Macintosh Developer Online (MDOnline)


1999年10月25日発行号 - MDOnline-WebObjects評価版を提供



先週の金曜日に、iBookなどのDHCPがらみのトラブルについてやや憶測を述べましたが、同じようなトラブルがiMac 333MHzでも発生しているようです。おそらく同じ原因ではないかと思われます。
http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/artnum?id=100328
この問題は、Mac OS 9では解決されるという話もあるみたいですが、いずれにしても早急に対処が必要でしょう。また、ユーザーグループMuONのメーリングリストで流れていましたが、iBookのキーボード設定がJISではなくASCII配列になってしまうというトラブルもあるようです(もちろん、キートップ自体はJIS)。同じようなトラブルがTILで掲載されていましたが、ヨーロッパ向けの製品にあるものだけに「キーボード」コントロールパネルで設定できますが、日本語システムでは手作業で変更できない部分のトラブルです。
新製品にはいろいろな問題がつきものということもありますが、インターネットの時代だけに、サポート情報については早く手を打てば、浸透も早いのですからユーザーが不具合に悩む時間を短縮できるでしょう。それに、悪い噂ばかりが残ってしまうという悪影響も少しは防ぐことができるのではないかと思います。また、インターネットの時代だけに、ユーザー間でも情報は早く伝わります。いずれにしても、サポートに対するスピードが要求されているのは確かです。
なお、本日「58438JN:iBook : 底面にあるバッテリ充電端子について」というTIL-Jが公開されていますが、すでに英語のTILでの公開を既報しており、内容的にはまったく同じなので、記事にはしませんでした。
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


WebObjects 4のトライアル版を無償提供中、NTで開発と稼動が可能

アップルは、WebObjects 4の評価版を無償で提供している。開発環境および稼動環境の両方を無償で評価できる。ただし、使用期限が2000年2月1日までで、トランザクションが1分あたり25までとなっている。OSはWindows NT向けのものが提供される。WebObjectsの導入を検討している、企業や学校、あるいはシステムインテグレータ、プログラマー、SEを対象に配付する。以下のページからのリンクで申し込むことができ、直送される。申し込み期限は1999年12月24日まで。
Mac OS X Serverの導入でWebObjectsを使うというのも1つの手ではあるが、ある程度のものを作ってレビューしないことには、りん議を通したり導入に結びつかないということもあるかもしれない。この評価版を手に入れて、ビジネス現場で比較的利用されているNT上で評価あるいはプロトタイプを作成することで、現場でのWebObjectsの評価を高めるということも期待できるかもしれない。

関連リンク:WebObjects 4 トライアル版のお申し込みについて
カテゴリ:WebObjects, 開発ツールその他


新型iMacに関する情報がいくつか翻訳されて公開

Tech Info Library-Jに、新型iMac(スロットローディングタイプのiMac)に関する文書がいくつか掲載された。

58471JC:iMac (Slot Loading) : 新機能と従来製品との違い
http://til.info.appLe.co.jp/cgi-bin/WebObjects/TechInfo.woa/wa/showTIL?id=58471JC
新型iMacについての新しくなった点がまとめられている。CDドライブがスロットローディングになったこと、iMac DVではDVDドライブであること、ミラーリング、FireWire端子の追加、ワイヤレス対応、サウンドの強化、USBのデュアル化、ファンを搭載していないことが書かれてある。

58469JN:iMac (Slot Loading) : DVD ムービーの再生
http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/WebObjects/TechInfo.woa/wa/showTIL?id=58469JN
iMac DV/special editionには、DVD再生ソフトとしてApple DVD Playerのプレビュー版が付属する。最終版はアップルのWebサイトで無償提供する予定である。(TILで公開された文書の翻訳)

58465JN:iMac (Slot Loading) : CD を排出させる方法
http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/WebObjects/TechInfo.woa/wa/showTIL?id=58465JN
CDドライブからどうしてもディスクが取りだせないときには、ドライブのスリットの横にある小さな穴に、クリップを伸ばしたものなどを差し込む方法で対処できる。8cmのディスクはそのままでは利用できず、アダプタを使う必要がある。(TILで公開された文書の翻訳)

