タイトル遅ればせながら、うちでもAirMacを導入しました。カテゴリーネットワーク
作成日2001/1/29 18:20:15作成者新居雅行
今時…と思われるかもしれないが、筆者もAirMacを導入した。というのは、PowerBookを使いながらも移動はそれほど多くないので、圧倒的な必要性を感じなかったということがある。もちろん、去年のWWDCのときなんかにはあったらいいなとは思ったが、次のWWDCまでに買えばいいかと思った次第だ。それに、せっかく出遅れて(笑)待ちに入ったのだから、最初に買うよりもメリットが欲しい。とは言え、ワイアレス製品は仕様が固まっているから、結局は値段のメリットしかないわけだ。せめて、ベースステーションが安くなるまで待とうと思った。
AppleのAirMac BaseStationは確かに魅力的なデザインではあるが、\38,000する。どこに行ってもほぼ同じ値段だ。これに対して、コレガなどの製品は\30,000前後というのが相場だ。筆者のサイトではすでにネットワークが構築されていて、ケーブルテレビに接続してIPマスカレードし、DHCPサーバなどもすでに稼動済みである。少なくともモデムは必要はないし、ルータ機能もなくてもいいのである。だから、買うにしても、AirMac BaseStationではなく、メルコのモデムのないタイプなどとになるかなと考えていた。そこへ、I-O Dataからうってつけの製品が出たのである。「WN-B11/AXP」という味気ない製品名だが、定価は\24,800。アップル製品だからもうちょっと値引きもあるだろうと期待をする。実際、\22,800であった。ちなみに「アクセスポイント」と称している。

◇WN-B11/AXP
http://www.iodata.co.jp/products/plant/wnb11axp.htm

2000年12月に製品発表されたが、予告とおり、製品が出回りはじめたのは1月の後半のようだ。なぜこの製品が安いかと言えば、モデムもなく、ルータ機能も一切ないということなのである。他の製品よりも機能を削って安価に提供しているということだ。端的に言えば、ブリッジということだ。Ethernetと無線LANの間をとりもつだけで、単にデータは素通しするだけ。また、管理ソフトはWindowsしか用意されていない。
心配なのはAirMacカ?との接続ができるかだが、事前にいろいろなサイトをチェックしたところ、I-O Dataの製品とAirMacは接続ができるようだし、逆に言えば、暗号化を使わない限りはAirMacはほとんど大丈夫だということが分かった。まあ、それでもダメでもグレないように心に誓って、思いきって買ってみた。
さて、アクセスポイントを箱から出して、まずは小さいことに驚いた。AirMac BaseStationがあのサイズだし、コレガのアクセスポイントもひと昔前のモデム程度のサイズだから、きっとでかいかなと思っていた。だが、Palmをちょっと分厚くした程度の大きさなのである。接続も簡単だ。電源を接続して、あとは、ハブからEthernetケーブルでつなぐだけだ。他には操作するポイントは一切ない。アンテナがいろんな角度になるが、そこそこクールなデザインではないだろうか。
一方、PowerBook用にはAirMacカードしか選択肢はないと言ってもよい。値段が安い(とは言え定価の\12,800だけど)のと、専用接続ポートがPowerBookにあるからだ。設置はマニュアルを見ながらやってみたが、なんかちょっと収まりが悪いような記がするが、キーボードは元に戻ったからいいのだろうか(誰か機会があったら見て下さいな)。そして、CD-ROMからソフトウエアをインストールする。Ver.1.2の日本語版がちゃんとついている。そして再起動…なんと、もうワイアレスでつながっている。あまりに簡単すぎて拍子抜けしてしまった。AirMacの設定アシスタントがむなしく起動している。そんなことをしなくても、ちゃんとワイアレス接続されているのに。インターネットはもちろん、AppleTalkの接続もできることを確認できた。
さて、たいして広くもない我が家ではあるが、2階にアクセスポイントを設置し、1階のリビングでは、電波強度は6割ほどにはなるもの、とにかく家中で問題なく利用できた。さっそく、Windowsノートにアクセスポイントの管理ツールをインストールして設定をする。なんと、フロッピーで供給されている。Windowsでもフロッピーを使うのは何ヶ月ぶりだろうか? 少なくとも今世紀初だ(最後だったりして…)。このWindowsノートは、ワイアレスではなく、Ethernetケーブルで接続されている。つまり、EthernetでつながれたWindowsマシンからでも設定はできるということだ。もっとも、設定できる項目も少ないが、基本的な設定として、自分のPowerBookからしかアクセスできないようにはすべきだろう。ということで、AirMacソフトウエアを起動してMACアドレスを確認し、そのアドレスだけをアクセス許可とした。これで、近所から勝手に使われる心配は、ほぼなくなったと言えるだろう。ただし、WEPによる暗号化は「IEEE 40bitを使用」というオプションを使うが、これを設定するとAirMacカードはアクセスポイントを認識しなくなる。やはり暗号化はだめなのかもしれない。なお、チェクはしていないが、アクティブローミングにも対応している。
このI-O Dataのアクセスポイントだが、とにかく電源オンで使えたわけで、特に設定を変える必要がないのであれば、Windowsの管理ユーティリティを起動する必要はない。ただ、やはりアクセス制御をするのは基本だろうから、まったく設定をしないというのはあまりいいことではないだろう。いずれにしても、既存のネットワーク環境が整っているようなオフィスなどでは、無駄な出費がかさまない分だけ、こうしたシンプルなアクセスポイントのメリットも大きいだろう。
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