タイトル【MTM2000-12 Nov】Mac OS Xでプログラミングを始めるカテゴリーMac OS X, MOSA Softwre Meeting 2000
作成日2000/11/13 13:46:30作成者新居雅行
MOSAプログラミング道場の講師である高橋真人氏より「Mac OS X時代のMacintoshプログラミング入門〜プログラミング修行のすすめ〜」と題した講演が開催された。プログラミング初心者向けの内容として、まずはMac OS Xの階層イメージから説明がなされた。Aqua、Classi、BSDが上位に見えているのはユーザから見えているのがこれらの部分であるということだ。そして、Mac OS Xの登場に向かうまでの概略も説明された。Mac OS Xでのプログラミングをするメリットとして、モダンOS、広大なメモリ空間、プリエンティブマルチタスク、メモリ保護を挙げた。そして、C++で書かれた動的配列を利用するプログラムを実際に動かして、Mac OSでは巨大な配列を使う場合にそれに必要なメモリを割り当ておく必要があったが、Mac OS Xではそうしたことが不要になる点を説明した。また、1000ticksの間の無限ループするプログラムはMac OSでは応答しなくなるものの、Mac OS Xではループ中でも他のプログラムの作業ができることも、ソースプログラムを示しながら実演を行った。
Mac OS XのApplication環境を紹介した。ClassicやCarbon、Cocoaについての説明に加えて、Carbonの2つのイベントモデルについての説明も行われた。WaitNextEventはイベント取得と処理のぐるぐる回しなのに対して、Carbon Eventはハンドラが呼び出すという一直線の動作であると説明された。Javaの説明に加えて、BSDについても説明がされた。Terminalからコマンドを打ち込んで使えることも説明されたが、Finderから項目をTerminalのウインドウにドラッグ&ドロップすることで、フルパスを自動的にタイプ入力することができることをデモした。また、フォルダに.appという名前をつけるとアプリケーションになってしまい、同じ名前の項目が同一のFinderウインドウ上に出てくる点もデモされた。
さらにプログラミングの学習について、これからプログラミングを始める人向けに説明された。プログラミングは文系に向いていることや、個人指導で行うことが適していること、失敗と経験を積むことや弛まぬ努力が大切だというなどが話された。C言語についての説明があり、プログラミング界の英語であるなどとしたものの、「嫌らしい」とも表現した。さらにオブジェクト指向について、歴史は古いけど普及は今一つであるものの、Mac OS Xでより身近になったが、困難な壁があるとした。そして、高橋氏が開催しているプログラミング道場についての説明も行われた。そして、Mac OS 9でパッケージにしたクラリスワークスVer.4を、Mac OS Xにコピーしてもやはり1つのアイコンで見えることもデモした。また、アイコンの作成において、透明にした部分を持たせることで形状に応じたマスク設定ができることも、Photoshopでの作業も交えてのデモを行った。Project Builderでのアイコンの設定を説明し、アイコンファイルをプロジェクトに登録すると共に、Target設定のFiles & Build Phasesにあるところでアイコンファイルを指定する必要がある。
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