58467JC:iMac (Slot Loading) : VGA ポートに外部ディスプレイを接続する方法
http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/WebObjects/TechInfo.woa/wa/showTIL?id=58467JC
iMac DVに外部ディスプレイを接続する方法が記載されている。カバーを取り替えるが、方法はヘルプを参照すれば分かるとのこと。外部モニタの解像度は640×480(117Hz)、800×600(95Hz)、1024×768(75Hz)のいずれかである。

カテゴリ:Tech Info Library-J, iMac


iMacでのトラブルシューティングに関する文書がいくつか公開

Tech Info Library-Jに、iMacのトラブルシューティングに関する文書が公開された。それぞれ、内容は次の通りだ。

22230JN:iMac : “PPP”コントロールパネルの場所について
http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/WebObjects/TechInfo.woa/wa/showTIL?id=22230JN
従来は、インターネットプロバイダにダイアルアップ接続するための設定は「PPP」コントロールパネルで行っていたが、「リモートアクセス」コントロールパネル行うようになっている。「リモートアクセス」コントロールパネルの使用方法も説明されている。(TILで公開された文書の翻訳)

58143JN:iMac : iMac CD Update で CD のアクセスランプが点灯しなくなる
http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/WebObjects/TechInfo.woa/wa/showTIL?id=58143JN
iMac CD Updateを行うと、ドライブのアクセスランプが点灯しなくなる。初期のiMac以外は外観上の配慮からランプの点灯を行わなくしたので、iMac CD Updateによりそのような結果になるように意図したものであることが説明されている。(TILで公開された文書の翻訳)

58164JN:iMac : CD を認識しない
http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/WebObjects/TechInfo.woa/wa/showTIL?id=58164JN
従来のタイプのiMacで、CD-ROMを正しく認識しないときのチェック方法が記載されている。ドライブにきちんと装着しているかなどをチェックする。また、システムCDからの起動やコンフリクトがないかを調べることなどが記載されている。(TILで公開された文書の翻訳)

58412JC:iMac : 使用中に断続的に停止する問題を解決する
http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/WebObjects/TechInfo.woa/wa/showTIL?id=58412JC
iMacを使用中に操作不能のような状況になる原因と対処を紹介している。1つは、CDドライブにディスクが入っていない時に、10秒程度動作しなくなるというもので、iMac CD Update 2.0を適用することで対処できる。また、EthernetのDHCPの問題により、フリーズしたかのような現象になることもある。これに対する対処法の文書にジャンプはしているが、そちらの文書では本質的な解決方法は記載されていない。

カテゴリ:Tech Info Library-J, iMac


ATMのMac OS 9対応アップデータが公開

アドビシステムズより、Adobe Type ManagerをMac OS 9に対応させたVer.4.5.2にアップデートするアップデータが公開された。ATMないしはATM Delux 4.5あるいは4.5.1に対してアップデートができる。Mac OS 9での不具合に対応したとしているが、どのような不具合なのかは説明されていない。併せて、QuarkXPressでのスモールキャップスの問題などが解決されている。アップデータ自体は英語でメッセージが表示されるが、各国のATMに対応しているとしている。

関連リンク:Adobe Type Manager Deluxe 4.5.2 - All Language Versions - Mac OS 9 Only
カテゴリ:Mac OS 9, 各種プロダクツ


トレースルートやPingなどができるWhatRoute

インターネットのルートのトレースなどを行うユーティリティ「WhatRoute」のバージョンが1.6b3となり、Mac OS 9で動作するようになった。WhatRouteはフリーウエアであり、Bryan Christianson氏により配付されている。接続先のルートをトレースして、グラフィックスでの表示も行う。Ping、ドメイン名のクエリー、Finger、Whois、アドレスのスキャン、telnetサーバー機能、tcpdumpに相当するネットワークのモニタ機能などを備える。一般ユーザーにはなじみがないが、ネットワーク管理者が使いたくなる機能が登載されたユーティリティだと言える。PingなどがMac OSの標準機能で組み込まれていないため、Mac OSでインターネットの管理をするには、この種のユーティリティが必須となるだろう。

