Macintosh Developer Online (MDOnline)


1999年10月20日発行号 - MDOnline-OE5はマルチユーザー対応



MDOnlineの創刊号としてメール配信したのが9月20日号でした。今日で、まる1ヶ月経過しましたが、ありがたいことですけども購読者の方も少しずつながら増えてきています。購読していただける方々がいらっしゃるおかげで継続して出版することができるわけで、ほんとに感謝してます。ありがとうございます。これからも、長く続けることができるよう、御支援をよろしくお願いします。
今日は、USBのCD-Rドライブを使っていてトラブルに出会いました。本体はG3/300で、ドライブはこの5月にアメリカで買ってきたQue!Driveです。まず、2倍速なら書き込みOKなのですが、4倍速では途中でエラーが出ました(盤を2枚も×にしてしまった)。それから、Mac File & Foldersで書き込みをすると、マックではOKなのですが、Windowsでそのディスクを読むとファイル名の文字が化けてしまっていました。書き込みソフトはAdaptec Toast 3.8です。4倍速でダメなのはやっぱりUSBだからでしょうか? ちなみに、ファイル名は全部1バイトですが、Windowsで化けるのはToastが英語版だからなのでしょうか(ちょっと考えにくいけど…)。CD-Rの場合、いろいろ設定を変えてというのをやってられませんので、ここまででとりあえずあきらめましたが、何かのご参考になればと思います。
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


Outlook ExpressはMac OS 9のマルチユーザー対応

10月19日に公開されたメールソフトのOutlook Express Ver.5は、フリーで配付されていながら、かなりの充実した機能を備えたメールソフトだ。従来のVer.4.5にくらべて、基本機能に変化はないものの、ユーザーインタフェースを洗練させるなど、みかけもだいぶんと変わっている。ある文書に返信をした場合、元の文書に返信した文書へのリンクがつくなど、細かいながらもいろいろな機能が組み込まれている。特に便利なのは、「メーリングリストマネージャ」で、メーリングリストのメッセージをフォルダに自動振り分けする設定が比較的簡単に行える。
メールの基本動作で言えば、まず、HTMLメールが既定値ではなくなり、テキストメールが既定値となっていいる。また、返信を行うと「In-Reply-To:」のヘッダがつくようになった。添付ファイルのエンコードはいろいろな手法に対応しているが、AppleDoubleが既定値になっている。Windowsに送付する場合の便利な機能としてファイルタイプに応じて拡張子がつけられる機能も便利だ。テキストファイルなら、自動的に.txtという拡張子が付く。
Outlook Express Ver.5で特筆すべきは、取り込んだメールメッセージのデータを「書類」フォルダに置くことができる点だ。従来はアプリケーションのフォルダ内に置いていた。Mac OS 9では、登録したアカウントごとに、別々の「書類」フォルダが用意されることになるようで、Outlook Expressはシステムのそうした動作をきちんと認識する。つまり、マルチユーザーで使った時、ユーザーごとに別々のメールの設定やメッセージのため込みができるということである。Outlook Expressは、Mac OS 9のマルチユーザー機能に積極的に対応した最初のアプリケーションソフトだと言えるだろう。
なお、MDOnline筆者の新居雅行によるOutlook Express Ver.5のレビューが、MacWIRE<http://www.zdnet.co.jp/macwire/>に掲載される予定である。より詳細な記事はそちらを御覧いただきたい。

関連リンク:Outlook Express 5.0 Macintosh Edition
カテゴリ:電子メールソフト, Mac OS 9, 各種プロダクツ


G4の一部の機種はNetBootできない。アップデートが必要

Tech Info Libraryに「58490:Power Mac G4 (PCI Graphics): Extended Net Boot Start Up Time」という文書が公開された。350MHz版のPCIグラフィックスのG4をNetBootによって起動する時にハングアップしたように見えるというもの。内蔵ハードディスクからの通常の起動ではその問題は起きない。これは、ブートROMの問題であり、60日以内にこの問題を解決するアップデータをApple Software Updatesで公開する予定となっている。なお、NetBootによる起動時には、2〜5分の間、フォルダアイコンが表示されて起動プロセスを行うが、それで起動しても動作が緩慢になるという。アップデートを待つ必要があるだろう。

関連リンク:Power Mac G4 (PCI Graphics): Extended Net Boot Start Up Time
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), Power Mac, Mac OS X Server


CocoaやWebObjectsでのメモリ管理の手法

Stepwise Software社のWebサイトで、CocoaやWebObjectsでのメモリ管理の手法を解説する文書が公開された。オブジェクトを利用するということはメモリを利用することになり、プログラミングでは基本的に知っておく必要があることと言える。Objective Cのソースコードとともに、オブジェクトの確保やリファレンスのカウント、テンポラリなオブジェクトなどが詳細に解説されている。Mac OS XあるいはX Serverで搭載されるAPIセットであるCocoaを利用したプログラミングを考えている開発者にとっては有益な情報となるだろう。

関連リンク:Memory Management with Cocoa/WebObjects
カテゴリ:サードパーティの開発資料, WebObjects, Mac OS X


システムやPRAMを常に新鮮な状態に保つFresh Start

Fresh StartがVer.1.1.1にアップデートされた。Fresh Startは、PRAMの内容や、初期設定フォルダなどの各種のシステムフォルダの内容を、あらかじめ用意しておいた既定の状態に起動時に戻す(あるいは設定する)ためのユーティリティだ。ソフト自体はダウンロードして入手できるシェアウエアで、1ユーザーは$15となっており、ボリュームライセンスもある。複数のMacintoshをまとめて同じ設定にしたいときや、学校などでの利用で、常に一定の状態にシステムを保ちたいような場合に利用できる。システムファイルはもちろんだが、PRAMやその拡張エリアについても指定通りの設定ができるようになっている。Ver.1.1.1では細かな修正だが、Ver.1.1でMac OS 9に対応している。Mac OS 9では、アカウントに関係なく所有者の各種システムフォルダをアップデートするように動作する。

関連リンク:Fresh Start
カテゴリ:ユーティリティ, OS関連ソフトウエア


Palmシリーズのソフトウエアのアップデート

携帯機器で人気を博しているPalm関連ソフトウエアのアップデートがあった。Mac OS上で利用するソフトウエアのPalm Desktop Software for Macintosh 2.5がリリースされた。Palm Connect USBというUSB接続キットを利用して、USBでの接続ができるようになった。HotSyncソフトウエアがネイティブ化したことや、ドラッグ&ドロップでアプリケーションやコンジットのインストールができるなど、ユーザーインタフェースが改良されている。Palm VIIでは、iMessangerのコンジットも可能となっている。
また、Palm OS 3.3へもアップデートされている。変更点は、115kbpsでのシリアル接続対応や、赤外線によるホットシンク対応、ユーロ通貨に対応したことなど。以下のリンクのページから、それぞれのページへのリンクがある。

関連リンク:Palm Computing Customer Support
カテゴリ:Palm & PDA


ColorSyncのスクリプトコマンドmatch linkについて

Tech Info Libraryに「31113:ColorSync: Match Link via AppleScript」という文書が公開された。AppleScriptによってColorSyncの機能を利用する時に、デバイスのリンクプロファイルを適用するmatch linkというコマンドを利用することができるが、正しく動作しないという問いに答えるもの。このコマンドの動作について、ある程度詳しく解説されているが、match linkた正しく機能しているとしている。なお、「Appleエクストラ」フォルダのColorSyncフォルダに、AppleScriptのサンプルがあることも記載されている。ColorSyncのスクリプト処理は情報が少ないため、参考になることがあるかもしれない。

関連リンク:ColorSync: Match Link via AppleScript
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), AppleScript, ColorSync


ワークフロー支援向けのAppleScriptのコンテストに賞金

WAM!NETは、AppleScriptのコンテストを1年に渡って開催する。1999年12月より受け付け、毎月入選者を選んで$1000の賞金がもられる。2000年12月まで継続し、毎月の入選者からグランプリを選び、賞金$5000が与えられる。デジタルワークフローに関係したAppleScriptプログラムである必要があり、基本的にはフリーウエア、シェアウエア、トライウエアである必要がある。WAM!NETの代表とApple社の関係者が審査する。AppleScriptは、印刷やグラフィックス制作の場面では、実際に業務利用されているが、こうした利用の多くはワークフローの一部として位置付けられるだろう。同社はグラフィックス向けを中心としたデジタルワークフローのコンサルティングも業務として行っているが、こうしたコンテストで、ある意味ではネタを集めることも意図しているものと思われる。

関連リンク:WAM!NET
カテゴリ:AppleScript, 業界動向


1999/10/19付けの更新されたTech Info Library

Appleより公開されているTech Info Libraryで、1999年10月19日付けで以下の文書が更新されている。以下のリストの左端が文書番号なので、記事の末尾にあるリンク先にジャンプし、その番号を手がかりに検索をすると良いだろう。

58310:Apple Modem Updater 1.3.5: Read Me
24753:Mac OS 8.5: More Time Servers For Date & Time Control Panel
59012:About Power Mac G4 Mac OS ROM 1.8.1
25025:Macintosh: No Internet After Installing KeySpan USB to Serial Adapter
30893:Remote Access: Modem Not Responding Alert
24394:QuickDraw 3D v1.5.3: Important Information
30825:AppleShare IP 6: Get Info Window Issue
70109:WebObjects: WebObjects Guides
58482:iBook & iMac: Improper Wake From Sleep When Booted From CD
30100:Power Macintosh: Mac OS 7.6 Installer Error Message
43015:Transferring Information Between Computers via Ethernet
44005:iMac: iMac Update 1.0 Software

関連リンク:Tech Info Library
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL)