Revolutionのような、HyperCard的ツールが出ると、どうしてもワクワクしてしまうのですが、日本語の扱いにもう少し配慮があれば、かなりいい感じかなと思います。しかし、iBuildにしても、MetaCardにしても、いろいろな開発ツールが出てくるというのはともかく期待したいところですね。今日は他にもSNAXも紹介しましたけど、ソフトには図をつけてみました。図は、実はSnapZ Pro Xの撮影結果をそのまま掲載していますが、何か問題があればおっしゃってください。PNGファイルはあいかわらずブラウザ表示できないようですので、環境設定のヘルパーの設定を変えていただければと思います。SNAXはまだ動きに若干怪しいところもありますけど、私にとっては常時利用ツールとなっています。シェアウエアフィーも払いました。標準以外のユーティリティで私が使っているのは、他にはPocketNotesというやつもあります。これは、メモ帳ソフトなんですが、項目を階層的に管理できるのが便利なところです。以前はStickiesをずっと使っていましたが、今はその手のメモはPocketNotesになってしまいました。ほかにはスケジューラをずっと探してはいるのですが、手軽なのはなく、Entourageをずっと使っています。メールはもとからOMEなんですが、一部の使っていないアカウントのメールをダウンロードするのにはEntourageを使っています。Entrourageのメモ帳やToDoも一時期使ってはいたのですが、なんかいっぱいクリックやらダブルクリックしないといけないので、面倒になってきてPocketNotesに乗り換えたという次第です。しかし、Office v.Xが出れば、やっぱりスケジューラはEntourageになるのかなとも思っています。いずれにしても、Mac OS Xでいろんな実用的なユーティリティがけっこう出回りはじめて、どれを使おうかなと迷ったりあるいは捜しまわったりなんてできる状況になりました。その意味ではプラットフォームは面白くなってきたというところでもあります。半年前から比べるとえらく違いますね。
(新居雅行 msyk@mdonline.jp)
Runtime Revolutionは、開発ツールの「Revolution 1.1」をリリースした。Revolutionは、HyperCardタイプの開発ツールで、ページにオブジェクトを配置し、プロパティを設定したりスクリプトを記述することで、グラフィックスユーザインタフェースを含むアプリケーションを比較的容易に構築できるツールである。Ver.1.0が2001年7月にリリースされ、Mac OSやWindows、UNIXといったクロスプラットフォームに対応していることが特徴であったが、Ver.1.1となって、Mac OS Xネイティブ対応となった。Mac OS Xでは配置されたコンポーネントのルック&フィールがAquaになる。また、Oracle、MySQL、ODBC経由のデータベースアクセス機能も加わったが、Mac OS X版についてはデータベース機能は近日対応となっている。機能的にはオブジェクトの種類の多いHyperCardと思って良いだろう。スクリプトの言語もHyperTalkにかなり近い感じだ。オブジェクトに対してスクリプトを設定するタイプである。アプリケーション内では、ポインタモードとブラウザモードに切り替えて使える点や、メッセージウインドウがある点などHyperCardとの類似点は多い。また、アプリケーションのオブジェクトを階層的にブラウズすることもできる。オブジェクトのライブラリとして、スクリプトを含むまとまったきのうのオブジェクトを提供する機能や、イメージライブラリの機能もあって、これらはパレットから選択して、カスタマイズしたオブジェクトをカードに付加することができる。単独で実行できるアプリケーションの生成も可能で、複数のスタックをまとめたアプリケーションにも対応しているようだ。また、Mac OS X版を利用していても、68k〜FAT〜Xネイティブなどのさまざまな形式のアプリケーションを同時に作成できる。そして、Mac OS X版からもWindows版のアプリケーションや、UNIX版のアプリケーションも同時に生成できるあたりは便利な点であると言えるだろう。また、機能拡張モジュールもC言語などで作成できるが、これはMetaCardの技術を導入している。スクリプトでは、ネットワーク関連のコマンドなども見られる。ただ、若干の難点は日本語のハンドリングである。コンポーネントのデフォルトフォントはまずまず仕方ないとしても、フォントを変更した場合、挿入ポインタの動きなどはややおかしくなる。日本語として表示できなくはないが、作業が面倒なのと、テキスト編集がやりにくいというところはある。また、Mac OS XでWindows向けに生成したアプリケーションでは文字化けが起こるがこれはOsakaフォントが存在しないからであると思われる。いずれにしても、システムデフォルトのフォントを利用するような形態にならないと日本語の扱いは制約が多いと言わざるを得ない。
ライセンス形態としては何段階かあるが、1つのライセンスは1人に対して割り当てられ、その場合は複数のプラットフォームで同時に使って良いというのが基本となっている。そして、Starter Kit Editionはフリーで利用できるが、これはスクリプトの長さに制限があるだけである。そして、$349のSingle-user Standard Edition、$995のSingle-user Professional Editionがあるが、これらはユーザサポートの違いによるところが大きなポイントだ。有償版は機能制限はない。マルチユーザのライセンスもある。なお、2001年12月15日までなら、HyperCardあるいはSuperCardのユーザは、$199でProfessional Editionの購入が可能だ。ただし、製品マニュアルの表紙ないしは領収書をファクスするなどの所持していることの証明が必要となっている。
関連リンク:Runtime Revolution
カテゴリ:オーサリング系, 開発ツール, 開発ツールその他
CocoaTech社の、Mac OS X用ファイルブラウズユーティリティ「SNAX 1.1.5」は、Finderに満足できないMac OS Xユーザには一見の価値はあるソフトだ。すでに日本語化されており、Kagi.comを使えば日本語での購入ができる。価格は$32である。また、日本語でのコミュニケートが可能なスタッフも同社には在籍しているようだ。
Finderのコラム表示やあるいはリスト表示の形態のウインドウをいくつも表示できるが、現在のフォルダのパスや空き容量、大きなプレビュー表示、ワンクリックでダブルクリックとして処理する領域など、そこの部分だけでもFinderよりも使い勝手は良い面もある。ファイルの情報表示では、タイプやクリエイタ、さらにはリソースフォークとデータフォークの存在とサイズも確認が可能だ。また、「よく使う項目」はもちろん、よく使う項目をメニューから素早く呼び出せるが、「アプリケーション」メニューはディスクにあるアプリケーションを見つけだして自動的に登録を行い、やはりアプリケーションの起動を簡単に行える。また、コマンドとして、tar/gzipによる圧縮や解凍、グラフィックスデータの変換、ファイルの内容の16進表示、ディスクイメージの作成や変換、完全な削除など、コマンドレベルで作業するような機能を手軽に使えるようにした機能が用意されている。(ただし、Rootで起動はopenコマンドを使っているようで、実際にはrootでは起動されないようだ。)さらには不可視ファイルの表示、シンボリックリンクの作成、locateコマンドを利用するファイル名からの検索(ただし、日本語を含むファイル名は検索できない)など、かなりの機能が組み込まれている。いずれにしても、UNIXベースの機能を手軽に使えるユーティリティとして、システムを深く使いたいユーザには便利と思えるだろう。
関連リンク:CocoaTech Inc
カテゴリ:ユーティリティ
ADC(Apple Developer Connection)のWebサイト検索機能がこのところ、エラーばっかりでどうしようもなかったと思ったら、Googleの技術を使った検索エンジンを搭載して新たに検索作業ができるようになった。以下のページから検索できるが、ADCサイトのページトップにあるバナータイプのナビゲーションバーでも、同様にGoogleの検索ができる。Advanced SearchではCarbonやCocoaなど10の分類が用意されていて、ジャンルを絞っての検索ができる。ADCのサイトにはプログラミング関連の大量のドキュメントがある。ノウハウやAPIのリファレンスなども含んでおり、プログラミングで疑問を持ったときにはまずチェックするサイトである。ただし、日本語の検索は全くできない模様で、検索範囲にないだけでなく、検索語の指定もおかしくなる。
関連リンク:ADC Search
カテゴリ:サービス
Knowledge Baseに、Mac OS X Serverをマルチサーバ運用する方法が詳しく記載された文書が掲載された。Mac OS X Server 10.0.3以降での手法が書かれている。ポイントは、NetInfoの親ドメインを作成し、ユーザごとのホームディレクトリを管理するサーバをNetInfoの子ドメインとして運用する。たくさんのユーザがいる場合、ホームディレクトリの管理は複数のサーバに分割することになるが、そうした運用形態をモデルを示して、具体的に作成するデータや操作方法をかなり詳しく掲載している。ここでの運用形態は、学校で学生それぞれにホームディレクトリを用意するといった場面を想定して具体的に記述されているので、じっくり読むと分かりやすいだろう。Mac OS X Serverの管理者ガイドとNetInfoのマニュアルの知識を前提としている。また、NetInfoの親子ドメインの設定などは実際の設定方法と画面ショットも掲載されているので、マルチサーバ運用はしないという人でもNetInfoについての情報源としては有益だと思われる。Mac OS X Serverでのネットワーク管理を行っている人は、一読の価値はある文書だ。
関連リンク:Mac OS X Server: Setting Up Multiple Servers to Host User Home Directories
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), ユーザ管理, Mac OS X Server
REALbasic 3.5.2の日本語版が公開された。Ver.3.5のライセンスがそのまま使えるので、Ver.3.5.xのユーザはフリーでアップデートできる。Ver.3.5.2では、Mac OS X 10.1で不安定になる場合の解消が行われ、日本語のファイル名のアプリケーション生成に関する問題などが解消されている。
関連リンク:REALbasic 3.5.2について
カテゴリ:REALbasic
SQLBoss
データベース管理ツールの「SQLBoss」のプレビュー版のリリースが進んでいる。Ver.1.0PR61eBがリリースされている。SQLBossはMac OSおよびMac OS X、Windowsで利用でき、MySQL、ODBC、PostgreSQL、Oracleなどのデータベースに接続できる。スキーマをブラウズしたり、SQLステートメントを発行してデータを取得したり、あるいはテーブルの作成などの機能を提供する。発行したSQLステートメントは、もう1度実行する場合にはポップアップメニューから選択するだけで良い。取り込んだデータはファイルに保存することなどができるようになっている。Monitor、Designer、Layouter、VIewerの4種類のバージョンを最終的にリリースするようであるが、いずれもデータベースの管理ツールであり、処理可能な範囲に違いがあるようになっている。Developer版(開発中のバージョンという意味と思われる)はプレビュー期間のため25%割引の$99.95で販売されている。Monitor版は$19.95、Layouter、Viewerについては2001年第四四半期からの出荷となっている。他に、APS向けのバージョンやマルチユーザ版、サポートパッケージなども販売されている。ただし、実際の販売サイトでは、データベースごとに購入する形態となっており価格が違っている。
カテゴリ:データベース
米国ではiPodが2001年11月9日より発売されたことが、Appleより発表があった。日本では1週間遅れの17日を予定している。Knowledge BaseにiPod関連の文書が掲載されているので、それをお届けしよう。
◇60939: iPod: About the Apple iPod Power Adapter
http://www.info.apple.com/kbnum/n60939
iPodのACアダプタの利用方法が図入りで説明されている。
◇60940: iPod: How to Delete Songs or Playlists
http://www.info.apple.com/kbnum/n60940
iPodに記録されたソングリストや曲のデータを削除する方法が説明されている。iTunesの側でソングリストなどを削除して同期を行うと、iPodでも削除される。設定のポイントなどが示されている。
◇60948: iPod: May Include iTunes 2.0 for Mac OS X, but Does Not Have Installer Issue
http://www.info.apple.com/kbnum/n60948
iPodの初期出荷分には、インストーラに問題があったiTunes 2.0 for Mac OS Xと同じバージョンのiTunesが同梱されているが、iPodに付属しているものはインストーラの問題は解消したものである。問題があったのはWebに掲載されたものだけである。
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), メディアプレイヤ