今日は音声認識の記事を書きましたが、こういった声を出す必要のある原稿書きは、おとかく目立つものです。やっていると、さっそくめざとく家内が見つけて(声がするので気が狂ったのかと思ったのかもしれませんが〜笑)、「え〜?なにやってんの?」とか横から声をかけるので、その時には認証はしっかり狂ってくれます。掃除機のノイズは実際に家内が掃除をしていたので、検証ができたようなものです。普段はキーボードをたたく音と、パソコンのファンの音しかしない部屋ではありますが、サウンド関連をいじりはじめると何かとにぎやかになります。
iBookが順調に出荷されはじめたようです。発売より少し前くらいにショップに予約していた友人のところにも、昨日届いたそうで、今日の夕方に、わざわざ見せびらかしに我が家に来ます。絶対に抜けない10BASE-Tのケーブルでもあれば、差し込んでしまうのですが(笑〜ルータごと持ってかえられたりして…)。現在は、ショップに注文すると、1、2週間待ち程度という情報もあります。発売から1カ月近くなりますが、やっと潤沢に流通するようになったようです。
(新居雅行 msyk@mdonline.jp)
これも昨日に書けばよかったことかもしれないが、ログオンのパスワード入力ダイアログボックスで、パスワードを間違えてreturnキーを押すとどうなるかも見てみよう。ダイアログボックスがブルブルと横に震える。首を横に振ったようなユーザインタフェースだ。とにかく、凝っている。
今日は、Mac OS 9の大きな特徴としてクローズアップされた「音声認識パスワード」について説明しよう。マルチユーザでのログオンで、パスワードをキータイプする代わりに、声でパスワードを話すことで認証される。こちらの話すパスワードのことを「パスフレーズ」と呼ぶことにしよう。すなわち、“開けゴマ”と言えばマックが使えるのだ(例えが古い?)。
この機能を利用するには、マルチユーザ機能を利用できるようにするのはもちろんだが、既定の状態では使えなくなっている。そこで、「マルチユーザ」コントロールパネルを開き、「オプション」ボタンを押して、次の図のように、「ログイン」のタブのページで、「他のパスワード認証も可能にする」にチェックを入れる。右側のポップアップメニューは「音声認証」だけが選択できるのだが、もしかすると、指紋読み取り機やICカードリーダなども、ソフトウエアを組み込めば、この認証として使えるようになるのかもしれない。
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音声認識によるパスワードは準備が必要だ。理想的な環境を考えれば、たとえば「boys and girls」とテキストを設定しておく。そしてログイン時に「boys and girls」とスピーチすれば認証される…ということになるが、残念ながらそういう認証ではない。Mac OS 9に組み込まれた音声認証は、あらかじめパスフレーズを何度か話してMac OSに覚え込ませておく。そして、ログイン時にはその記録しているフレーズと、実際に話されたフレーズを比較して、本人であると認証するのである。従って、登録の作業をしなければいけない。
オプションダイアログボックスで設定しておくと、利用者のダイアログボックスで「音声認証」のタブが選択できるようになる。ここで、「声紋の作成」ボタンをクリックする。
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こここではパスワードの再設定になるので、現在設定されているパスワードをまずは入力する必要がある。ここでパスワードを正しく入力しないと、登録作業はできない。
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まず最初に次のようなダイアログボックスが出てくる。ここでパスフレーズの文句を決める。「私の声がパスワード」は既定値だが、これは別に何でも良い。実際にパスフレーズをスピーチする時には、登録時もログイン時もこのテキストを見ながらできる。言わば歌詞カードのようなものだ。もちろん、声色によるなりすましをカードするために、テキストのフレーズと、実際に話すフレーズを別々のものにする…という応用わざもなくもないが、基本的にはこのテキストを読み上げることになる。
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もし、話すフレーズを違う内容にしたいのであれば、「フレーズの変更」ボタンをクリックし、以下のようなダイアログボックスで設定する。応用わざとしては、「高校卒業時の体重」のようなフレーズをテキストとして表示し、話すフレーズは「52kg」のようにするという手もある。
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声紋の設定で「続ける」ボタンをクリックすると、次の図のようなダイアログボックスが表示される。この図にもあるように、何と同じフレーズを4回も録音しておく。登録作業は必ず4回しないと先に進むことはできない。さぼっては登録されないのである。
