Macintosh Developer Online (MDOnline)


1999年10月27日発行号 - MDOnline-Sherlockプラグイン



東急ケーブルテレビでは、iBookや新型iMacなどのDHCP関連にトラブルがある機種に対して、これらの機種ではインターネット接続が利用できないというアナウンスをだしています。<http://www.catv.ne.jp/info/apple.html>。ここでは、さらにMac OS 9までも同様な理由で使用できないというアナウンスがありますが、ほんとうなのでしょうか? 未確認ではありますすが、iBookなどはOpenTransport 2.5.1が登載されており、Mac OS 9では修正を施した2.5.2が登載されているということも聞いています。だいぶんと情報が錯綜しはじめているようです。早い段階で、アップルより正確な情報を流す必要があるのではないでしょうか。ちなみに、うちは東急ケーブルテレビではなく、浦和・与野ケーブルテレビのインターネット環境ですが、Mac OS 9で接続はできています。(別のことでちょっと苦労はしているのですが、それは追々お伝えしようかと思っています。)
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


【Mac OS 9シリーズ】Sherlockプラグイン傾向と対策

Mac OS 9で機能アップしたSherlock 2は、Mac OS 9の特徴としてまず最初に語られる内容だ。ファイル名やファイル内容の検索については従来と基本的には同様だが、インターネット検索の機能が大幅に強化されている。Sherlock 2では「チャネル」という概念が導入された。Sherlock 2のウインドウ上部で選択するアイコン1つ1つがチャネルなのである。1つのチャネルにファイル名とファイル内容の検索があるが、残りはすべてインターネット検索だ。チャネルによって、たとえばインターネットの汎用検索、オンラインショップの検索、ニュースサイトの検索などと、目的に応じた検索ができることを目指している。見方を変えれば、チャネルはインターネット検索プラグインのセットの切り替えでもある。いろいろなプラグインを目的に応じて用意しておくというものと考えればよい。
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なお、1つのチャネルの中では、プラグインを使用するかどうかをチェックボックスで指定できるようになっている。その設定や検索キーワードも含めて保存しておき後で呼び出せるが、そうした使い方を頻発するのであれば、新たにチャネルを設けた方が早いかもしれない。
結果として、汎用の検索とショッピングでは異なる見出しのリストが得られる。当初はこれを見て、プラグインで結果のリストを定義できるのかと思ったが、それは残念ながら間違いだった。Sherlock 2の側で、あらかじめ結果リストの形式を4通り用意してあり、チャネルごとに結果リストの出し方を「タイプ」として選ぶようになっている。逆に言えば、その決められた出し方に従って取得結果を展開できるようにプラグインを作成しておく必要がある。

インターネット検索プラグインについて、プラグイン作成者あるいはプラグインのヘビーユーザーの立場から、概観を紹介しよう(詳細については開発者向けドキュメントが出ててから必要に応じてレビューする)。
まず、こうしたチャネルのメカニズムを解きほぐしておこう。まず、システムフォルダに「インターネット検索サイト」フォルダがあるのは従来とおりだが、そのフォルダ内にさらにチャネルごとにフォルダが作られる。その中にプラグインを入れておくことになる。プラグインのファイルはテキストファイルとして作成し、.srcという拡張子で名前を付け、ファイルタイプとクリエータがisspとfndfである点は変わらない。
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フォルダの中にある「Channel Data」「選択したサイト」の2つのファイルは自動的に作られる。チャネルはSherlock 2では「チャネル」メニューから「新規チャネル」を選択して作成できるが、それによりフォルダが用意され、必要に応じて上記の2つのファイルも自動的に作られる。
既存のSherlockプラグインは、タイプが「検索」のチャネルではそのまま使える。他のタイプで使えるようにするには結果リストに必要なデータを取り出す手がかりを記述する必要がある。すぐにでも「ニュース」向けのプラグインを作りたいのなら、既存のプラグインを解析すれば、すぐに分かるだろう。

プラグインのインストールについては、これまではプラグインのファイルを「システムフォルダへのドラッグ&ドロップ」で話は済んでいたが、Sherlock 2では少し動作が異なる。プラグインファイルをシステムフォルダにドラッグすると、メッセージが出た後、「インターネット検索サイト」フォルダのルートに移動する。そして、Sherlock 2を起動すれば、ルートにあるプラグインが自動的に「マイ・チャネル」フォルダに自動的に移動し、「マイ・チャネル」というチャネルでそのプラグインが利用できる。
プラグインのインストール方法を利用者に伝える場合には、この点を考慮すべきだろう。たとえば、最初に「マイ・チャネル」に登場することは伝える必要がある。タイプの違うチャネル向けに作られている場合など、必要ならチャネルを別のものに移動したいわけだが、それにはFinderの作業が必要になる。また、「検索結果がおかしい」というクレームは、意図していないタイプのチャネルにインストールして使っているということも想定できる。Sherlock 2を起動している場合、していない場合の説明がいるなど、インストールについての説明は簡単に済ませられなくなったと言えそうだ。
インストール時にチャネルを自分で作りたい場合もあるだろう。素直な方法は、Sherlock 2をAppleScriptコントロールすることだが、残念ながらこの方法でチャネルを新規に作るコマンドは用意されていない。そうなるとフォルダを作り、必要なファイルを自分で用意するということになる。「Channel Data」ファイルには少なくともチャネルのタイプが記述されるようだが、それだけではないみたいだ。ただ、フォーマットが公開されれば、テキストファイルなので自分で作るという手法もOKだろう。「選択したサイト」は自動的に作成されるようで、自分でフォルダを作った時には用意しなくてもよさそうだ。

カテゴリ:Mac OS 9, Mac OS 9


iBookのキーボード誤認は、リセットボタンを5秒以上押して対処

iBookでJISキーボードの認識が正しく行われず、ASCIIキーボードとして認識されてしまい、結果的に@などの記号がキートップ通りに入力できないというトラブルが発生しているが、その解決方法が判明した。リセットボタンを5秒以上押して、Power Managerの強制リセットを行うというもの。通常のリセットではCPUのリセットを行うが、5秒以上ボタンを押すことによって設定のリセットまでが行われる。この方法でリセットをかけた結果、iBookで正しくJISキーボードの配列通りに入力できるようになるとのこと。この情報は、Tech ExchangeのiBookサポートおよびP1MLで得られた。

関連リンク:Tech Exchange
カテゴリ:iBook


Mac OS 9のパッケージをドラッグ&ドロップで作成するTape

Public Access Softwareは、Mac OS 9で導入されたパッケージを作成するユーティリティ「Tape」をリリースした。パッケージは、フォルダを1つのアイコンのファイルのように見せるもので、アプリケーションならそのアイコンをダブルクリックして起動できる。また、ライブラリやデータの新しい配付方法としても利用される可能性がある。フォルダをTapeにドラッグ&ドロップすることで、簡単にパッケージ化できる。パッケージにするにはフォルダのフラグのビットを変更するだけだが、Tapeはフォルダの内容の確認などの機能も含まれる。この原稿の執筆時点ではまだ開発中であり、ダウンロードはできる状態にはなっていなかった。シェアウエアで$10。

関連リンク:Public Access Software, Tape
カテゴリ:開発ツール, Mac OS 9, 開発ツールその他


Mac OS 9のファイル共有の設定を変更できるIP FileSharing Extras

Prime Computing Solutions社は、Mac OS 9のファイル共有機能の各種設定を行うためのユーティリティ「IP FileSharing Extras」をリリースした。$10のシェアウエアだが、登録をしないと設定ができなくなっている。ヒープやバッファのサイズを設定したり、リスナのポートを設定したり、各種タイムアウトの設定を変更できる。項目はかなりたくさんあるが、既定値に戻すボタンも用意されている。また、マウントしたサーバーのアイコンを変更するという機能もある。以下のページには簡単な解説しかないが、ソフトウエア自体はダウンロードでき、設定可能な項目については圧縮ファイルのRead Meに詳しく書かれている。

関連リンク:Prime Computing Solutions
カテゴリ:サーバー製品, Mac OS 9, システム関連ツール


Mac OS 9対応のMacsBugが正式リリース

バイナリレベルのローレベルデバッガ「MacsBug 6.6」が正式にリリースされた。これまではベータ版としてリリースされていた。6.6はMac OS 9に対応したバージョンであり、以前に配付されていたMacsBugはMac OS 9では機能しないので、Mac OS 9でMacsBugを使うには6.6を入手する必要がある。AltiVecやマルチプロセッサ対応もあるが、MacsBugの操作がマウスでできるようになった点が大きな変更点と言えるだろう。MacsBugに入って「set menubar on」というコマンドを入力するなどして、マウスでメニュー選択できる。

関連リンク:MacsBug
カテゴリ:Mac OS 9, 開発ツールその他


フォーム入力を記録管理するプラグインCGIのForm Server

Pliner Solutionsの「Form Server」は、W*API形式のWebサーバープラグインで、フォームに入力した結果を受け取り、タブ区切りのテキストファイルに保存する。スクリプトではなく、C++で開発しているため、高速である。Ver.1.7.5がリリースされたが、このバージョンでは各種ライブラリを最新のものでコンパイルしたことと、Submitの項目を無視するようになった点が変更点だ。フリーウエア版と、カスタマイズが可能なPlus版があり、Plusは$80となっている。