関連リンク:The WhatRoute Page
カテゴリ:その他のインターネット, Mac OS 9


Mac OS X Serverのページングやスワッピングのカスタマイズ

Tech Info Libraryに「25030:Mac OS X Server: Modifying Allocation of Paging & Swapping Space」という文書が追加された。ページングやスワッピングの領域をカスタマイズする方法が記載されている。ただし、基本的には最適化された状態に最初からなっているので、変更しない方がよい。変更したい場合には、/etc/swaptabではなく、/sbin/mach_swaponを変更する。/etc/swaptabに存在しないファイルがあると、/sbin/mach_swaponは処理を失敗するとのこと。

関連リンク:Mac OS X Server: Modifying Allocation of Paging & Swapping Space
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), Mac OS X Server


NetInfoのクライアント名が取得できない場合の対処

Tech Info Libraryに「25029:Mac OS X Server: No Client Name Returned To NetInfo Client」という文書が追加された。起動時にNetInfoのクライアント名が取得できない場合の対処が記載されている。これは、ゲートウエイアドレスとして127.0.0.1を指定している場合にそうなるため、正しいゲートウエイアドレスに指定すると正しく動作するはずである。

関連リンク:Mac OS X Server: No Client Name Returned To NetInfo Client
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), Mac OS X Server


Mac OS X ServerではApacheはスタンドアロンモードで動作させる

Tech Info Libraryに「25031:Mac OS X Server: Standalone Mode or inetd Mode For Apache?」という文書が追加された。WebサーバーのApacheはスタンドアロンモード、すなわち独立したデーモンで起動されている。inetdモード、つまり、inetdデーモンがポートを監視して該当するサーバーリクエストが来た時にタスクを起動する機能での利用では、Apacheは動作していない。inetdモードにするとApacheのパフォーマンスは悪くなるので、スタンドアロンモードで動作させるべきである。

関連リンク:Mac OS X Server: Standalone Mode or inetd Mode For Apache?
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL), Mac OS X Server


メールソフトのARENA Ver.1.6が正式リリース

FinderライクなユーザーインタフェースのARENAがVer.1.6にバージョンアップした。すでに、99年8月よりベータ版を配付しはじめ、メーリングリストなどで意見を集約し、RC版(ほぼ製品版)のリリースも行っていたが、このほど正式にリリースをした。メールボックスがFinderのウインドウのように、アイコンで表示されるなど、Mac OSでのルック&フィールを重視した設計になっている。ソフトは\3,800でARENAプロジェクトのサイトでカードを利用した購入ができる。バージョンアップは無償で行える。
新バージョンでは、新着メールをまとめて表示したり、返答として出されたメールの関連づけから、関連するメールを抽出したり、メロディを送信するなど、さまざまな機能が付加されている。電子メールソフトは、実績のEudoraと、OS付属のOutlook Expressが2大勢力と言えるが、その中でARENAは現在のインターネット環境で満足に使えるメール機能を提供することで、ユーザーを獲得していると言えるだろう。

関連リンク:ARENAプロジェクト
カテゴリ:電子メールソフト


REALbasic向け、Mac OSのAPIコール用の宣言文を自動生成

REALbasicからMac OSのAPIなどCの呼び出しを行う時に、適切なDeclare文を作成する必要がある。そのDeclare文を、自動的に生成するのが「TBFinder」で、Ver.1.9がリリースされ、このバージョンの作者はFabian Lidman氏とGuillaume Grenier氏になっている。Universal Headerの内容をもとに、APIコールのファンクション名を指定することで、REALbasicのプログラムで使えるDeclare文を生成する。たとえば、SysBeepから「Declare Sub SysBeep Lib "InterfaceLib" (duration as Short) Inline68K("A9C8")」というテキストが得られる。別途、Universal HeadersのC言語向けのものが必要だが、アップルのサイトよりダウンロードできる。なお、Universal Headers 3.3ではCのヘッダフォルダ中にCore Foundationのフォルダがあるため、それを取り除いた状態でないと、正しく機能しない。TBFinderはオープンソースであると宣言している。

