Macintosh Developer Online (MDOnline)


1999年11月30日発行号 - MDOnline-InstallerMaker6.5



日本語のTech Info Library-Jに文書が追加されているのですが、サーバのレスポンスが悪く、すべてを参照できないので、何日かに分けて紹介します。米国では、感謝祭休暇が明けてビジネスが動きだした様です。とは言っても、とりあえずは、Developer DepotのセールのDMが来ているくらいですが…。11月がもうすぐ終わりますが、Mac OS X Server 1.2、MRJ 2.2はまだなにもアナウンスがありません。米国の11月30日は、日本では12月1日にずれ込みますから、明日の朝に何があるかを要チェックなのではありますが、噂も何も出ていないことからあまり期待できないのかもしれません。
秋のアップルの新製品は、Mac OS 8.6が組み込まれて発売されていますが、iBookについてはMac OS 9が組み込まれるものの出荷も始まったようです。ただ、購買者が選択することができないようだということですが、ただ、それによる混乱もあまりないという雰囲気です。Mac OS 9でないとどうしてもだめだというユーザ層ではないのでしょう。しかし、以前だと、登載OSが変わったとなると大きく告知もされたのですが、それだけ市場も変わったと言うことでしょうか。iMacも買った時のシステムのまま使っている人も多いかと思います。OSのバージョンアップについて行かないユーザが増えると、開発製品で新機能を使う気運も減るわけで、どちらかというと停滞へつながるでしょう。Mac OS Xの登場をひかえながらも熱気の冷めつつある現状とどう折り合いをつけるのかは注視しておくポイントだと思います。
(新居雅行 msyk@mdonline.jp


InstallerMakerがバージョンアップ、デモソフト配付などが可能に

Mac OS向けのソフトウエア用インストーラを製作する「InstallerMaker」がVer.6.5となった。InstallerMakerを利用すれば、ユーザがダブルクリックしてアプリケーションなどをインストールするようなパッケージを簡単に作成することができる。圧縮してファイルをまとめたり、インストール時のユーザインタフェースなどを設計することで、インストーラを作成できる。Ver.6.5では、デモ用ソフトを配付するためのインストーラを作成する機能が追加された。また、オンラインでユーザ登録をするための仕掛けも利用できるようになった。ユーザインタフェースが一切ないインストーラを作成することもできるようになった。InstallerMakerは作成したインストーラの配付数に応じたライセンス料金を支払うのが基本となっている。ただし、フリーウエアやシェアウエア作者に対しては、ライセンスをフリーで提供している。

関連リンク:Aladdin System, InstallerMaker
カテゴリ:開発ツール, 開発ツール


デュアルチャンネルUSBはオーディオ対応と起動に対応

Tech Info Library-Jに、USB関連の文書が追加された。新しい機種のデュアルチャンネルUSBについての新しい機能などが情報として得られる。

31116JC:USB ケーブル : ケーブルの最大長
http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/WebObjects/TechInfo.woa/wa/showTIL?id=31116JC
最大長は高速で5m、低速で3mとなっている。ハブを接続した場合での説明もある。

58430JC:USB に関する情報とデュアルチャンネル USB の利点について
http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/WebObjects/TechInfo.woa/wa/showTIL?id=58430JC
AGPグラフィックスタイプのPower Mac G4と、スロットローディングタイプのiMacでは、USBは2系統独立したコントロールが登載されている。これらの機種のUSBでは、新たにオーディオ装置のサポートと、USB接続の記憶装置からの起動をサポートした。

カテゴリ:Tech Info Library-J, Power Mac, iMac


iMacについての文書が公開、サウンド関連機能と録音方法など

Tech Info Library-JにiMacについての文書が追加された。サウンドに関するもの、ファームウエア、そして新しいiMacでのCDの排出方法が掲載されている。

58022JN:iMac : サウンド録音のオプション
http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/WebObjects/TechInfo.woa/wa/showTIL?id=58022JN
iMacのサウンド入出力についての詳しい説明が記載されている。録音をする方法や、マイクが使えるかどうかなどが記載されている。iMacでサウンドを扱う場合にはチェックしておきたい文書だ。

60385JN:iMac: iMac Firmware Update のインストール方法
http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/WebObjects/TechInfo.woa/wa/showTIL?id=60385JN
Mac OS 9をiMacにセットアップする場合に、iMacのファームウエアのアップデートが必要になる。アップデートのやり方が図入りで詳しく説明されている。また、トラブルシューティングについても触れられている。

58465JC:iMac (Slot Loading) : CD を排出させる方法
http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/WebObjects/TechInfo.woa/wa/showTIL?id=58465JC
スロットローディングタイプのiMacで、CDやDVDを強制排出させる方法が写真入りで説明されている。スロットの右に小さな穴があり、そこにピンを差し込んで抜き出すことができる。