関連リンク:FormSaver, Web Form Processing
カテゴリ:サーバー関連


The AppleScript SourcebookでMac OS 9の新機能を紹介

AppleScriptに関する多くの情報が掲載されたサイトで、新しい話題にも対応している。
The AppleScript Sourcebookに、Mac OS 9に登載されたAppleScriptの新機能に関する記事が掲載された。Mac OS 9では、AppleScript 1.4となっている。1.4で変更された箇所について、詳細に記載されている。また、Mac OS 9関連のドキュメントで、AppleScriptに関わるものについてのリンクも用意されている。

関連リンク:The AppleScript Sourcebook
カテゴリ:スクリプト


MySQL対応のEOAdapterがリリース

MySQL対応のEnterprise Objects Modelerのアダプタがリリースされた。Enterprise Objects ModelerはWebObjectsのコンポーネントで、データベースのモデリングを行うツール。リリースされたアダプタを使うことで、WebObjectsベースのアプリケーションからMySQLをデータベースに利用できるようになる。MySQLはUNIX、OS/2、Microsoftのプラットフォームで稼動するSQLのデータベースエンジンで、UNIXやOS/2では基本的にはフリーで利用できる。高速で、マルチユーザー可能なデータベースエンジンである。なお、Mac OS X Serverで稼動するMySQLのバイナリも以下のページからダウンロードできる。作者はAnjo Krank氏で、アダプタはGPLベースでの配付としている。

関連リンク:MySql for MacOSX Server
カテゴリ:開発ツールその他, WebObjects


QuickTimeのエフェクトを10種類おさめた機能拡張ソフト

Beuna Software社は、QuickTimeのエフェクトを10種類含めた「Effects Pack #2」をリリースした。Flip、Gamma、Jittery TV、Median、Mosaic、Polar、Psycho Spin、Scoreboard、Strobe、Texturizerのエフェクトが含まれ、いずれもエフェクトをかけた結果を同社のページでサンプルとしてみることもできる。価格は$30だが、すでに発売されている「Effects Pack #1」のユーザーには半額で提供し、両方併せて$45でも販売する。Effects Pack #2は機能拡張ファイルだ。フィルタの機能はQuickTime Ver.3から導入されており、既存のトラックに対して、フィルタの効果をかけることができる。ムービーの編集が可能なソフトでは基本的にフィルタの機能を利用できる。

関連リンク:Effects Pack #2
カテゴリ:ユーティリティ, QuickTime


インターネット店鋪向けの少額決済システム

NTTコミュニケーションズは、少額決済可能なサービスを11月より開始する。これまで独自のビデオテックス網を通じて提供してきたコマースサービス「カルレ」をインターネットベースで展開することになった。出店には800円の契約料金と月額8,000円の基本料が発生するが、手数料は回収額の5%と比較的低価格だ。顧客は、800円でカルレの会員になる必要があるものの、12月からはそれまで徴集していた月額利用料も無料になる。顧客が購入した代金はNTTコミュニケーションが回収を代行するが、電話料金に含めて請求される仕組みになっている。従来のビデオテックス網ベースのカルレだと出店するためには専用線を引く必要があるなど初期投資が大きかった。現在、各社がコマース関連サービスを展開しているが、回収手数料が5%というのは比較的低めだと言えるだろう。

関連リンク:インターネット上における少額決済を可能とするECプラットフォームの提供について
カテゴリ:サービス


1999/10/26付けの更新されたTech Info Library

Appleより公開されているTech Info Libraryで、1999年10月26日付けで以下の文書が更新されている。以下のリストの左端が文書番号なので、記事の末尾にあるリンク先にジャンプし、その番号を手がかりに検索をすると良いだろう。なお、サードパーティの連絡先だけを掲載した文書については省略した。

30149:Mac OS: Digital Audio & MIDI Software Installation (PACE Copy Protection)
30929:Mac OS: Extensions Troubleshooting/Extensions Manager Features
31077:DriveSavers: Hard Drive Data Recovery & Warranty Implications
30753:Mac OS X Server: What Is Needed Before NetInfo Starts
30832:Mac OS X Server: Basic Introduction To NetInfo Domains
22167:Apple Hard Disk: Driver Matrix
20881:Iomega Zip Drive: Troubleshooting FAQ
60026:Mac OS X Server: Using NetworkManager To Manage Computers In NetInfo
60171:Mac OS X Server: Setting Up Anonymous FTP
30757:Mac OS X Server: Review Of Network Startup (1 of 2)
60068:Mac OS X Server: Starting and Stopping Apple Files Services
58414:AirPort Wireless Communications: FAQ - Part 1 of 3
60440:AirPort Base Station: Description
58415:AirPort Wireless Communications: FAQ - Part 2 of 3
60422:AirPort Wireless Communications: FAQ - Part 3 of 3
60620:AppleWorks 5.0.4: Read Me

AppleWorks 5.0.4は、AppleWorksのMac OS 9対応版としてリリースされている。アップデータがあり、AppleWorks 5を5.0.4にアップデートできる。従来のバージョンがMac OS 9でどのような不具合が出るのかは不明である。

関連リンク:Tech Info Library
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL)