タイトルついに見てしまったMac OS X PBでの“パニック”、Mac OS Xでのフリーズの傾向と対策カテゴリーMac OS X
作成日2000/12/21 15:41:3作成者新居雅行
安定した堅牢なMac OS X…という能書きは耳にしながらも、どうせ落ちる時には落ちるに決まっているとタカをくくっていた。もちろん、アプリケーションがフリーズ同然になったり、突然御隠れになったりすることはあったが、それでも別のアプリケーションにはほとんど影響はなく、なかなかいいじゃないかと思ってもいたものだったが、本格的なフリーズを意味する「Panic」に出くわしてしまった。そこで思わず記念写真を撮ってしまった(ニホンオオカミじゃないけども…)。

◇これがMac OS X Public BetaのPanic!だ
 

このPanicとは、Mac OS Xのいちばんコアの部分にあたるカーネルでの動作不具合が発生したことを意味する。TILの文書のアドレスは以下に示しておく。アプリケーションのメモリ環境は個別に保護されているために、そこで何が起こっても他には波及しないのであるが、コアとなるカーネルでの動作不具合はやはりマシン全体を落としてしまうのである。写真にあるように、再起動するか続けて行なうかをキー入力するのだが、続けて行なってみてもやっぱりだめで、今度はキー操作は一切受け付けないで、本体のリセットボタンを押さないといけなくなってしまった。

◇Mac OS X Public Beta: What Is a Kernel Panic?
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n106076

◇Mac OS X Public Beta: How to Log a Kernel Panic
 http://til.info.apple.com/techinfo.nsf/artnum/n106079

ちなみに、このパニックは、Mac OS Xを終了しているときに発生した。だから、何が悪影響を発生させたのかはちょっと判断がつかない。そのときは、アプリケーションを1つくらい起動して、ものの10分も使わないで終了させたくらいで、システムを使い込んでの影響ということでもないと思われる。もっとも、普段の使っているときでもマルチタスクOSだけに、パニックが発生しても何が悪いのかはそう簡単には判別できないだろう。

なお、Mac OS Xでフリーズのような状態になると「コマンドライン」に落ちると思われている節もあるが、おそらくまずそんなことはいだろう。アプリケーションレベルで落ちた場合には、単にそのアプリケーションのプロセスがなくなる。つまり、保護メモリの機能が働く範囲では、単にそのプロセスが死ぬだけだ。一方、カーネルレベルだとパニックとなる。Windowsのように、MS-DOSというコマンドラインベースのOSの上でさらに起動をかけて動くような場合にはコマンドラインに落ちることもあるだろうけど、Ver.3.1時代ならともかく今時のバージョンではそれすら見られない。Mac OS Xをはじめ、UNIX系のものは、コマンドラインを実現する機能も、シェルといういわば1つのアプリケーションといったものだから、そこに落ちるということはあり得ないと考えられる。OSのカーネルにコマンドラインのインタプリタのような機能があるといったMS-DOS的なものではないわけだ。

Mac OS Xを使っていて、アプリケーションがフリーズする場合もある。落ちてしまうときれいさっぱりなくなるのだが、落ちないで、さらに応答もしないということもある。その場合には、無理矢理落とすしかないだろう。起動したままだとレスポンスが悪くなるような場合もあるようだ。無理にアプリケーションを落とす場合には、Command+option+escというキー操作を行なう。すると、起動しているアプリケーションの一覧が出てくるので、強制終了させたいものを選択してボタンを押せばよい。Mac OS 9でも同じキー操作で強制終了ができたが、そちらではアクティブなアプリケーションだけだった。Mac OS Xでは落とすアプリケーションを選択する。
また、OSのプロセスレベルでは、たとえばTerminalでコマンドを入れてやるとか、/Application/UtilitesにあるProcess Viewerを使って、指定したプロセスを落とすというようなことも可能である。その場合には、アプリケーションだけでなくバックグランドで動いているものなど何でも落としてしまうことができるが、当然ながら、システムについて詳しくないのであればあまり触らない方がいいだろう。もっとも、その後すくに終了するのであればあまり影響はないかもしれないが、単に再起動をスムーズにさせたいというだけなら、アプリケーションの強制終了でほとんど事は足りると思われる。

キーボードによる強制リセットの機能(Command+control+パワーキー、Command+shift+パワーキー)は、Mac OS Xでも機能する。それで、実際にリセットをして再起動をするようだが、ハードウエア的ないきなりのリセットでもないようだ。というのは、画面を見ていると、少しの時間だが、マウスポインタが虹色になってぐるぐる回っている。つまり、何かの処理をやっているようにも見える。だが、アプリケーションが起動していてもそのまま画面は真っ暗になるので、アプリケーションは強制終了し、カーネルレベルで再起動をかけているくらいじゃないかと思うが、そのあたりは想像だ。Mac OSでは強制リセットを行なう機会も多かったけど、Mac OS Xではそれをやらないといけない場面は少ないと思われる。少なくともDesktopが起動してれば再起動などはできるわけだから、なるべくメニューから選んで終了や再起動を行なうようにすべきだろう。再起動は、Desktopの「特別」メニューをoptionキーを押しながら選択すると、該当する項目が出てくる。optionキーはメニューをたらした後に押してもかまわない。
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