カテゴリ:Tech Info Library-J, iMac


ハードディスクのドライバと拡張フォーマットに関する情報が公開

Tech Info Library-Jにハードディスクに関する情報がいくつか掲載された。それぞれ、概要は次の通りだ。

20713JC:ハードディスクドライバを更新する : 一般的なヒント
http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/WebObjects/TechInfo.woa/wa/showTIL?id=20713JC
ディスクのドライバは、データ用とは別の小さなパーティションに入れられている。ドライブ設定やフォーマットソフトで更新できるが、その場合にデータが消える可能性があるので、バックアップは必ず行う必要がある。

20694JN:ドライブ設定 : ドライバが更新できない原因について
http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/WebObjects/TechInfo.woa/wa/showTIL?id=20694JN
ドライブ設定でドライバの更新ができないのは、別のフォーマットソフトでドライバをインストールした場合やあるいはすでにより新しいバージョンのドライバが組み込まれているなどの理由が挙げられる。PowerBookのパスワード保護がかけられていても、更新はできない。

24601JC:Mac OS 拡張フォーマット : ボリュームとファイルの上限
http://til.info.apple.co.jp/cgi-bin/WebObjects/TechInfo.woa/wa/showTIL?id=24601JC
拡張フォーマットの最大ファイル数や最大ファイルサイズなどをまとめた一覧表を、Mac OS 9のスペックに更新したもの。データフォークが2TBに対応とあるが、拡張フォーマットのAPIに対応した場合であり、標準フォーマット対応のものは2GBが最大となる。

カテゴリ:Tech Info Library-J, 周辺機器


MacHack 2000は6月に開催、スピーカを募集中

毎年開かれているMacintoshのデベロッパの祭典「MacHack」は、2000年6月22日から24日の日程で、ミシガン州ディアボーンで開催される。カンファレンスにすべて参加するための費用は$525だが、オンラインで申し込むと$425となる。2000年のMacHackでのプレゼンテーション申し込みの受付が始まった。50分のプレゼンテーションに加え、8から16ページほどの論文を提出する。採用されれば、MacHackの参加費は無料になる(ただし、交通費とホテル代は自己負担)。締め切りは明示されていないが、要約は2000年1月末までに送付する必要がある。

関連リンク:MacHack
カテゴリ:イベント


コントロールに指定できる値は32ビット値がだが、16ビットの範囲で使う

Technical Q&Aに「tb65 - Progress Indicators and SetControl32BitValue」という文書が追加された。プログレスバーの表示で、コントロールの最大値や値に65535を超える値を指定すると表示がおかしくなることについての回答だ。コントロールの値は、32ビットの符号付き整数で管理されているもののControl Managerは32ビット値をサポートしていない。したがって、-32768から32767までの値を指定する必要がある。それをこえると切り詰められるが、その規則も記載されている。基本的にはコントロールの値は、符号付き16ビット整数値を使っておくのが無難だと言えそうだ。

関連リンク:tb65 - Progress Indicators and SetControl32BitValue
カテゴリ:Technical Q&A, グラフィックス, アップルからの開発資料


Javaアプリに必要なネイティブライブラリの存在を確かめる方法

Technical Q&Aに「Java 19 - Checking for the presence of a native library from Java」という文書が追加された。ネイティブなライブラリを前提としたJavaのアプリケーションで、ライブラリが存在するかどうかを確かめる方法について解説されている。システムプロパティからMRJのフォルダを認識するという簡単な方法もあるが、MRJToolkitを利用して、機能拡張フォルダを正しく認識し、その中にあるファイルが存在するかを調べる方がよりベターな方法である。サンプルプログラムも示されている。

関連リンク:Java 19 - Checking for the presence of a native library from Java
カテゴリ:Technical Q&A, Java


currentTimeMillisメソッドに不具合、修正はMRJ 2.2で

Technical Q&Aに「Java 20 - Using System.currentTimeMillis( )」という文書が追加された。currentTimeMillisメソッドは、1970/1/1からの経過時刻をミリ秒単位で戻すものだが、MRJではバグがあって正しく機能しない。そのことが原因で正しく機能しないサンプルプログラムが示されているが、スレッドを使ったものだ。この修正は、MRJ 2.2で行われる予定となっている。実際にどのように時間のずれが生じるかということが、この文書には詳しく書かれているが、G3以降の最近のハードウエアとそれ以前のもので症状が違う。このメソッドに依存するプログラムを作成している場合には、一読しておく必要があるだろう。

関連リンク:Java 20 - Using System.currentTimeMillis( )
カテゴリ:Java, Technical Q&A


1999/11/29付けの更新されたTech Info Library

Appleより公開されているTech Info Libraryで、1999年11月29日付けで以下の文書が更新されている。以下のリストの左端が文書番号なので、記事の最後にあるリンク先にジャンプし、その番号を手がかりに検索をすると良いだろう。なお、11月25日から28日の間はTech Info Libraryの更新はなかった。

12092:AppleTalk Remote Access 1.0: Installation Instructions
60457:Power Macintosh G3 (Blue and White): Jittery Mouse Movement When Copying Files From Built-In Zip Drive

関連リンク:Tech Info Library
カテゴリ:Knowledge Base(旧TIL)