Behavior_Info.txtファイルの記述方法
新居雅行/msyk@mac.com
更新日:2007年 1月 6日
Behavior_Info.txtに記述できるキーワード
以下のようなキーワードをサポートしています。ファイルの中に、以下の表にある「キーワード」の列の単語が存在すれば、そのキーワードに対応した機能が動作します。したがって、1行に1キーワードを入れるのが基本ではありますが、単にだらだらとキーワードを並べてもかまいません。「変数」はプログラム開発の時に必要なもので、利用されるだけの場合は無視して下さい。
また、初期設定時には「Include===CC」のようなキーワードを別の記号で分離させた単語になっています。このとき、IncludeCCの設定は機能しません。===を削除すると、機能するようになるということです。
OME全体に対する設定
キーワード (指定がないときの値) |
設定した時(キーワードがあるとき)の動作 | 備考 |
---|---|---|
Locale="str" (システムの最優先の言語) |
OMEでの諸場面での言語設定をstrで指定した言語であるとして処理をする | 設定値は、たとえば日本語はja_JP、韓国語はko_KR、中国語はTraditionalがzh_TW、Simplifiedがzh_CN |
LogFolderPath (~/Library/Logs/OME) |
OMEのログファイルを作成する場所を指定する | |
JavaVMPath (/System/Library/Frameworks/ JavaVM.framework/Commands/java) |
Javaコマンドのパスを指定する | コア部分(Javaで動作している部分)では使用していない。ユーティリティなどでjavaコマンドのパスをカスタマイズ可能にしたい場合に利用 |
OMEApplicationsPath (/Applications/OME_Applications.localized) |
OMEのアプリケーションが存在するフォルダの絶対パスを指定する | コア部分(Javaで動作している部分)では使用しておらず、ユーティリティ等で設定する |
メール受信に関する設定(fetchmail制御など)
キーワード (指定がないときの値) |
設定した時(キーワードがあるとき)の動作 | 備考 |
---|---|---|
KeepMailInServer (false) |
POPサーバからダウンロードしたメールは、そのままサーバに残したままにする | |
DownloadLimit="str" (50) |
1回のメールのダウンロードで取り出すメールの数 | fetchmailへ反映 |
DownloadSizeLimit="str" (無制限) |
strで指定したバイト数以上のメッセージはサーバからはダウンロードしない | fetchmailへ反映 |
LogingPeriod="str" ("Daily") |
/temp/hideに作る受信ログファイルの作成規則。strがDailyなら1日1ファイル、Weeklyなら1週間に1ファイル、Monthlyなら1月に1ファイル、Yearlyなら1年に1ファイル、それ以外ならダウンロードを行うごとに作成 | =の後の文字列の、最初の1文字目だけをチェックします。これらを、大文字のASCII文字で、D, W, M, Yを正しく指定すればそれでOKです |
FetchMailVerboseMode (false) |
fetchmailをverboseモードで利用する。出力結果はConsoleに出力 | |
FetchMailAllDownload (false) |
fetchmailに-aオプションをつけて起動し、既読のメールもあわせてすべてのメールをダウンロードする | |
FetchMailUIDL (false) |
fetchmail起動時に、-Uオプションを付ける | すでにダウンロードしたメールを再度ダウンロードしない効果が期待できる |
FetchMailPath="パス" (/usr/bin/fetchmail) |
起動するfetchmailのパスを指定する | fetchmailまで含めたパス。たとえば、FetchMailPath="/Applications/OME_Applications/tools/fetchmail"など。システム標準のfetchmailの動作に問題がある場合に差し替えたときに利用した経緯がある |
MoveFileByProcmail (false) |
メールのオリジナルデータ(メールサーバからダウンロードしたそのままのデータ)をファイルに保存するという処理をprocmailにさせる | procmailにさせるとバックアップに時間がかかるので、デフォルトではprocmailにはさせずに別のクラス(OME.messagemaker.MailSourceBackup)にさせるようにしたので、通常は指定しない方が良い。メールのオリジナルデータは、temp/hideフォルダに保存される。 |
IgnoringDuration="待機時間" (0) |
ダウンロードを2重処理しないための仕組みを無視する時間を秒で指定 | メールをダウンロードするときに2重ダウンロードを防ぐため、OME設定フォルダにNowDownloadingファイルを作る。このファイルがあればダウンロードをしないが、ファイルの変更日が現在よりIgnoringDurationで指定した時間よりも前であれば、NowDownloadingファイルがあってもダウンロードに入る。NowDownloadingが消えない場合があっても、適当に先に進むようにするための処置。0だと無視する動作が行われず、常にNowDownloadingファイルがあればダウンロードは行わない |
DownloadMailsMessageShow (false) |
OME_DownloadMailsでのメールダウンロード時に必ずダイアログボックスを表示して、警告でないメッセージも表示する | |
DownloadMailsMessageStandardOutput (false) |
OME_DownloadMailsでのメールダウンロード時にメッセージをコンソールでも参照できるようにする | この単語は改行せずにまとめて書いてください。 |
TempFolderPath ([OME_Root]/temp) |
ダウンロードしたメールを一時保存するtempフォルダを指定する | ネットワークホームを使ったとき、デフォルトのtempはファイルサーバ上になりprocmailがエラーを出す。procmailの書き込み場所はローカルボリュームでないといけないので、たとえば、/OME_tempなどのディレクトリを作って対処したときにこの指定を行う |
受信メールからファイルを作成する機能に関する設定(OME.messagemaker.*クラス)
キーワード (指定がないときの値) |
設定した時(キーワードがあるとき)の動作 | 備考 |
---|---|---|
CheckCCwithTo (false) |
Moving_Info.txtでのToヘッダに対する指定を、受信メールのCcヘッダに対しても適用する | |
FileNamePattern="str" ("F(15)S(25)N") |
ファイル名の構築ルールを記載します | Fは送信者名、Sは件名、Nはシリアル番号で、()内には最初から何文字を取り出すかを指定する。バイト数ではなく文字数 |
CommentPattern="str" ("") |
ファイル情報のコメントの構築ルールを記載します | FileNamePatternと同じ規則 |
HeaderTextUnifying (false) |
ヘッダの文字列処理をメールフォーマットファイルで指定したクラスにさせる | 日本語を優先する言語として使う場合に、この記述があれば、件名や差出人などで、より日本語の再現性が高くなります。それらのフィールドにいきなりJISコードが並んでいる場合でも、このオプションがあれば、きちんと日本語にします。メールフォーマットファイル(OME.mailformatinfo.MailFormatInfoクラスを参照)で、言語に応じたクラス名を記述することで、そのクラスの規定のメソッドを呼び出す仕組みとなっていますが、クラスが作られているのは日本語の場合だけです。なお、本文は、メールフォーマットファイルで指定されたクラスのconvertメソッドで処理されます |
AdditionalHeaders={"ヘッダ名",...} (なし) |
メッセージファイルの冒頭には、Subject, From, To, Dateのフィールドが必ず書き込まれますが、このオプションをつけると、追加でヘッダの内容を、メッセージファイルの冒頭に付け加えます。 | 記述例:AdditionalHeaders={"CC","X-Mailer"} /AdditionalHeaders>={"CC"} 1つでも複数個でもOKです。大文字小文字は関係ありませんが、標準的な記述にしておくのがいいでしょう。この項目は改行せずにまとめて書いてください。 |
MessageMakerClasses={"クラス名",...} ({"StandardSave", "UnreadAliases", "MailSourceBackup","SucceedProcess"}) |
メールファイルを作成するのに使うクラスを指定する | OME.messagemaker.PartProcessorクラスを継承して作ったクラスが利用できる。受信したメールをこれらのクラスが順番に処理を行う。詳細はソースとそのコメントを参照 |
NotSetFinderAttribute (! true) |
このキーワードを書けば、ファイルタイプと修正日の設定を行わない |
送信メールファイルを作成する機能に関する設定(OME.mailwriter.*クラス)
キーワード (指定がないときの値) |
設定した時(キーワードがあるとき)の動作 | 備考 |
---|---|---|
IncludeCC (false) |
メッセージを作成するとき、CCの宛先に自分自身のアドレス(Sender_Info.txtファイルで指定したもの)が設定される | ただし、返信の場合に元のメッセージにReply-To:のヘッダがあれば、この機能はキャンセルされる(メーリングリスト対策) |
IncludeBCC (false) |
メッセージを作成するとき、BCCの宛先に自分自身のアドレス(Sender_Info.txtファイルで指定したもの)が設定される | |
IncludeToCC (false) |
返信のメッセージを作成するとき、元のメッセージにある宛先(To:で指定した宛先)を、返信のメッセージのCCにもコピーする | |
MessageCommentHead="str" (">") |
返信を行う時、引用する行の最初に設定する記号 | |
UseDraft (false) |
OME_MailWriterで作成するメールファイルを、いったんDraftフォルダに入れる「ドラフトモード」の動作を行う | |
SubjectPrefix="str" ("Re-") |
返信をするとき、そのメールの件名は、元のメールの件名に、ここで指定した文字列を前につける | |
DontCleanReInSubject (false) |
返信メールの件名では、元メールの件名の最初にあるRe-やRe:を削除する。指定がないとこの機能が有効 | |
DontCleanMLAdditionInSubject (false) |
返信メールの件名では、元メールの件名の最初にある[ ]でかこわれた文字列(メーリングリストでよくある)を削除する。指定がないとこの機能が有効 | |
ReplyCommentSupply (false) |
返信時のコメントにOME設定フォルダにあるテキストファイルを利用する | |
RemoveToMe (false) |
送信メールファイルを作成するときに、Sender_Info.txtファイルの2行目のメールアドレスを、To、Cc、Bccのフィールドから取り除きます。 | RemoveToMe、RemoveToMeAllは、"Nii, Msyk" <msyk@msyk.net> のような記述がある とき、名前のなかのカンマも区切りと思ってしまいますので、注意をしてください。ただ、削除対象になるアドレス以外の部分ではたぶん、問題ないと思いますので、とりあえず、使ってみて感想をください。 |
RemoveToMeAll (false) |
送信メールファイルを作成するときに、Sender_Info.txtファイルの2, 6, 10, ...行目のメールアドレスを、To、Cc、Bccのフィールドから取り除きます。 | |
InsertFromToNewMail (false) |
新規にメールを作成したとき、自動的にFromフィールドを設定する | Fromの書き直しを忘れないようにできる |
メール送信機能に関する設定(OME.sendmail.*クラス)
キーワード (指定がないときの値) |
設定した時(キーワードがあるとき)の動作 | 備考 |
---|---|---|
SMTPDebugMode (false) |
メールの送信時にデバッグモードを設定する。メールサーバとのやりとりが標準出力に書き出される | Consoleアプリケーションで書き出し結果を確認できます |
OneLineBytes="str" (76) |
送信メールで、自動的に折り返しを行う時の1行のバイト数 | |
IgnoringDuration=""待機時間" (0) |
メール送信を2重処理しないための仕組みを無視する時間を秒で指定 | メールを送信するときに2重送信を防ぐため、OME設定フォルダにNowSendingファイルを作る。このファイルがあれば送信しないが、ファイルの変更日が現在よりIgnoringDurationで指定した時間よりも前であれば、NowSendingファイルがあっても送信する。NowSendingが消えない場合があっても、適当に先に進むようにするための処置 |
NotForce7bit | 7ビット限定処理を解除 | このキーワードがない場合には「Content-Transfer-Encoding: 7bit」というヘッダを送信メールに付加する |
HTMLExpanding (false) |
送信メールの本文をHTML形式で書き、その情報に基づいて通常のテキストメールを作成する。動作については、OME.textformatter.HTMLExpanerを参照。XSLTファイルを使ってテキストに展開する | |
SendMailMessageShow (false) |
OME_SendMailでのメール送信時に必ずダイアログボックスを表示して、警告でないメッセージも表示する | |
SendMailMessageStandardOutput (false) |
OME_SendMailでのメール送信時にメッセージをコンソールでも参照できるようにする | この単語は改行せずにまとめて書いてください。 |
OMEDrafterに関する設定
キーワード
(指定がないときの値) |
設定した時(キーワードがあるとき)の動作 | 備考 |
---|---|---|
AddressNamePrefix="str" ("") |
アドレスブックから送信メールファイルを作成する時、名前の前につける文字列 | 実装しているのは、OMEDrafterだけです |
AddressNameSuffix="str" ("") |
アドレスブックから送信メールファイルを作成する時、名前の後につける文字列 | 実装しているのは、OMEDrafterだけです |
使われなくなったキーワード
これらのキーワードは指定しても何も機能しません。指定があることで何か邪魔をすることはありませんが、あっても無意味ということです。
キーワード (指定がないときの値) |
設定した時(キーワードがあるとき)の動作 | 備考 |
---|---|---|
NoPrefix (false) |
作成したメールのファイルに拡張子をつけない | 未実装Mac OS X版では実装しません。 |
DontSaveOriginalMessage (false) |
メールのオリジナルデータ(メールサーバからダウンロードしたそのままのデータ)をファイルに保存するという処理を行わない | 未実装このオプションは、Mac OS X版では使えません。 |
DontMoveFile (false) |
メールのオリジナルデータ(メールサーバからダウンロードしたそのままのデータ)をファイルに保存するという処理をprocmailにさせないようにする。Tiger版より、procmailにさせなくすることをデフォルトとしているので、このキーワードは何の意味も持たない。 | メールのオリジナルデータは、temp/hideフォルダに保存される。 |
disconnectAfterDownload (false) |
メールのダウンロード後、PPP接続を強制的に切断する | 2007年からのフレームワーク版では、この機能はサポートしていません。 |
DontWaitMailProcessing (false) |
POPサーバからダウンロードし、最終的にファイルに保持してから次のダウンロードにかかる処理を行わず、メールの処理を並列的に行う | このオプションは実験的に使って下さい。処理はかなり早くなりますが、現状では、Mac OS Xのプロセスの最大数に到達するといったことが起きる様です |
VirusScaning (false) |
Mac OS X対応のNorton Anti-Virusによるウィルスチェックを作成したファイルに対して行う | NAVは別途購入してインストールしておく必要がある |
SuppressUnreadAlias (false) |
未読メールをポイントするエイリアス作成をしなくする | OME.messagemaker.UnreadAliasクラスに機能が移動したのでキーワードは使われなくなった |
SuppressCommentChaining (false) |
リプライチェーンのためのエイリアス作成をしなくする | エイリアスでのリプライチェーン作成は、ファイル数が多くなるほど重くなる傾向があり、標準機能ではなくしました。利用したい場合は、CommentChainByAliasesクラスを利用してください |