説は以上の通りだ。それで、今回使ってみるバージョンであるが、なんといっても初心者である私たちとしては、3.23.43を使ってみようと思う。4.0.0をダウンロードし、不具合を見つけてMySQLコミュニティに貢献するのもよいが、そもそも若葉マークの状態では、自分の間違いなのか不具合なのか(そもそもどこがどうやら・・・:-)わからないわけで、まずは3.23.43で、MySQLに触れてみようと言うことだ。

それではMySQLのサイトから、ダウンロードをしてみよう。最初に断っておくが、今回ダウンロードしたものは、MySQLの勉強用に使うつもりだ。本当なら、MySQL用のユーザやグループを用意するところだが、まずは普段Mac OS X (Server)を利用しているユーザで進めて行こう。なお、筆者の環境は現在Mac OS X Server 10.0.4で、しかもServerとしてはサポート外のPowerBookG3/266なので細かいところで違う点が出てくるかも知れないが、その点はご了解願いたい。

Mac OS Xでダウンロードするには、普通にInternet ExplorerでMySQLのソースをダウンロードすればよい。なお、MySQLのサイトでは、3.23.43をMac OS X Server 1.X用にコンパイルしたものと、Mac OS X 10.0.X用にコンパイルしたものを配布しているが、今回これは使わないつもりだ。

◇MySQLのソース
 http://www.mysql.com/Downloads/MySQL-3.23/mysql-3.23.43.tar.gz

◇Mac OS X向けのMySQL
 http://www.mysql.com/downloads/mysql-3.23.html

次回は、ダウンロードしたところから解説しよう。
[森下克徳]

カテゴリ:データベース, 崖っぷちからWebObjects


Mac OS X版のJBuilderは今年中に手にできそうな気配

Javaプログラマにとって待ち遠しいのはBolandのJBuilderのMac OS X版である。2001年5月のWWDCにおいてプレビュー版が配付され、夏くらいの発売がいわれていたが、その後本来の発売時期くらいに期限が切れるプレビュー版の期限を延長し、発売が延期していた。さらに延期したプレビュー版についても2001年12月に期限切れとなるが、今年中にJBuilderが発売される見通しとなったようだ。Bolandのサイトでは、2001年の第四四半期に発売されるとなっており、12月までには正式版が入手できそうだ。
JBuilderは、Pure Javaの開発の世界ではもっとも支持されている開発ツールであると言っても過言ではない。ソース作成、あるいはデバッグといった基本機能に加えて、RAD機能も統合されており、アプリケーションやBean関連だけでなくサーバ向けのコンポーネント作成についてもさまざまな支援機能が利用できるなど、高機能なツールとなっている。実際に発売されてみないと分からないが、Mac OS X向けには、Mac OS Xのアプリケーションパッケージを作ったり、あるいはInterface Builderで作ったnibファイルを利用した開発ができるなど、アドオンの形でMac OS Xにも最適化されるのではないかと言われている。

関連リンク:JBuilder for Mac OS X
カテゴリ:開発ツールその他


WebObjectsの事例紹介セミナーが開催、業務向けのシステムなどを紹介

アップルコンピュータは、キヤノン販売とステラクラフトと共同で、WebObjectsの導入事例などを紹介する「WebObjects Webソリューションセミナー」を開催する。2001年11月15日(木)は、WebObjectsの概要紹介に加えて、キヤノン販売のWebソリューション、ASPとして事業展開しているロジスティック向けの幹線輸送の配車業務を効率化する求貨求車システム「CanoppyNet」、帳表印刷システムの「FormCraft Pro. for Web」についての事例紹介などが行われる。11月16日(金)はステラクラフトにより、「WebObjectsの利点と開発の実際」「WebObjectsで実現したオンラインカタログシステム事例紹介」といったテーマで講演が行われる。いずれも、場所は東京初台のアップルコンピュータ本社セミナールームで、13:00〜16:00に行われ、各日とも60名までの定員となっている。参加は無料だが、事前に登録が必要となっている。

関連リンク:WebObjects Webソリューションセミナー
カテゴリ:WebObjects, イベント


KBase》Mac OS X 10.1にアップデートするとMailでパスワードの入力が必要に

Mac OS X 10.1にアップデートすると、Mailでのメールサーバ接続時に、パスワードの入力をうながされるようになることがKnowledge Baseの文書で公開されている。パスワードを記録していたとしても、アップデート後にはパスワードを入力するようにうながされる。正しいパスワードを入力し、パスワードを保存するようにしておけば、以後はパスワードの問い合わせは行わなくなる。

関連リンク:Mac OS X 10.1: Re-enter Mail Password After Upgrade
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), 電子メール


KBase》Mac OS X ServerでTomcatを利用できるようにする方法

WebサーバのApacheで、JavaのサーブレットやJSP(Java Server Pages)の稼働を実現するTomcatは、Mac OS X Serverにも組み込まれているが、初期状態では機能しない状態になっている。Knowledge Baseに紹介された文書で、Tomcatの機能を有効にする方法が説明されている。Apacheの設定ファイルであるhttpd.confファイルを変更することと、Tomcatのプロセスを起動し、そしてWebサービスを再起動するというのがおおまかな手順である。この文書には細かな手順や変更すべき箇所などが詳しく掲載されているので、Tomcatを利用したい人にとっては手軽に機能をアクティブにできるので便利だろう。

関連リンク:Mac OS X Server: How to Enable Tomcat
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), Java, Mac OS X Server


KBase》Mac OS X Serverの共有ポイントではグループの設定は1グループのみ

Mac OS X Server 10.1のServer Adminアプリケーションで、共有ポイントのアクセス権の設定において、グループ設定では1つのグループだけにアクセス権が設定できることが、Knowledge Baseの文書で公開された。複数のグループをドラッグしても、最終的には1つのグループに対してだけアクセス権の設定が適用されるようになる。複数のグループを登録しないといけないような状況では、それらのグループに所属するユーザがすべて含まれるような新しいグループを定義して、そのグループを指定するようにする。

関連リンク:Mac OS X Server 10.1: Only One Group Can Be Placed in the Group Field
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), ユーザ管理, Mac OS X Server


KBase》Mac OS X/Serverで起動がうまくできないときのトラブルシューティング

Mac OS X/Serverの各バージョンについて、システムの起動がうまくいかない場合の対象法がまとめられた文書がKnowledge Baseで公開されている。起動時に、グレーのスクリーンになってしまった場合、ブルーのスクリーンになってしまった場合、カーネルパニックになった場合、?マークのアイコンが出る場合、その他の場合と分類して、それぞれの場合に行う対処やあるいは関連情報へのリンクがまとめられている。シングルユーザモードでログインして、その後のコマンド入力の方法についても記載されている。トラブルシューティングで最初にチェックすべきKBaseの文書と言えるだろう。

関連リンク:Mac OS X: Troubleshooting a Startup Issue
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), Mac OS X, Mac OS X Server


CarbonLib 1.5d6 SDKが公開

Carbon対応のアプリケーションを作成するための開発者向けの素材である「CarbonLib SDK」のVer.1.5のリリースが始まっているが、Ver.1.5d6というバージョンのものが公開された。ADC(Apple Developer Connection)の会員はダウンロードできる。なお、CarbonLib SDKは、Mac OS 8.6以降のMac OSでの機能拡張や開発に必要なヘッダなどを含むものだ。Mac OS X 10.1に組み込まれているCarbonのバージョンは、1.4.0となっている。

関連リンク:Carbon
カテゴリ:Carbon/CF