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「最初の録音」ボタンをクリックすると、次の図のように、録音を実際に行うダイアログボックスが表示される。ここで「録音」ボタンをクリックすると、図のように録音中になって、マイクに向かって話したフレーズが声紋として画面に表示される。手順的には、まず「録音」ボタンをクリックし、マイクに向かってフレーズを話し、そして「停止」ボタンをクリックする。もちろん、あらかじめマイクは使える状態にしておかないといけない。
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そして、OKボタンを押せばいいのだが、録音内容によってはいろいろとエラーが出るようだ。たとえばフレーズを話している途中で「停止」すればそれが警告となり、録音のダイアログボックスは消せない。つまり、ちゃんと録音しないとOKボタンはクリックされない。次の図は、レベルオーバー気味に録音してみたが、ちゃんとエラーを出す。
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こうして1回の録音が終わると、元のダイアログボックスに戻るが「最初の録音」の項目にチェックが入っている。そして、ボタンは「2回目の録音」に変わっている。同じ録音作業をともかく4回行う。
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4回行うと、「試してみる」ボタンになる。ここで、「試してみる」をクリックすると、実際に音声認証を行うダイアログボックスが表示されるので、試しにパスフレーズを話してみる。うまく認証されればそれでいいだろう。この段階ではついさき、何回も話した内容だけに、失敗はまずないと思われる。
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実際のログオンのとき、まずはユーザを選択する。その選択したユーザが音声認証を利用するようになっているのなら、いきなりダイアログボックスが表示されるので、パスフレーズを話す。録音の時と同じように声紋がきれいなカラーグラフィックスで見えている。
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音声認証が正しく行われれない場合には、次の図のように警告ダイアログボックスが表示される。3回まで再度行える。周囲にノイズがあるような場合には、なかなか認証してくれないので、掃除機やテレビなどは消して、静かな環境でフレーズを話すのが良いだろう。
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3回のパスフレーズのスピーチで認証ができない場合には、キータイプによるパスワードの入力を行うことになる。つまり、音声認証がうまくなされないでも、キータイプと言う確実な方法は残っている。逆に言えば、設定したパスワードはやっぱり忘れないでおく方がいいということだ。
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音声認証の機能は何に使えるだろうか? 利用者を確実に特定するセキュリティの高い認証というイメージはあまり感じられない。それよりも、ログオンという難しそうな作業を楽しくクリアするような機能ではないかと思われる。たとえば、幼稚園くらいまでの子供だと、アルファベットのキーボードをたたくのも大変かもしれない。つまり、パスワード入力が困難とも言えるだろう。だったら、音声認識パスワードを利用すれば、自分の名前を選択して、後はパスフレーズを話すだけで、自分の環境に入れる。こうした用途がまずは思い付くところだ。認証時には静かな環境でないとうまくいかないことを考えれば、オフィスや学校では使いにくい手法だと言える。つまり、家庭での利用が中心になるだろう。
いずれにしても、実用度が非常に高い機能というよりは、「ここまでOSでできるんだ」ということを示すための機能であるという色彩が強いかもしれない。
カテゴリ:Mac OS 9, Mac OS 9
Mac OSでの「日付&時刻」コントロールパネルや、あるいは日付や時刻の処理についての特記事項が記載されたドキュメント「Date & Time API Documentation」が以下のリンクで公開されている。8ページのPDFだが、実質は6ページと少なく、プレリリースという位置付けだ。Macintoshのハードウエアクロックは32ビット値を秒単位でカウントしているため、1904年を起点とすると、2040年でオーバーフローするという制約がある。Mac OS 9でも日付は2039年までしか設定できない。これが、1972年を起点として2108年までのカウントが可能なようにする予定であるということ。あるいは秒単位よりも正確な時刻処理をするためのAPIの利用方法などについて説明されている。いずれにしても「2040年問題」があることがこの文書で明らかになっている。
関連リンク:Date & Time API Documentation
カテゴリ:アップルからの開発資料, Mac OS 9
FTPサーバソフトのProFTPDのMac OS X Server用パッケージがリリースされた。Stepwise SoftwareのScott Anguish氏によってディストリビュートされており、ProFTPD 1.2.0 pre8をパッケージ化したものだ。インタラクティブな設定ツールが付いており、認証ユーザーおよび匿名ユーザーの設定がインストール時にできるようになっている。ProFTPDは、アクセス制限の設定を、Apacheでの.htaccessと同じような、".ftpaccess"という名前のファイルを設置することで行うことができ、複数の仮想FTPサーバや匿名サーバの設定も簡単にできるなどの特徴がある。
関連リンク:proftpd
カテゴリ:サーバー関連, Mac OS X Server
Objective Development社は、Mac OS X Server向けのランチャー「LaunchBar」のVer.2.0のベータ版をリリースした。ベータ版は1999年12月末までの使用期限となっている。正式発売時の価格は$39だが、ライト版はフリー配付の予定となっている。起動しているアプリケーションがパネルの中にアイコンや項目として表示されるが、画面ショットを見る限りは昔のNEXTSTEPのユーザインタフェースを思い起こす。また、キーボード操作でアプリケーションの呼び出しが行えるなど、キーボードを利用したさまざまな機能も組み込まれている。
なお、LaunchBarについてのレビューが、Stepwise Serverの以下のアドレスに掲載されており、画面ショットも参照できる。
First Look: LaunchBar Beta
http://www.stepwise.com/Articles/News/LaunchBarRelease.html
関連リンク:LaunchBar 2.0 for Mac OS X Server
カテゴリ:ユーティリティ, Mac OS X Server
Net.Dreamsは、MacでのWebサーバーで使える機能拡張セット「Flex-Able 1.0」をリリースした。複数のファイルのアップロードやフォーム関連の処理、フォームからの電子メール送付、バナーの切り替えのような機能を持ったWebページを構築できる。W*API準拠なので、WebSTAR、WebTen、AppleShare IPなどで使える。価格は$299で、追加ライセンスは$249。
関連リンク:Flex-Able
カテゴリ:サーバー関連
32ビットデプスのアイコンや、大きなサイズのアイコン、あるいはアイコンのバッジ機能などを利用できる「Icon Services」という機能がMac OSに組み込まれている。従来のQuickDrawのアイコン機能を大幅に拡張したもので、「Obtaining and Using Icons with Icon Services」という文書には70ページに渡り、特徴やリファレンスが記載されている。以下のリンクからPDF文書をダウンロードできる。
関連リンク:Obtaining and Using Icons with Icon Services
カテゴリ:アップルからの開発資料, Mac OS 9
BeOSは、Java2 Standard Edition、およびPersonal Javaに対応する。1999年内にベータ版をリリースし、2000年の第一四半期には正式版のリリースに漕ぎ着ける予定だ。BeOSは、G3以降のMacintoshでは稼動できないとは言え、PowerPC環境でJava2が組み込まれ、おそらくはMac OS向けよりも早く出荷されることはほぼ確実となった。
また、PowerPC上で稼動するLinuxオペレーティングシステムであるLinuxPPCやYellowDogLinuxなどに向けても、Java2のJDK 1.2.1がすでに配付されている。ファイルの日付は今年の3月となっており、プレリリースのバージョン1が配付されている。
PowerPC環境ではJava2対応が着々と進んでいるが、Mac OSについては何のリアクションもない状態だ。Javaへの幅広い支持があるという状態ではないというものの、サポートするということを表明している以上は、利用する側は最新版を望むが当然と言える。どうやら、Mac OSでのJava2対応は、Java2の正式発表から1年以上越えることが濃厚になってきた。
Be Incorporated Works with Sun Microsystems to Enhance and Extend Cross-Platform Content-Rich Applications
http://www.be.com/press/pressreleases/99-11-08_sun.html
Java for Linux on PowerPC
http://khendricks.ivey.uwo.ca/linuxppc/jdk/
カテゴリ:Java, UNIX
QuickTime for Windowsに関するTechnical Q&Aに「qtw97 - Endian Concerns When Playing ’snd ’ Resources」という文書が加わった。’snd ’リソースを読み込む場合はResource Managerを使う必要がある。独自にメモリに読み込むと、バイトデータに分けた時の上位桁が最初にくるのか最後にくるのかというCPUのアーキテクチャの違いを自分で処理しないといけなくなるので注意が必要だということだ。
関連リンク:qtw97 - Endian Concerns When Playing ’snd ’ Resources
カテゴリ:Technical Q&A, QuickTime
Technoteの文書のうち、以下の3つが更新されている。それほど大きなトピックはないようだが、オフラインで文書を参照している人は、更新しておくのが良いだろう。
TN1041: Inside Macintosh: Files Errata
http://devworld.apple.com/technotes/tn/tn1041.html
この文書は、Inside Macintosh: Filesの正誤表やあるいは、補足説明のための文書である。更新された内容については明確ではなかった。おそらく、Mac OS 9までにファイル関連処理がいろいろ更新されているため、その記述が増えているものと思われる。
IC_505: Apple Event Manager Q&As
http://devworld.apple.com/technotes/ic/ic_505.html
1990年に初版が出ているこの古くからある文書は、AppleEvent処理のQ&A集だ。そのうちの「Apple event application error handling」という項目だけが書き代わっている。
FL_30: Resolving Alias Files Quietly
http://devworld.apple.com/technotes/fl/fl_30.html
エイリアスファイルのオリジナルを探すResolveAliasFileに、ResolveAliasWithMountFlagsがMac OS 8.5より加わっている。そのことが記載されているが、詳細はMac OS 8.5 Technoteを参照するようにとなっている。
カテゴリ:Technote
日本で開発されている電子メールソフトのARENAがVer.1.6.1へとバージョンアップし、Mac OS 9でのマルチユーザ機能に対応した。ARENAはアプリケーションと同一のフォルダに、メールのデータをため込む形式で動いている。所有者や一般利用者では、その動作形態を取るが、「制限付き」「パネル」の利用者では、その利用者の「書類」フォルダ中にARENA Folderというフォルダを作って、メールの保存を行う。ARENAは従来から複数の利用者を考慮した設計となっていたが、いちはやくMac OS 9のマルチユーザ機能に対応した。
関連リンク:Mac OS 9のマルチユーザー機能への対応
カテゴリ:Mac OS 9, 電子メールソフト
Public Access Softwareは、Mac OS 9で導入された「パッケージ」をドラッグ&ドロップで簡単に作成するツール「Tape」を正式にリリースした。以下のページよりダウンロードできるようになっている。$10のシェアウエアで、コンテキストメニュー形式でパッケージを元に戻すユーティリティの「BoxCutter」も付属する。
関連リンク:Public Access Software
カテゴリ:
Appleより公開されているTech Info Libraryで、1999年11月8日付けで以下の文書が更新されている。以下のリストの左端が文書番号なので、記事の最後にあるリンク先にジャンプし、その番号を手がかりに検索をすると良いだろう。なお、サードパーティの連絡先についての文書は省略した。
58145:Mac OS: Cannot Disable RAM Disk
6816:Mac OS: Preferences Folder
58392:PowerBook G3 Series (Bronze Keyboard): S-Video Questions and Answers
70083:NeXTSTEP 3.3 Patch 2 Overview
58435:Power Mac G4: Description
58434:Power Mac G4: Technical Specifications
関連リンク:http://Tech Info Library
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL)