/-/-/-/１月２２日/-/-/-/
「あらっ？ログインパネルは？？？？」
その朝、サーバを必要があって再起動したところ、あらわれるはずのログインパネルが出て来ない……。ということはもちろん、デスクトップは表示されないし、当然アップルメニューなどにもアクセスできない。
あわててLAN内のPowerBookでTelnetしてみたら、それはそれで普通に入れる。WebサーバもFTPサーバもメールサーバも全部普通に動いている。でも、ディスプレイには何
もあらわれない……。もう一度電源を切って再起動してみたが、それでも状況は変わらなかった。
後から考えてみれば、Telnetで入れるのだから、System.logをのぞくなりなんらかの対処法はあったのだろうけれど、そこはそれ、こっちの頭はすでに冷静に判断がつかなくなっている。ましてやもともとUNIXに慣れているわけではなく、思い浮かぶ対処法はMac的伝統にのっとったものばかり・・・。つまり、PRAMクリアやらなんやらである。起動時のOptionキーでMac OSのパーティションから起動してみたが、もともとMac側からはMac OS X Server側が見えないので、どうすることもできない。
とりあえず、そのパーティションに入ってるMac OSを9.1にアップデートした。本件とは何の関係もないが、言ってみれば現実逃避である。
そうやってＭａｃＯＳを触っているうちに、またまたMac OS的対処法がひらめいた。
「そうだ！CD-ROMで起動して、上書きインストールしてみよう…。！」
それは実は貧乏神の囁きだったのかも知れない。いや、きっととりつかれていたに違いない。私は、その声のままにその道に突き進んでいったのだった。だって、Mac OSだったら、昔のPerformaのリカバリCD-ROMは別にして、今だったら関係ないファイルはそのまま残るやん。(-.-)
CD-ROMを挿入してOptionを押しながら再起動した。まず、CD-ROMのMac OS X Serverで起動しいてみた。ところがこれはインストール専用なのか、何か��ないからMac OSから起動してインストーラを動かして下さいな…というようなメッセージを
出した。再起動しか選択肢はない。で、指示通りにしてみたところ、無事（なのか？）
にインストールが始まった。
ああ、やれやれ。そう思いつつ画面にあらわれるメッセージ類をぼんやり見つめていた私に、その時は確実にやってきたのだった。ある一文がモニターに浮かんだ。……を初期化しています。というようなメッセージだった。
えっっっ？
でももう、振り返る事は許されない。インストーラはUNDOしてくれない。くれない、くれないなので、私の方は呆然と途方にくれてしまった……。そして数分後、HFS+パーティションにあったものは救われたものの、UFSのパーティションにあったものはすっからかんになった、赤子のようなサーバがそこにあった。何ごともなかったかのようにあらわれたログインパネルに点滅しているカーソルが、無邪気ですらある。
こうして半年前に歩んだ道を、もう一度最初から歩む事になってしまったのである。そういえばこの連載でも寄り道してていたため、サーバの設定の話に入らずじまいだったし、ちょうどいいかぁ……っ、と強引に自らを納得させつつ、今回から新シリーズである。Darwinベースの次期Mac OS X Serverの話も出てきているので、Rapsodyベースの現行OSのセットアップがどれほど興味を持っていただけるかわからないが、参考にして頂きたい。このシリーズでは、次のソフトウェアのインストールと設定を記述していくつもりである。
OpenUp, BIND, Sendmail及びWIDEPatch及びCF, SMTPfeed, Qpoper, Apacheのアップグレード ProFTPD, FML, NAMAZU など…。なお、質問等があれば、遠慮なく送って頂きたい。camper@mac.comで受け付けている。
[森下克徳] |