Macintosh Developer Online (MDOnline)


1999年11月29日発行号 - MDOnline-感謝祭休業中?



このところ、Tech Info Libraryに新しいドキュメントや更新がなされていないため、情報量が少なくなってしまっています。11月25日は11月の最終木曜なので感謝祭ですが、米国のアップルさんはもしかして、26日も含めて休みになっているのでしょうか。すると先週の後半からずっと休みだとか?
ところで、ディスプレイって消耗品ですよね。修理して使うくらいなら買った方が安いし手間もかからないくらいの値段になってしまいました。今日も1つおんぼろディスプレイを捨てました。何の取り合わせか、今年は3台も捨てました。以前、東京に住んでいたころは、ディスプレイは明らかに有料の収集品でした。今住んでいる浦和は燃えないゴミで出してもいいので、その意味では良くも悪くも気楽に捨てることができます。ついでに古いインクジェットプリンタなんかを捨てたのですが、どっちもすぐにゴミの収集場から消えていました。使い物にならないから捨てているのに、何に使うのでしょうか? それで、捨てたディスプレイはサーバ用に使っていた14インチなんですが、秋葉原で9インチの白黒ディスプレイを見つけたのでそれに取り替えたという次第です。なかなかコンパクトですが、XGAまで対応だったりします。ただ、例によってWindows機向けの15ピンコネクタなので、それまで使っていたディスプレイの変換アダプタをつけてMacintoshにつないだのですが、最初は画面が乱れたままで正しく表示されませんでした。あせったのですが、変換アダプタを別のディスプレイのものに取り替えるとうまく表示されました。変換アダプタにも相性があるとは意識の外でしたね。
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


【Mac OS 9シリーズ】ファイルを暗号化する

Mac OS 9の新しい機能として、ファイルの暗号化の機能がある。マルチユーザ利用が行われることから、どうしてもパブリックな場所に置いておきたいけども他の人に見られたなくないようなファイルを暗号化しておくということが1つの使い方として考えられる。また、暗号化したファイルを電子メールやあるいはメディアに入れて、送った先ではパスワードを知らないと開くことができないようにしかけるという使い方も可能だろう。まずはどのような使い勝手なのかを見てみよう。

暗号化はファイル単位で行われる。フォルダに対しては設定できない。手軽な方法はFinderでファイルを選択して「ファイル」メニューの「暗号化」を選択するか、あるいはcontrol+クリックで表示されるメニューから「暗号化」を選択する。複数のファイルをまとめて選択して、メニューを選んでも良いが、その場合は個々のファイルが暗号化される。
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すると、次のようなパスワードを入力するダイアログボックスが表示される。ここでは5文字以上のパスワードを入れないと、再入力しろと指示が出てくる。通常は「キーチェーンに追加」を選択しておく。そうすると、パスワードが現在使われているキーチェーンに追加される。複数のファイルを選択して暗号化すると、このダイアログボックスがファイルの数だけ表示される。つまりパスワードをまとめて設定することはできない。
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こうして暗号化をかけるとカギマークのついたアイコンのファイルに変わる。ファイル情報を見ると「Appleファイル保護 書類」となっている。アイコンが変わると同時に、ファイルタイプやクリエイタも変更されているのである。
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こうして暗号化したファイルは、通常の書類と同様、ダブルクリックして開くことができる。キーチェーンにパスワード情報が入っていて、キーチェーンのロックがはずれていれば、何もメッセージはなく、暗号化したファイルが元に戻され、そしてその文書が自動的に開くようになっている。暗号化したままファイルを開くことはできない。必ず元にもどされる。
もし、キーチェーンにパスワードを入れていなかったり、異なるMacintoshに暗号化したファイルを移動した時などは、ファイルをダブルクリックすると、次の図のようなダイアログボックスが出て来て、パスワードをキータイプする必要がある。その後は暗号化が解除されてもとのファイルに戻され、ファイルが開かれる。
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コントロールパネルの「キーチェーン」アクセスを見ると、確かにファイルの暗号化のパスワードが登録されている。「Appleファイル保護パスワード」という種類になっており、「情報を見る」かわパスワードを確認することができる。
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暗号化の機能は、Finderにあるというよりも、「アプリケーション」フォルダの「セキュレティ」フォルダにある「Apple ファイル保護」というアプリケーションで行われる。このアプリケーションがないと、暗号化も元に戻すこともできないので注意が必要だ。特に、「Appleエクストラ」などにはないものだけに、アプリケーションの整理の時には注意が必要だろう。「Apple ファイル保護」にファイルをドラッグ&ドロップすると暗号化が始まり、逆に暗号化したファイルをドラッグ&ドロップすると元に戻してファイルを開く。
暗号化したファイルを元に戻すには、パスワードを知っているということだけではなく、Mac OS 9上でなければならない。現在は、この暗号化したファイルを元に戻すアプリケーションとして、Mac OS 9以外で動くものはリリースされていない。たとえば、Mac OS 8.6やWindowsでは暗号化を元に戻すことはできないのである。

カテゴリ:Mac OS 9, Mac OS 9


Mac OS X Serverにサーブレットの実行環境をインストールする方法

STEPWISE Serverのサイトで、Mac OS X Serverで、Javaのサーブレットを稼動させるJServのインストール方法が公開されている。JServ 1.1b3をMac OS X Serverに組み込むが、Java Apache Projectによって開発が進められているものを利用する。他に、Java Servlet SDK 2.0も利用する。インストール方法が手順としてまとめられている。また、サーブレットの実行環境を取り除く方法も説明されている。
サーブレットは、サーバ上で稼動するJavaのソフトウエアである。CGIをJavaで作るようなものではあるが、処理効率が高いことや、オブジェクト指向によりひな形となるクラスの継承でソフトウエア自体を制作できるなどのメリットがある。

関連リンク:Installing JServ on MacOS X Server
カテゴリ:サードパーティの開発資料, Mac OS X Server


ログオンしているユーザ名や種類を取得できるスクリプト機能拡張

Public Access Softwareは、スクリプト機能拡張の「Multiple Users Info 1.0.1」をリリースした。Mac OS 9において、マルチユーザ機能を設定しているかどうか、そして、現在ログオンしているユーザ名やユーザの種類を取得できるコマンドを提供する。ソフトウエア自体はフリーウエアだ。なお、将来的には、Macitosh Managerの情報を取得するような機能を追加する計画ということだ。

関連リンク:Public Access Software, AppleScript-related
カテゴリ:Mac OS 9, AppleScript


スクリプトでサウンド操作ができるアプリケーション

「SoundScript 1.0.0b4」がリリースされている。サウンドトラックを10個持ったアプリケーションで、それらにサウンドを割り当てることができるが、サウンドのプレイやストップなどの基本的なコントロールをAppleScriptで行える。また、サウンドのフェードやミュートなどもスクリプトからコントロールできる。QuickTimeをベースにしており、QuickTimeが扱えるファイルフォーマットに対応している。Michael Morris氏によるソフトウエアで現在配付されているのはベータ版だ。kagi.comにあることから、将来的にはシェアウエアにするものと予想される。

関連リンク:michael morris software
カテゴリ:ユーティリティ