関連リンク:fabians REALbasic web page
カテゴリ:開発ツール


SuperCardの拡張コマンド開発の支援キットを発売

Solutions Etcetera社は、SuperCardの拡張コマンド開発の支援キット「Internals Toolbox」をリリースした。SuperCardはHyperCardのようなグラフィックス中心のアプリケーション開発環境であり、SuperTalkというスクリプト言語も備える。そのスクリプトのコマンドなどを独自に開発して拡張することができる。SuperCardの拡張コマンドからSuperCard自身のデータにアクセスしたり、Mac OSの機能を利用することなどを支援する。50ものサンプルプログラムが付属しており、Internals Toolboxのソースコードも得られる。開発自体はCodeWarriorで行い、C言語を用いる。価格は$149.95だが、発売後30日は$99.95で販売する。SuperCardのVer.3.6以降で機能する拡張コマンドを作成できる。なお、SuperCardの日本の開発元はModE<http://www.mode.co.jp/>で、Ver.3.6の日本語版が\34,800で販売されている。

関連リンク:SuperCard Internals Toolbox
カテゴリ:開発ツール


スクリプトを指定した時刻に実行させる。限定版はフリー

Sophisticated Circuits社は、自動的にスクリプトを実行するコントロールパネル書類「iDo Script Scheduler」のVer.1.1をリリースした。指定した時間などに自動的にスクリプトプログラムを起動する。また、スクリプトプログラムに対してパラメータを与えることもできる。Mac OS 8.0以降で動作するが、Mac OS 9のマルチユーザ機能にも対応できている。3つのイベントまでを登録できるLiteバージョンはフリーだが、イベントの数が無制限のEnhanced版$24.95で同社のサイトで販売されている。

関連リンク:iDo Script Scheduler
カテゴリ:ユーティリティ, AppleScript


PowerBookは5VのみのPCカードを誤認する

Technical Q&Aに「PC card Voltage Sense line issues with 5-volt only cards」という文書が公開された。5Vでのみ利用できるPCカードが、PowerBookでは正しく認識されないという問題があるが、これは確認しているバグで、PowerBook 5300以降のすべての機種で発生している。将来のMac OSで修正はされるが、現状では修正されていないということだ。技術的な説明や、問題を回避する方法などが掲載されており、PCカード関連のデベロッパはチェックしておくべき文書だろう。

関連リンク:HW 74 - PC card Voltage Sense line issues with 5-volt only cards
カテゴリ:PowerBook, Technical Q&A


Power Mac G4のSDRAMに関する解説の解釈

Technical Q&Aに「Explanation of SDRAM configuration Nomenclature」という文書が公開された。Power Mac G4 Computer Developer Noteの64ページに表4-1に関して、SDRAMのDevice configuration番号の解釈の仕方を説明したものである。ただ、もとになっている「Power Mac G4 Computer Developer Note」自体がまだ公開されていないものと思われる。

関連リンク:HW 75 - Explanation of SDRAM configuration Nomenclature
カテゴリ:Technical Q&A, Power Mac


1999/10/22付けの更新されたTech Info Library

Appleより公開されているTech Info Libraryで、1999年10月22日付けで以下の文書が更新されている。以下のリストの左端が文書番号なので、記事の末尾にあるリンク先にジャンプし、その番号を手がかりに検索をすると良いだろう。

18944:Power Macintosh 7200/90: Ethernet Issue
25027:Mac OS 8.6: Text Using The Tekton MM Font Does Not Display

関連リンク:Tech Info Library
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL)